マンションジャーナル

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プロが語るマンションの資産価値の算出方法

プロが語るマンションの資産価値の算出方法

不動産は、人生で一番高い買い物であるにもかかわらず、人生での購入は一度きりの人がほとんどです。

よく不動産の知識を知らないまま素人の状態で購入するため、誰しもが不安になりますよね。

特に、多くの方が心配されるのは「もし何か不測の事態が起こり、引越しや売却をしなきゃいけなくなった時、いくらで売れるのか?」ということではないでしょうか?

誰もが知りたい物件の資産価値。「この物件は適正価格だろうか?」「将来的な資産価値はどうなるのだろうか?」など、気になることだらけですよね。

不動産価格は常に変動するため、その価値を正しく把握することや予測することは非常に難しいと言われていますし、情報収集するだけでも一苦労です。

実際に物件の資産価値を個人の方が判断するのは非常に困難です。考慮するべき要素が多いため、正確な資産価値を計算するためには、ビッグデータなどの技術を用いる必要があります。

正確な価値を計算することは難しいとしても、ある程度感覚的に資産価値の高い物件を見る眼は持っておきたいものです。

今回は、そんな皆様のために少しでもお役に立てるように、マンションを中心に資産価値の算出のからくりについて徹底解説します。

不動産価格の基本的な考え方

不動産価格は、相場や時価といった実勢価格不動産そのものが持つ資産価値の2つが存在します。

実勢価格を把握するためには、過去の売買事例や金融政策に目を向ける必要があります。近年では、売買事例や適正価格を知ることができるサービスもありますので、データに基づく情報収集とそれを基にした判断をしていくと良いでしょう。

関連記事>>>路線価・公示価格・実勢価格の違いとは?

資産価値は、他の不動産との相対的な評価が大部分を占めており、その物件の立ち位置を表します。

また、新築販売時には実勢価格からも影響を受けていますので、そもそも不動産における資産価値は、時代背景によって常に揺れ動くものだということを改めて認識しましょう。

市場において、物件に対するニーズが高まれば価格は上がりますし、ニーズがなくなれば下がってしまいます。このように世論によって日々変化するため、資産価値の高い不動産とは “求められ続けること” が必要条件となります。

資産価値の算出とは、「求められ続ける条件がどれだけ揃っているか」から始まります。

まずは、求められ続ける資産価値を構成する条件について確認していきましょう。

資産価値を構成する要素とは?

資産価値は、

  1. 立地条件
  2. 物件価値
  3. 管理のクオリティ

の3大要素で構成されます。

中でも、資産価値に最も大きな影響を与えるのは、立地条件です。

「不」動産という動かすことができない資産だからこそ、その不動産が存在する場所である「立地」が重要となります。

立地条件を評価する要素としては、

  • 公共交通機関や近隣商業施設の利便性
  • 治安や災害からの安全性
  • 街や地域が持つブランド力
  • 再開発計画による利便性や安全性の向上見込み

などが関係します。

一定以上の条件を満たした立地の上に、どのような「物件」が建っているのかも勿論重要となってきます。生活に目を向けると立地と同レベルか、それ以上に「住空間」が重要となります。やはり人気があるのは「南向き日当たり良好」、「眺望良好」というおきまりのキーワードです。

しかしながら、そのような条件の良い物件ばかりではありませんし、実際には購入する人の好みやライフステージ、資金によっても評価は変わります。

物件を評価する要素としては

  • お部屋の広さ
  • 眺望
  • 採光や日当たり
  • 間取り
  • お部屋の位置
  • 騒音

などが関係します。

次に、実は大事なのが「管理」です

特に中古マンションの場合、経年劣化は避けて通れません。

立地や物件はもちろん重要ですが、あくまで前提条件。管理状態こそが将来的な資産性の担保に欠かせず、劣化を最小限に抑えるためには、こまめな清掃とメンテナンスとマンションであれば住人が共用部を大事に扱うということが大事です。

