マンションジャーナル

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【保存版】管理費・修繕積立金について知っておきたいポイントまとめ

【保存版】管理費・修繕積立金について知っておきたいポイントまとめ

マンションを購入する際、多くの方が何千万円にもなる物件価格ばかり気にしてしまいがちです。

確かに通常は購入後、月々の支払いの一番大きな部分は長きにわたって毎月支払っていくローン返済の部分となります。しかし、分譲マンションの大きな特徴の一つは毎月の管理費と修繕積立金の支払いがあるという点です。

新築マンションの場合は、管理費と修繕積立金については購入後に値上げが行われるケースがほとんどを占めており、購入当時の支払予定よりも月々の修繕積立金の額が数倍に跳ね上がって「こんなはずではなかった!」というケースも多々あります。

納得のいくマンション購入をするためにも、管理費や修繕積立金について詳しくそ知っておく必要があります。

本記事前半では、管理費と修繕積立金のそれぞれの使い道や相場、算出の仕組みについて解説し、後半では、マンション購入する際に、知っておきたいポイントについてご紹介します!

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管理費の使い道

管理費は一体何に使われているのでしょうか。

それについて知る前に、まず現代のマンションは基本的に管理会社に管理を委託しているという点を前提として押さえる必要があります。

というのも、管理費の使い道のうち多くの部分を占めるのは、マンション管理会社へ支払う管理委託費だからです
法律(区分所有法)やマンションの管理規約では、原則的に住民が自らの責任で管理するという考え方がベースになっています。

戸建てであれば当然の感覚ですが、分譲マンションも基本的にはそれぞれの持ち家が集合しただけという考え方なのです。

しかし、マンションの管理となると設備や構造、資金管理や法令解釈など非常に専門的な内容を含むため高度な知識が求められ、業務の物量的にも到底普通に仕事をしている一般人が合間にできるものではありません。

マンション普及期の初期は管理会社を入れない「自主管理」のマンションも見られましたが、現代のマンションではそのような理由から管理会社に委託しないマンションはまず見ることがありません。

管理会社の費用の内容としては、

  • 管理員・清掃員の人件費
  • 事務管理費(会計処理や、フロントと呼ばれるマンション担当者の費用など)
  • 消防設備・エレベーター・建築物などの法定点検費
  • 駐車場・宅配ロッカーなどの任意の点検費
  • 植栽管理費
  • 雑排水管清掃費
  • 管理報酬

などが挙げられます。
そのほかに、インターネット契約、ケーブルテレビ契約、(共用部の)水道光熱費、火災保険(専有部は別途契約が必要)などの経費があり、更に備品費用や臨時補修用の予算、管理組合(所有者の集まり)で運営を行うために会場や資料作成に発生する費用、といったものが管理費からの支出に含まれています。

※上記に挙げた費用は一例であり、マンションによって管理委託に含まれる場合とそうでない場合、各種契約があるかどうかなどケースバイケースです。

管理費の相場と算出の仕組み

結論から言うと、管理費に「相場」というものはあるようで存在しません。

その理由は、マンションが昔の団地のように画一的なものではなく、立地やデベロッパーの企画によって様々な工夫を凝らすようになった結果、建物の規模から構造・設備やサービスまで千差万別であり、到底一緒くたにはできなくなったためです。

例えば都心で見かける十数戸の小規模なマンションでは、

  • 駐車場も平置きが1~2台のみ
  • 共用の部屋も特にない
  • 清掃員がごみの日だけ3時間程度入るのみ

というような管理体制になっていることが多いです。

それとは反対に、

  • 機械式駐車場が数百台分ある
  • 豪華なパーティールームや来客に使えるゲストルームも設置されている
  • 管理員・清掃員だけでなく24時間常駐の警備員やコンシェルジュもいる

というような郊外で見かける数百戸規模のマンションでは、同じ管理費という名目でも全く中身が異なりますよね。

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ですから、管理費が適正かどうかを見るためには、管理費の内訳をチェックしてそれぞれの項目が適正価格かどうか判断しなければなりません。安易に高い、安いといったことを言えないのです。
一応の総額の目安として、平成25年度の国土交通省の調査結果によれば、管理費の水準として多い設定は「1㎡あたり100~150円」というゾーンで、単純に平均すると「152円/㎡」となっています。

