中古マンションの買い逃しをしないためのポイントとは?

2017.07.28
中古マンションの買い逃しをしないためのポイントとは?
不動産は、同じマンションであっても部屋の間取りや眺望といった要素が異なってくることから、ふたつとして同じものがありません。希少価値の高いものや、条件的にも金銭的にもお買い得の物件は、誰が見ても魅力的であるため、すぐに買い手が決まってしまうことも!不動産は一生の中でも一二を争う大きなお買い物。せっかく気にいった物件は、しっかり自分のものにしたいですよね。この記事では、運命の物件に出会ったときに買い逃さないためのポイントをお伝えします。

監修者:針山昌幸

針山昌幸 プロフィール写真

株式会社Housmart 代表取締役
宅地建物取引士・損害保険募集人資格
『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』
(Amazonランキング・ベストセラー1位)

物件を決められる状態にしておきましょう

一番多いケースは、購入するか否か迷っている間に、他の人が申し込んでしまうこと。特に物件を探しはじめのときは、判断基準も曖昧で迅速な意思決定ができないことが多いことから、こうしたことが起こりやすくなっています。マンションを探しはじめたら、まずは3~4件の物件を見学しておきましょう。実際に見学を行うことで、自分たちが重視したいポイントが見えてきます。その上で、駅からの距離・広さ・日当たり・眺望といったポイントからどれを優先したいか、これだけは譲れないという条件をしっかり決めておきましょう。周辺環境や長期修繕計画の確認等、確認事項を精査しておき、マンションごとに担当営業マンに確認することも必要です。図面にポイントとなる項目をマーカーしてみる、もしくは下記のような表にまとめると物件を比較することが出来、分かりやすくなります。
駅からの距離 向き 管理費・修繕積立金 階数 メリット デメリット
A 8分 月3万円 5階 少し狭い 管理費・修繕積立金が高い
B 15分 西 月2万円 1階 専用庭あり リフォームの必要があり
C バス10分 月2万円 3階 広い 駅からの距離

気になる物件があったらすぐ内見しましょう

今は物件の写真や動画がネットに掲載されているため、誰もが物件の情報を手に入れられる状況です。ネットで気に入って周辺環境などを調べ、購入の意志を固めた上で、最後の確認として内見をする方も中にはいらっしゃいます。内見は週末にされる方も多いので「今週末は忙しいから来週に見に行こう」と思っていると、行ったときには時すでに遅し、という場合もあります。売主さんの都合もあるので完全に思い通りの日程でできるわけではありませんが、気に入った物件があったら早めに内見をすることが大切です。

売主さん側の事情も考えましょう

売主さん側は、確実に購入してくれる方に早く巡り会いたいと思っています。良いご縁を求めて待っているのです。物件の売却はスピードも大切です。ネットに掲載される期間が長くなってしまうと、「この物件、ずっと売れていないな……」という印象になってしまうため、なかなか買い手が現れなくなることも。そのため、売主さんにとって不利だと思われる申し込み内容の場合、別の方に購入してもらった方が良いと判断され断られてしまうこともあります。

購入申込書を提出しましょう

物件の購入意志がかたまったら、その意志を示すために購入申込書を記入し、売主さんに提出することになります。購入申込書には法的な拘束力はありませんが、「迷っているけれど、とりあえず物件を取り置いてもらおう」という考えはNGです。購入申込書が届いた時点で、売主さん側は他の方への物件の紹介を見合わせることになります。そのため、購入申込書を提出したにも関わらず購入を見送るということになると、売主側に多大なる迷惑がかかります。購入申込書は、購入の意志がきちんとかたまってから提出するようにしましょう。特に同じ家に住む家族とは、事前によく話し合っておきましょう。

引っ越しの時期はいつ?

住宅を購入される方の中には、引き渡し時期を半年以上先に希望される方もいらっしゃいます。売主さん側の退居も遅ければ問題ないのですが、あまりに先だと事情によっては難しい場合もあります。ローンが残っている場合は買主さんに支払ってもらったお金でローンを返済することになりますし、資金を他で使おうと思っているかもしれません。ローンの問題だけではありません。手付金を支払って契約するものの、買い手が引き渡しまでの間に心変わりや状況の変化などで購入しないという事態になったら、また一から探さなければなりません。なるべく早めに引き渡しできる買い手がが他にいれば、そういった心配を抱えることを避けてそちらに売却したいと感じるのも自然なことでしょう。そのため引っ越しのタイミングが先になる場合は、つなぎ融資を利用するなどの対策をきちんと講じて、決済を早めにできる状態にしておく必要があります。

事前審査でローンがいくらまでなら通るか確認しておきましょう

余裕のあるローン返済計画を立てていれば問題ないのですが、ギリギリの場合は購入したい意志があっても審査が通らず購入できない場合もあります。自動車など他のローンを組んでいる場合は特に、事前に銀行から借りられる金額の目安を知っておいたほうが良いでしょう。事前の審査は「私はこの金額まで購入できます」というエビデンスになります。売主さんにとっても、銀行からお墨付きをもらっている申し込みは安心できる材料になります。物件価格の値引きをお願いする場合、交渉が有利になることもあります。「審査が通っているのだからこのくらいの値引きは応じようかな」と思ってもらえるかもしれません。ちなみに夫婦や親子など共有名義で組む場合、銀行とのやり取りに多少時間がかかりますので、この点は注意しましょう。

人気の物件は満額で購入

複数の買い手が購入したい意志を同時期に示した場合、満額で購入してくれる方に買ってもらいたいと売主さんが思うのは当然です。売り出し価格の端数くらいは値引きしたいと思う気持ちもわかりますが、人気の中古マンションは満額で購入する意志を示した方が良いでしょう。

不動産のプロにその都度確認

その物件にまつわる重要情報はもちろん、売主さん側の事情であったり、他の検討者の状況なども営業マンにきちんと確認することが大切です。自分で情報収集することも大切ですが、多くの物件を普段から見ていてその地域の情報をよく知っている不動産のプロに聞いた方が、かんたんに有益な情報を得ることができます。信頼できるプロは、その物件のメリットもデメリットもきちんと教えてくれます。

まとめ

不動産との出逢いは突然やってきます。気に入った物件に巡り会えたときには、ご縁に結び付くよう、以上のポイントを頭の片隅に入れていただければ幸いです。

株式会社Housmart
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マンションジャーナル編集部

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