マンションに関しては、この考えから「管理組合がどれだけしっかりしているか」は重要なポイントとなってきます。事前にチェックすることは難しいのですが、管理を評価する要素としては、

  • マンションの経営状態、すなわち修繕計画や積立金の貯蓄状況
  • 内覧時に確認する共用部分の維持管理状態

などが関係します。

ここからは、さらに3大要素を詳細に見ていきましょう。

三大要素:立地

立地(土地)には、経年劣化がありません。つまり、建物が価値を失っていったとしても、土地の価値は残り続けるのです。不動産における資産価値のベースはこの土地で決まります。その価格は、公的な機関も含め以下の6つの算出方法から確認することができます。

  • 実勢価格・・・売出中、直近成約の事例を参考に不動産会社など取引を行う業者によって算出される。
  • 公示地価・・・土地取引の指標として、国土交通省によって算出される。
  • 基準地価・・・一般の土地取引の指標として、都道府県知事によって算出される。
  • 固定資産税評価額・・・固定資産税などの課税のために市町村や都税務署によって算出される。
  • 相続税路線価・・・相続税や贈与税における課税額の指標として、路線ごとの価格が国税庁によって算出される。
  • 鑑定評価額・・・国土交通省が提供する鑑定評価基準を元に不動産鑑定士によって算出される。

上記の中で、大事なのは「実勢価格」です。冒頭で解説した通り、資産価値も実勢価格に影響を受けながらの評価ですので、評価金額だけにとらわれるのではなく、以下の5つの項目で立地を評価しましょう。

  1. 交通利便性
  2. 生活利便性
  3. 安全性
  4. 開発計画、再開発計画
  5. ブランド力(街、地域)

条件が揃うほど、市場での評価は高くなります。特に、東京は日本全体が人口減少の一途を辿る中で、唯一人口増加を続けています。

供給量よりも需要が高まるので、この状態が続けば条件を揃える物件の取得はよりハードルが上がることが予想され、希少性の観点からも資産価値があがる可能性は高いと言えます。

それでは、各項目について解説していきます。

1:交通利便性

「駅近」「駅直結」「駅徒歩5分以内」という言葉がアピールポイントとされることが多い点からも分かる通り、駅距離は資産価値に直結する最重要条件です。

駅から1分離れるごとに坪単価で約4万円ほど下がると言われているので、距離が近いほうが資産価値は維持できるでしょう。

特に、駅直結のマンションは、稀少性が高く、資産価値は右肩上がり。実際の事例でも新築価格から1.5〜1.8倍まで価格が上昇したケースもあります。

しかしながら、こうした物件は取得すら難しい状況なので、資産価値という点では「徒歩9分」までを確保できれば問題ないでしょう。坪単価の下落幅が、徒歩9分と徒歩10分の間に大きな差があり、坪単価で12万円ほど価値が下がると言われています。

駅徒歩に加えて重要な要素が、人気沿線やターミナル駅へのアクセスの良さです。

  • 人気沿線
    ・山手線:東京の環状線で、沿線内側はいずれもブランドエリア。都内の主要都市へどこでも30分程度でアクセス可能。
    ・中央(総武)線:山手線内エリアはもちろん、吉祥寺や中野といった人気駅があり、新宿や東京へ乗り換えなしでアクセス可能。
    ・田園都市線:三軒茶屋、二子玉川、たまプラーザなど人気駅が並び、渋谷へ乗り換えなしでアクセス可能。
    ・東横線:自由が丘など人気駅や田園調布など高級エリアが並び、横浜と渋谷へ乗り換えなしでアクセス可能。
  • ターミナル駅
    ・東京駅:在来線、新幹線、地下鉄合計30路線が乗り入れ、1日3000本の発着が行われている。商業施設も充実しており東京ドーム3.6個分の面積に相当する。
    ・品川駅:在来線、新幹線、私鉄合計6路線が乗り入れ、2027年にはリニア中央新幹線の乗り入れも計画されている。
    ・渋谷駅:在来線、私鉄、地下鉄合計9路線が乗り入れ、現在再開発計画が実行されており、さらなる利便性の向上が見込まれる。
    ・新宿駅:在来線、私鉄、地下鉄合計10路線が乗り入れ、1日平均乗降者数はギネス認定の世界一である。