仮に、70㎡の部屋であれば7,000円~10,000円程度となります。ただし、この金額帯にほとんどのケースが属しているというわけではなく、150~200円/㎡までのゾーンにも相当数属していますので、やはり目安程度に考えておくのがよいでしょう。さすがにそれ以上の金額帯ともなると、高額な管理費に見合った施設やサービスがあるのか、よく確認が必要です。

また、管理費の削減は可能です。管理組合が、管理会社と交渉することで管理業務を見直してコストを抑えることができます。

修繕積立金の使い道

管理費と比べて、比較的わかりやすいのが修繕積立金です。ざっくりと言えば、こちらは名称のとおり「来たるべき大がかりな修繕に備えて積み立てるお金」です。マンションは建てたらそれで終わりではなく、定期的なメンテナンスを行わなければ劣化しますし、最悪の場合大きな事故を引き起こしたりしかねません。管理の質はマンションの資産価値と直結しているので、修繕積立金の果たす役割は大きなものとなります。

マンションにおける定期的なメンテナンスの最たるものは、一般に大規模修繕と呼ばれる外壁等の修繕工事です。建物の外壁全体に足場をかけてシートで覆って工事をする場面を街中で見かけることがあると思います。その作業は、外壁タイルの張り直しや塗装などを行っているのです。この工事に要する費用は数千万円から数億円にもなります。
また、マンションには多くの設備が付帯しています。給水の設備・配管や機械式駐車場、インターホンや防災設備など、当然コンクリートの建物のように50年以上持つなどということはありえませんから、定期的に交換が必要になってきます。こちらもやはり数百万円~数千万円という単位の支出になります。特に給排水管の状態は生活の質に直結しますから、適切なタイミングで点検を重点的に行う必要があります。
これらの修繕費用は住民で分割して負担することになるのですが、建物に不備が発生するときにいきなり「さあ割りましょう」といっても、数十万円~数百万円のお金をすべての住民が急に払うのはほぼ不可能です。そのため、あらかじめ計画的に積み立てようというのが修繕積立金なのです。

修繕積立金の相場と算出の仕組み

管理費の解説部分で触れたとおり、現代のマンションは千差万別の状態ですから、修繕積立金も一概に相場を示すのが難しいのです。しかし、管理費よりも算出根拠が明確であることや基本的には単純に低いほうが望ましいため、管理費よりも高い、安いの判断がしやすい費用となっています。

修繕積立金の金額設定にあたっては、まず長期修繕計画を作成することから始まります。

前述した通り、マンションは将来的に必ずメンテナンスをする時期がきます。各修繕項目ごとに、おおよそ何年程度で修繕や交換が必要になるか、費用はどの程度必要か、というものはある程度予測可能です。管理組合の方でそれらを落とし込んで長期修繕計画を作成します。

すると、「〇年後に〇円程度の積立金がないと工事費用をまかなえない。」ということが判明します。そこから逆算して「毎年〇円ずつ積み立てないといけない」という数字を割り出し、一戸当たりの数字に割ったものがそれぞれの修繕積立金となります。

なお、割るといっても通常は単純に戸数で割るのではなく、専有面積の割合で割るのが一般的です(基本的には所有権の持ち分も専有面積の割合で決めているため)。したがって、同じマンションでも100㎡の部屋と50㎡の部屋では月々の修繕積立金に倍の差があります。
平成23年に国土交通省が定めた修繕積立金に関するガイドラインによると、135円/㎡~265円/㎡の範囲に3分の2程度のマンションが収まるという調査結果がでています。これは、70㎡の部屋であればおよそ9,500円~19,000円くらいの範囲ということになります。幅がかなりありますが、築年数や構造など様々な条件でそれぞれ異なるのです。

国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」
さて、マンションの構造や仕様によって戸数当たりの必要な修繕費用単価が異なってきます。高くなる要因としては、

  • タワーマンションである
  • 外壁がタイルである
  • 特殊な共用施設がある

といったことなどが挙げられます。

中でも金額も大きく、わかりやすいものの一つが機械式駐車場の有無です。

駐車場はもちろん平置きが一番維持費用を抑えることができるのですが、都心部では十分な広さの敷地が得られないので、特に機械式駐車場が多くなりがちです。

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機械式駐車場もいくつか構造にパターンがあり、もっとも単純なものはパレット(車を停めておく区画)がその場で昇降するだけの「昇降式」で、普段は一番上だけが地上部にあってその他のパレットは地下に潜っています。地下だけでなく空中部分も有効活用しようというのが、地上部より上にもパレットを設けて横にも動く「昇降横行式」、空中の更なる活用をしようというものが百貨店などで見かける「タワー式」です。

