
首都圏のマンション選びでは、予算面から居住面積を抑えた物件を選ばざるを得ないケースが多くあります。
居住面積が狭ければ、比例して収納面積も狭くなりがちです。
一般的にすっきり住まうための収納面積は、居住面積の3分の1と言われています。
使用頻度が少ないものは、自宅に保管するのではなく、外部に預け、収納をキレイに見せると生活空間がすっきりして毎日気持ち良く暮らせそうですね。
今回は、宅配便を利用しアウトドア用品を倉庫保管するサービス「hinata trunk!」を運営しているvivit株式会社の犬塚様にお話を伺いました。
最後には、収納にかかる費用の比較についてもご紹介します!
ストレージサービス「hinata trunk!」とは
カウルスタッフ:弊社では、東京・神奈川の中古マンション仲介を行っております。マンション住まいの場合、限られた収納スペースで物を保管しきれないという悩みを持つ方が多くいらっしゃいます。
トランクルームやレンタル収納スペースを利用している方もいらっしゃるようですが、近所に預ける場所がなかったり、持ち運びの手間、料金が割高なのがネックとなっているようです。
御社のような宅配便を使った収納サービス利用の賢い暮らし方について教えていただきたいと思っています。まず、サービスについて詳しく教えていただけますでしょうか?
犬塚様:アウトドア用品を1箱980円/月でお預かりして、使う時だけ、倉庫からキャンプ場に直送できるサービスです。
自宅にあって嵩張っている物を「hinata trunk!」に預けることで、スマートフォン上で管理できます。使用する道具のピックアップ、配送手配までスマートフォン上で完結します。
実際の画面はこのような仕様です。
サービスの始まりとしては、「hinata」というアウトドアに関するメディア運営からスタートしているのですが、アウトドア用品収納に関する悩みを数多く聞いたことからストレージサービスも始めました。
マンション住まいの利用者は全体の6〜7割
カウルスタッフ:現在の会員数と会員様の居住地や住まい、車の保有率などを教えていただけますか?
犬塚様:会員数は1,000名程で、そのうち6~7割の方がマンション住まいです。居住地は東京、大阪など都心部がメインですね。車の保有率については、データはございませんが、お会いしたお客様の中でいうと、7~8割は保有していなかったです。
自宅に保管しないメリットは?
カウルスタッフ:利用者の皆さんは、これまでどこにアウトドア用品を保管していたのでしょうか?トランクルームなどでしょうか?
犬塚様:トランクルームを利用している方はあまりおらず、お部屋の中の本来収納スペースではないところに置いていた方が多いようです。トランクルームを利用しない理由は料金です。都内ですと、トランクルームを利用するのに約1万円かかります。ローンや家賃の他に月1万円出して借りられるかというとそうではない方が多いので、窮屈でも我慢して住もうとなるようです。
利用している方からは、「部屋が本来の姿に戻って心理的に気持ち良く暮らせるようになった」という声が聞かれます。
その他のニーズとしては、キャンプで汚れたものを家に持ち込みたくないという方もいらっしゃいます。
カウルスタッフ:確かに少し物を減らしただけでもスッキリしますし、きれいな状態を保てるのは良いですね。居住性が良いことは、家への満足度にもつながるポイントだと思います。他に似たようなサービスを展開している会社はありますか?
犬塚様:「ミニクラ」や「サマリーポケット」というサービスがあります。上記サービスと当社の違いは、2つあります。
1つは、ボックス容量が大きいことです。他のサービスは預けるものとして、服や本をメインにした設計になっています。当社のボックスはテントも入る大きさで、宅配便のサイズでいうと160サイズとなります。利用者の中には、アウトドア用品だけでなく、服や趣味の物を預けていらっしゃる方もいます。
2つめは、キャンプ場へ直送できる点が強みです。
カウルスタッフ:実は私もマンション住まい、車なしで御社のサービスを利用させていただいています。直送できるので大きな車を借りる必要がなくなって、レンタカー代をコストダウンでき、荷物の積み下ろし時間も減りました。利用者一人あたりの平均預入箱数はいくつぐらいですか?
犬塚様:2~4箱利用の方が多いです。
カウルスタッフ:宅配便160サイズで4箱分でしたら、クローゼット1箇所分に匹敵しそうですね。サービス利用をきっかけに、住まいのダウンサイジングをされたお客様はいらっしゃいますか?
犬塚様:ダウンサイジングした方はまだ聞いていないですが、ダウンサイズしなくてはいけなくなった状況で利用していただくお客様はいらっしゃいます。例えば、会社の寮に入る方やシェアハウスに住み替えする方などです。
ストレージサービスの今後について
カウルスタッフ:今後サービスにどんな付加価値を付けていかれる予定ですか?
犬塚様:シェアリングやグループ機能を拡充したいと考えています。
キャンプに行くのは一人よりグループの方が圧倒的に多く、グループの場合、荷物の管理に苦労します。例えば、グループで購入した共有物をクラウド上で管理できると便利ですし、アウトドア用品をグループ購入することで一人あたりの負担金額を抑えることができます。
グループシェアがうまくいくようになったら、その後は知らない人とのシェアリングに発展させていく予定です。
カウルスタッフ:個人的な意見ですが、バーベキューコンロなどはレンタルで利用することも多いので、キャンプ用品のシェアリングは全く抵抗ないですね。これから会員数が増えて保管場所となる倉庫が足りなくなることはないですか?
犬塚様:規模の拡大に合わせて倉庫は随時拡充していくので、倉庫が不足して新規会員お断りということはないです。
カウルスタッフ:最近家探しをしている方の傾向として、ご自身でリノベーションしたいというお客様が多くいらっしゃいます。そういった方々の優先順位としては、築年数よりも駅徒歩分数なので、立地が良いと比例して専有面積は狭くなりがちです。リノベーションを考える上で、御社のようなストレージサービス利用を前提とした部屋のプラン立てもできるようになりそうですね。本日は貴重なお時間ありがとうございました!
収納にいくらお金を払っているのか
収納にかかる費用を比較してみましょう。
上記は平面単位での比較となりますが、ラックや棚を置かなければ立面でその部分を有効活用できないことを考えると、「hinata trunk!」さんは手軽に始められるストレージサービスだと思います。
【取材協力】vivit株式会社 犬塚健吾様
- アウトドアのWebサービス「hinata」を展開(外部サイト)
「きっとそとが好きになる」をコンセプトに、今話題のアウトドア情報をお届けするサービス。アウトドアの楽しみ方や、キャンプやピクニックを楽しめるスポット、アウトドアグッズの使い方や特長を紹介しています。
アウトドア用品の収納に困っていた方、欲しい商品があるのに断念していた方のために、収納場所をご用意。使いたいときに、使いたいものだけを、使う場所にお届けします。テントのクリーニングなど、アフターサービスも充実しています。