なお、ターミナル駅へのアクセスは「30分以内」が望ましく、乗り換えなしでの到着であることも大事です。

この他にも池袋、上野といったターミナル駅も人気ですし、最近では日暮里も注目を集めています。さらに、ターミナル駅ほどではなくても、複数路線が利用可能な駅や始発駅・急行や快速の停車駅は、通勤メリットが大きく評価を受けやすいです。

2:生活利便性

日常生活を快適に過ごせる施設が徒歩10分以内に揃っているほど資産価値は高くなります。下記のような施設が全て揃っていると間違いありません。

  • イオンやヨーカドーなどの大型スーパーまたは商店街
  • 日用品が揃っている大型の薬局
  • 大手金融機関
  • 郵便局
  • 区役所などの行政機関
  • 夜間診療対応もしている総合病院
  • 小児科
  • 大きな公園
  • 人気な学校
  • 保育所

しかしながら全部揃えることは難しく、やはり必須条件となるのはスーパーもしくは商店街が近いことです。最寄りのスーパーの規模によっては、日用品が揃う薬局なども追加条件となるでしょう。

生活必需品の買い物が不便な立地は、評価を落とすので注意しましょう。一部で、開発計画が発表されていたり、出店の予定があるなどで、周辺環境の発展が見込めるエリアに関しては、将来的な価値上昇を見込むことはできます。

また、都心部は緑豊かな環境を求めることが難しいため、大きな公園が近くにあることや大規模マンションなどで保育所が設置されていて優先的に入園できるといったことも高い評価を得られます。一定のニーズが見込めるという視点では、有名私立小中学校へ徒歩圏内、乗り換えなし沿線や人気の公立小中学校の学区内などは魅力の一つになります。

3:安全性

安全性は、2つの側面から評価することができます。

  • 災害リスクを最小限にする地形や地盤
  • 事故・事件の発生率

日本は地震大国ですし、災害リスクは避けては通れません。そういった側面から評価が高いのは「武蔵野台地」にあたるエリアです。

武蔵野台地とは?

武蔵野台地とは多摩川と荒川に挟まれた関東平野西部の地域に広がる扇状地のことです。

奥多摩の山地を削りながら流れてきた多摩川によって形成されたこの基盤の上に十数メートル「関東ローム層」が堆積してできました。約1万年前までに、富士山などが噴火が繰り返して、火山灰が降り積もり、さらに、それらが風化して粘土質の赤土の層となりました。

長い年月をかけてつくられた地盤で、古くから関東地方の生活を支えています。地層としても固く、地震に強いとも言われています。

東日本大震災を機に、津波に対する認識が改められ、海抜も今後は影響を与える可能性があります。

この視点から見ると近年人気を集めている湾岸エリアは、資産価値は大丈夫なの?という疑問が生まれますが「安全性」はあくまで一つの要素です。

冒頭に解説した「求められる要素」として、安全性以上に眺望や今後の開発計画による資産価値の向上を優先される方も非常に多く、評価は分かれます。危険度マップなどを参考にするといいですよ。

災害とは別に、治安の良さも影響する可能性はあります。事件・事故の発生件数は、警視庁の統計データから確認することができますので、気になる方は調べておくと良いかもしれません。

事件・事故に関して一言で言うなら「発生率の低さ」で考えるのがおすすめです。事故の発生件数だけで見ると人口の密集度合いなどに大きく影響を受けるためです。

安全性に関しては、極端に治安が悪いと認知されている地域や地盤沈下、津波の影響があると市区町村が発表している土地でなければ問題はありません。

4:開発計画、再開発計画

出典:http://shibuyaplusfun.com/media/news/leaflet_JP.pdf

土地の評価が大きく変わる起因として、街の進化や再生があります。将来的な資産価値は、こうした鉄道各社や行政による開発・再開発プロジェクトに目を向ける必要があります。資産価値が長期間安定する街の特徴は、この再生・再開発計画が発表、実行されており、好循環で発展を続けています。また、商業施設だけの開発ではなく、緑地とのバランスも重要です。

