
新しい設備や、きれいな室内、充実した共用設備など、新築マンションは憧れの的ですよね。しかし価格が高く、なかなか手が出ないのも現実。なんとか費用を抑えたいものですが、その中でも気になるのが仲介手数料。
中古マンションで必須の仲介手数料は、新築マンションでも必要なのでしょうか?
監修者:針山昌幸
株式会社Housmart 代表取締役
宅地建物取引士・損害保険募集人資格
『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』
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新築マンションにも販売会社がいる
中古マンションの場合、売主側・買主側にそれぞれ不動産仲介会社が入ります。仲介手数料は成功報酬として貰い、売主は売主側の不動産会社に、買主は買主側の仲介会社に仲介手数料を支払います。
新築マンションにおいても、売主であるディベロッパーとの間に「販売会社」が入ります。
販売会社はディベロッパーの系列会社が多い
新築マンションの分譲をしている売主は、財閥系ディベロッパーが多数を占めています。そして各不動産ディベロッパーには、販売を担う子会社があります。
これらの子会社は、通常は中古マンションや戸建、土地などの仲介業務を行っていますが、担当エリアで新築マンションが売りに出されると、販売を手伝います。
代表的な不動産ディベロッパーと子会社は以下の通りです。
- 三井不動産・・・三井不動産リアルティ(三井のリハウス)
- 東急不動産・・・東急リバブル
- 野村不動産・・・野村不動産アーバンネット(野村の仲介プラス)
- 住友不動産・・・住友不動産販売
- 長谷工コーポレーション・・・長谷工アーベスト
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基本的に不動産ディベロッパーの子会社である販売会社が、そのマンションの販売を担当します。
↑新築マンションの売主と販売会社情報(出典:SUUMO)
大規模マンションでは売主が複数になることもありますし、戸数が多い場合は、複数の販売会社が販売を担当します。
また財閥の販売会社は人件費が高いため、新築マンションによっては、別の系列の販売会社が販売を担当するケースも見られます。
大手デベロッパーの新築マンションはレインズに登録されないものもあるため、注意が必要です。
手数料はかかるのか?
それでは、これらの販売会社を通して新築マンションを購入した場合、仲介手数料はかかるのでしょうか?
結論として、新築マンションに仲介手数料はかかりません。販売会社は売主の代理として販売を行うので、買主から費用をもらうことはないのです。
もちろん、販売会社を使うのには人件費がかかります。
人件費は売主である不動産ディベロッパーに請求が行きますので、結果として販売にかかる人件費は販売価格に上乗せされることになります。
また新築マンションでは、中古マンションとは比べ物にならないぐらい大量の広告費が使われますので、新築マンションでは仲介手数料、広告費が販売価格の中に含まれていると言えるでしょう。
まとめ
新築マンションと仲介手数料の関係、いかがでしたでしょうか。仲介手数料がかからず、一見お得に見える新築マンションですが、トータルコストでしっかり判断することが、かしこいマンション選びのコツと言えます。