後者に行くほどより複雑な仕組みとなり、必然的にメンテナンスや修繕費用も高くなってきます。これもあくまで目安ですが、国土交通省ガイドライン資料によると、1台あたり月額に換算した修繕工事費用は昇降式で6,000円~7,000円、昇降横行式で8,000円~14,000円との調査結果でした。
ところで、こうした備えに必要な修繕積立金の積み立て方には大きく2つの方式があります。長期修繕計画から「〇年で〇円積み立てる必要がある」というのを算出することは既に説明したとおりですが、これを割る際に、年数で単純に割る均等積立方式と、最初のうちは低めに設定して後半の上げ幅を大きくする段階増額方式に大別されます。

どちらが必ずしも良いというものではないのですが、新築分譲マンションの場合は月々の修繕積立金を低く見せる、初期費用で出費がかさむ時期の費用を抑えるといった考えから大抵の場合は「段階増額方式」を採用しているため、購入時点では修繕積立金が一番低い金額の状態であるという認識でいなければ後々支払いに困ることになりかねないため注意が必要です。

管理費と修繕積立金はどのように管理されるのか

管理費と修繕積立金は、原則的には所有者の集まりである管理組合で管理することになります。しかし、管理会社が管理組合の代わりに出納業務を行うのが一般的である現代のマンションにおいては、間に管理会社が入りながら管理していますが、管理会社による横領などの事故がないよう管理方法に厳密な定めがあります。

また、管理組合の口座は一時的に集金したお金を入れる収納口座と、長期的に保管をするための保管口座に分けられ、集金したお金をどのような流れで最終的な保管口座に移すかの違いにより「イ・ロ・ハ」の3つの法的な分類がされています。

  • (イ)方式…管理費・修繕積立金をまず収納口座に入れ、管理事務に必要な費用を除いた管理費残額と修繕積立金を保管口座に移し替える方式。
  • (ロ)方式…修繕積立金は最初から保管口座に入れ、管理費だけ収納口座に入れ、管理事務に必要な費用を除いた管理費残額を保管口座に移し替える方式。
  • (ハ)方式…収納・保管口座を兼ねた一つの口座にはじめから管理費・修繕積立金を全て入れ、管理事務に必要な費用は都度支払う方式。

管理費と修繕積立金を滞納するとどうなるのか?

これまで管理費と修繕積立金の支払いなどについて説明してきましたが、もしこれを支払わずに滞納するとどうなるのでしょうか。
管理組合によっても対応方針が異なりますが、一般的な流れとしてはまず初期段階で書面や電話による督促があり、次の段階で契約している駐車場等の強制解約(※初期段階で行う管理組合もあります)が行われます。

それに対する滞納者の対応の仕方にもよりますが、さらに進むと支払督促または少額訴訟という裁判上の制度を利用した制度による差し押さえ、最終的な手段としては管理組合の決議によって滞納者の住戸を競売にかける、というものです。
また、中古マンション購入の場合は前の所有者が管理費と修繕積立金を滞納していないか確認することが重要です。法律上、前の所有者の滞納分は新しい所有者にも支払い義務が生じるのです。重要事項説明の中で必ず前の所有者の管理費と修繕積立金の滞納の有無と滞納がある場合はいくら滞納しているのかの説明があります加えて引き渡し日までの清算がされる場合はその説明もありますので、購入する時に入念にチェックしなければならないポイントの1つです。

まとめ

実際にマンションを購入済みの方でも、なかなか深くは知らない管理費と修繕積立金。その中身はマンションによって様々であり、購入後も変動していくものだという認識が無ければ、将来的なライフプランに狂いが出てしまいかねません。

「マンションは管理で買え!」という言葉があります。購入時には、管理組合の活動状況をチェックすることも大事ですが、その活動のためにいくら負担すればいいのかという天まで踏み込んで検討することをお勧めします!

ぜひ冒頭で述べたように物件価格や諸費用だけでなく、必ず管理費や修繕積立金についても購入前にチェックしてみてくださいね。

著者について

株式会社Housmartマンションジャーナル編集部
中古マンションの購入・売却仲介手数料が最大無料になるWEB不動産「カウル」を運営するスタッフが、物件探し、リフォームやリノベーションに役立つ情報、街の魅力、インテリアやDIYのテクニックをお伝えします。

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