例)開発計画

東京大改造マップ」などは非常に参考になります。

鉄道開発による交通利便性の向上は、資産価値を大幅に上げてくれますので、恩恵を受けられる立地を選択すると良いでしょう。

5:ブランド力(街、地域)

ここまで解説してきたものを総合して、各街や地域が持つ人気(ブランド力)は土地の資産価値をさらに高めます。歴史的な背景や市区町村などの行政的な取り組みも含んだ、地域ならではの魅力がそれに該当します。

揺れ動く不動産価格の中では、このブランド力が「憧れる」「誰もが欲しいと思う」「多くの人が住みたがる」というニーズをどんな時も集めることができ、ブランドがないエリアに比べて価格の下がり幅を小さくしてくれるのです。

ブランドエリアとして有名なのは以下の地域です。

  • 城南エリア:旧江戸城(皇居)の南側に位置する港区、目黒区、品川区、大田区をさし、いずれも高い人気を誇る
  • 3Aエリア:港区の高級住宅街である麻布、赤坂、青山の通称で城南エリアでも別格の人気を誇る
  • 世田谷エリア:成城などの言わずと知れた高級住宅街で古くから富裕層の街として知られている
  • 湾岸エリア:最近は開発も進み、ホテルライクで築浅の豪華なマンションが並び人気が高まっている

ブランドエリアは、他のエリアに比べ、消費能力が高い所得に余裕のある層が集まるため、商業施設が集まり、必然的に街全体が洗練されていく傾向にあります。こうして培われたブランド力をさらに高めるかのように再開発が進んでいる街は、資産価値は継続して上がることが考えられます。

ここまで「立地」について確認をしてきました。やはり資産価値の最大化には、ブランドエリアは外せないところがありますが、必要最低条件と将来価値を見越した条件を整理するとより精緻な資産価値の算出ができるようになります。

ここからは、2つ目の条件として、生活に最も影響する「物件」について解説していきます。

三大要素その2:物件

物件は、建物とお部屋という考え方がありますが、総合して7つの項目で評価しましょう。

  1. 広さ
  2. 眺望
  3. 採光・日当たり
  4. 間取り
  5. 部屋の位置
  6. ブランドシリーズ
  7. 騒音
  8. 耐震基準

建物全体で設備や共用施設などの基本的なスペックに加えて、お部屋ごとに異なる仕様が積み上がって物件の価値は算出されます。立地でも希少性が高いものほど資産価値が上がるという観点を解説してきましたが、お部屋でも同じです。

それでは、各項目について解説していきます。

1:広さ

専有面積は、最低50㎡以上は確保しましょう。また、この50㎡とは「内法」という計測方法によるものでなくてはなりません。

通常、不動産ポータルサイトや販売図面などに記載されている専有面積は「壁芯」という計測方法で記載されているケースがほとんど。マンションの構造によっても変わってきますが、壁芯の場合は55㎡程度で見ておくと問題ありません。詳しくは物件の登記簿謄本を取得すると確認することができます。

専有面積が50㎡以上あると税制優遇を受けられる、または、受けるための条件をひとつ満たすことができます。

  • 住宅ローン取得控除
  • 贈与税の特別控除
  • 登録免許税の減額
  • 不動産取得税の減額

また、お部屋の面積が小さくなると、一人暮らし向けなどにニーズが限定されてしまいます。限定されたニーズは資産価値を不安定にさせる要因になるので、最低限の広さを確保した物件であることは必須条件です。

2:眺望

眺望の価値は数字での評価が難しものの、物件最大の魅力のひとつとなります。一般的に求められるのは「抜け感」と呼ばれる目の前に建物などの障害物がなく、圧迫感がない状態のこと。

