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中古マンション購入に必要な「本人確認」って?

中古マンション購入に必要な「本人確認」って?

中古マンションを購入するために必要な一連の手続きのうち、最後の手続きが決済(代金の支払い)です。銀行の一室などに売主・買主等の関係者が全員集まって行われるのが一般的です。

決済の場では、必ず司法書士が登場します。司法書士は登記手続きに必要な書類の確認や売主・買主の本人確認を行い、売買代金を支払ってよいかの最終判断を下します。今回は、司法書士が行う「本人確認」についてみていきましょう。

本人確認の必要性

司法書士は不動産取引を法律面でサポートする専門家です。

決済の現場では、その不動産取引が「法律上有効でありその他の問題がないか」を司法書士が判断します。司法書士が「問題なし」と判断した場合に売買代金が支払われるのです。「問題あり」と判断した場合、その問題が解決されるまでは売買代金を支払うことができません。通常、その問題が解決されたかどうかの判断も司法書士が行います。司法書士の責任はとても重大なのです。

司法書士が不動産取引の「法律上の有効性」を判断する場合の重要な判断要素が「本人確認」です。

本人確認は、①売買の当事者が本人に間違いない旨の確認と②依頼内容及び依頼意思の確認からなります。司法書士は法令上、業務の委任を受ける際に本人確認を行うことが職責として義務付けられています。また、不動産取引の場合には、犯罪による収益の移転防止に関する法律によっても本人確認が義務付けられています。

売買の当事者が本人に間違いない旨の確認

不動産の売買契約が有効といえるためには、売主・買主ともに本人であることが必要になります。例えば、売買代金を騙し取ろうとして、物件の所有者ではない第三者が売主に成りすましているケースがあるとします。その場合、物件の所有者が売買契約の当事者になっていないため、その契約は当然に法律上有効とはなりません。その場合、買主は詐欺であることに気付かずに代金を支払ってしまった場合でも、マンションの所有者となることはできません。

(売買代金も詐欺師に対して返却を求めることになりますが、返却を受けることは難しいでしょう。)

依頼内容及び依頼意思の確認

依頼内容の確認とは、売買対象となる物件や決済後に申請する登記内容の確認をいいます。まず、売買契約書に表示されている物件と実際の売買対象である物件が異なっていないかを確認し、決済後に必要となる登記手続きについて司法書士が説明します。そして、説明した内容の登記申請を行ってよいか(依頼意思)を売主・買主に確認します。売買代金が支払われた後、遅滞なく登記申請ができる旨の確認です。

例えば、実際の事例ですが、決済の現場で売主が物件を売りたくないと言い出したことがありました。その物件は売主の方がご家族と何年も過ごされた思い出の場所だったため、土壇場で気が変わってしまったのです。そのような場合、司法書士は売主から登記申請の委任をいただけないため、所有権移転登記申請をすることができなくなってしまいます。したがって、司法書士は不動産取引に「問題あり」と判断し、決済をすることができなくなってしまったのです。

本人確認の方法

本人確認の方法は、都道府県ごとの各司法書士会が定めています。また、犯罪による収益の移転防止に関する法律にも規定されています。

本人確認の方法は、司法書士とお客様が面談することが原則です。面談に際して、お客様に公的な本人確認書類(免許証やパスポート等)をご提示いただき、お客様と本人確認書類の同一性を確認します。さらに、お客様の固有情報(生年月日、干支等)を口頭で質問し、ご回答いただきます。このように①売買の当事者が本人に間違いない旨の確認を行います。そして、必要となる登記手続きを司法書士が説明し、そのような登記申請手続きを行うことへの委任をいただくことで②依頼内容及び依頼意思の確認を行うのです。

お客様が決済日当日に欠席される場合でも、原則として事前に面談をお願いすることになります。

お客様が遠方にお住いの場合等、合理的な理由がある場合のみ厳格な郵送方法及び電話連絡等の補完的手段での本人確認が可能となります。

本人確認の方法についてご説明しましたが、実務では、上記の本人確認書類や質問だけでなく、その場の会話や雰囲気、権利証等の書類がそろっているか否か、決済にいたるまでのやり取り等をすべて総合的に判断して本人確認を行っています。

詐欺事件が増加しているため、司法書士も騙されないように必死なのです。誤解を恐れずにいうならば、我々は刑事のように「疑うことが仕事」なのです。因果な商売です……。少しでも不安に感じる要素があると、失礼とは思いながらも、お客様にいろいろ質問してしまうのです。

司法書士と本人確認

「仕事が忙しく、面談をする時間がないから、郵送で対応してほしい……」

司法書士をしていると、お客様からよくこのようなご要望をいただきます。

このようなご要望に対し、「わかりました」と二つ返事で対応する司法書士も多くいるようです。中には、郵送すら行わず、ろくに本人確認を行わない司法書士がいるようです。

このような便利さのみを追求するような司法書士でも、「顧客のニーズに沿った対応」を行う司法書士として、評価される風潮があるようですが、はたしてそれはどうでしょうか。

本人確認は、不動産取引の安全を確保するために行われるものです。他人が売主に成りすまして物件を売却する詐欺事件のように、不動産取引に問題があった場合には、何千万円もの損害が生じます。そのリスクを考えれば、本人確認をしっかり行うことは不可欠です。また、前述のとおり、司法書士には法令上の職責として本人確認義務があります。本人確認を怠り不動産取引に問題が生じた場合、必ず司法書士の責任問題となってしまいます。

多額の損害賠償を請求され、司法書士会からも懲戒を受けて業務ができなくなってしまうのです。

このようなリスクを考慮することもせず、本人確認を軽視するような司法書士に登記を依頼することは、むしろ危険であるといえます。本人確認に対する業務姿勢は依頼する司法書士を選択する際の一つの判断材料となるといえます。

まとめ

不動産取引を滞りなく行うためには、司法書士の本人確認は職責として不可欠なものです。最近では、売主になりすました地面師集団が暗躍し、大規模な詐欺事件も発生しており、我々司法書士も身を引き締めて日々の業務にあたっているのが現状です。何千万円という高額の不動産取引を安全に行うためにも、司法書士の本人確認を理解し、ご協力いただけると幸いです。

不動産登記手続きについてご不明な点は下記までお問合せ下さい。
司法書士小山合同事務所
TEL: 047-401-1817
E-mail: koyamajimusyo@legal-contact.com
HP : http://legal-contact.com

著者について

株式会社Housmartマンションジャーナル編集部
中古マンションの購入・売却仲介手数料が最大無料になるWEB不動産「カウル」を運営するスタッフが、物件探し、リフォームやリノベーションに役立つ情報、街の魅力、インテリアやDIYのテクニックをお伝えします。

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