近年、湾岸エリアのマンションが人気の理由は、まさにこの眺望にあると言っても過言ではありません。オーシャンビューや富士山、東京タワー、スカイツリー、レインボーブリッジ、お台場の観覧車など名所を望める物件が豊富です。

そのほかにも、大きな公園などのグリーンビュー、目黒川周辺のマンションなどから見られる桜並木も、日常からそう言った世界を得られるのは資産価値に反映されるポイントです。

3:採光・日当たり

周知の事実として、南向きは日当たりも良く人気は高いです。

しかし、「南向きでなければ資産価値に問題が生じるか」というとそんなことはありません。特にタワーマンションの場合は、上層階になると南向きでなくても周囲に邪魔をする建物がなく、採光が良いお部屋も多いです。

ポイントは、眺望と重なっており、抜け感があるお部屋は採光も良くなり、日当たり以上にどの程度光が室内に入るかという点は、資産価値を考える上で重要になります。言い換えれば、窓面積が大きく明るい物件ほど資産価値は高いということです。

また、リビングだけでなく、各お部屋への採光も重要な要素となります。以降ではその間取りと、物件の位置について解説します。

4:間取り

採光面積が多くとれる間取りには「角部屋」や「全室横並び」のタイプがあります。角部屋でも多方向の採光を得られるようにラウンドさせたデザインのお部屋も多いです。

資産価値を意識する上では、窓の位置に気をつける必要があります。物件は経年劣化によって、リフォームやリノベーションをする必要がでてきます。近年では、築古の不動産をリノベーションをして再利用するケースが増えてきています。

その際に動かすことができないのがです。窓は共用部分に該当するため、窓と玄関だけは、リフォームすることができません。収納等はリフォームやリノベーションで作り出すことが可能ですが、窓の大きさや数は変えられないという点に注意しましょう。

このような背景から間取りとは、大きく物件自体の形も含まれてきます。特殊な形は一見デザイン性に優れていても、応用が利かないという難点がありますので、正方形に近い長方形であるほど資産価値は高まります。

5:部屋の位置

角部屋は、上記のように多面に窓(採光面)をとることができ、加えて双方向からの音というのがなく、両隣にお部屋がある物件よりも静かという印象を与えます。

同様の原理で、最上階が好まれる理由は、眺望と上の階からの騒音がないためです。低層階マンションの場合だと、ルーフバルコニーがついているケースもあり、様々な恩恵を得られる場合があります。このように希少性の高いお部屋の位置であることも資産価値を高める重要なポイントとなります。

ですがタワーマンションなどでは、そうしたお部屋はごくわずかで、残りはそうではないお部屋になります。

一見、資産価値があまりない物件と思われがちですが、お部屋の位置はあくまでプラスアルファの材料でしかありません。

逆に、北向き低層階などは新築時の価格も抑えられており、騰落率の幅も小さいと言われています。爆発的な人気が出ることもなければ、眺望などを重視しない方にとっては魅力的な物件となる場合もあります。

6:ブランドシリーズ

人気ディベロッパーによって開発されるブランドマンションは、高品質で信頼性も高く、非常に人気があります。今後新築マンション建設は、土地の取得ハードルも上がり、建設が難しくなるため、これまで以上に人気が出ることが予想され、資産価値にも大きく影響を与えます。

7:騒音

騒音には2つあります。近隣住人による音電車や車、飛行機などによる音です。

駅近の立地を選ぶ場合にはどうしてもこの問題にぶつかってしまうケースはでてきます。また、都心部では抜け感を得ようとすると環状線沿いであったり、高速道路が近いといったことも少なくありません。

難しいことはわかりますが、こうした騒音の問題は資産価値に大きく影響を与えます。築浅の物件では二重サッシなど対策がとられているケースもありますし、実際どの程度なのか現地での確認は欠かせません。

全く音がしないというのは、閑静な住宅街に限られていますので、資産価値を考えるのであれば高層階か、駅距離をある程度諦める必要もでてきます。

近隣住人による騒音に関しては、非常識な隣人を除いた場合、建物の構造によるものがほとんどです。二重天井や二重床で作られることが増えてきている築浅の物件に関してはほとんど心配は要らず、築古の物件の場合には注意深く確認が必要です。

資産価値の観点からみると、騒音の問題は極力ゼロにするべきでしょう。

8:耐震基準

新耐震基準であれば、特に気にする必要はありません。日本の建築物は、地震大国仕様ですので大地震でも耐えられる構造をしています。

旧耐震の物件の場合は、耐震補強工事がされているのかを確認します。耐震基準検査をしていない物件は、倒壊の恐れがあるという評価をうけることもありますし、資産価値としては土地のみになります。この場合は、土地にどれだけの価値があるのかを見極める必要がでてきます。立地の項目で解説した内容をもとに評価しましょう。

さて、ここまで立地と物件について解説をしてきましたが、資産価値を高く保つためには、マンション経営が最も重要です。

最後に管理について確認しましょう。

三大要素その3:管理

何度も述べているように、不動産は経年変化する資産です。そのため、維持管理と経営によって資産価値を守る必要があります。

資産価値を高める5つの項目から確認しましょう。

  1. 管理体制
  2. ランニングコスト
  3. 修繕積立金
  4. 修繕計画
  5. 大規模修繕

いずれも非常に重要な項目ですので、基本的にはどれかひとつでも問題があれば資産価値に影響してしまいます。

昨今メディアで注目を集めているのは、まさにこの項目における問題から、資産価値の低下や生活の安全性が保たれなくなっているというものです。

1:管理体制

経年劣化を緩和する日々のメンテナンスや住民の満足度が高い状態を管理組合と管理会社が協力して維持できているかどうかを見極めておく必要があります。特に共用部分に管理体制は如実に現れます。

以下のようなケースには注意しましょう。

  • 何か壊れたものがそのままになっている
  • ゴミ捨て場が汚ない
  • 植木の手入れがされていない
  • 掲示板に注意事項がたくさん書いてある
  • 駐輪場にボロボロ自転車が放置してある
  • レターボックスにチラシなどがたまっていて整理されていない

こうしたマンションは住民と管理室が協力して、質の高いマンション管理を行おうとしていないと言えます。立地や物件自体が人気を集めていても、このような管理状況だとなかなか売却できないケースが増えていき、実勢価格が下がり、資産価値は静かに下がっていきます。

また、管理体制で気をつけなければならないのは、総戸数が少なく「自主管理」を行なっている物件です。一見、管理コスト(管理費や修繕積立金)が安いため、お得に感じるかもしれませんが、管理の品質に大きなバラツキがあるケースも多いので注意深く確認しましょう。

2:ランニングコスト

マンションの場合、管理費と修繕積立金が月々の支払いとして発生します。これは築年数が経過するとメンテナンス等に必要となる費用が増えるため、増加することは致し方ないのですが、実は「多ければいいというものではなく、妥当性があるのか」どうかを確認する必要があります。「高過ぎる」というイメージは評判を落としますし、実勢価格に影響します。

3:修繕積立金

日常の管理とは別に、将来的に建物の修繕を行うために住民が協力して行うマンションの貯金です。重要事項に係る調査報告書を取り寄せると最新の状況を確認することができます。

  • 積立金額
  • 管理組合借入金の有無
  • 滞納金額(管理費含む)

といった項目をチェックすると経営状態が確認できます。まず始めに、積立金額の総額は、100戸あたり10年で1億円程度あると修繕費用をしっかり貯金できていると言えます。

次に、借入金があるマンションは借入理由と返済計画を把握します。この理由によっては、経営判断能力が乏しく、今後も資産価値を下げる可能性がありますので注意が必要です。

また、滞納金額は3%未満であることを確認しましょう。もし、それ以上の滞納金額が発生している場合は、理由を確認する必要があるでしょう。

4:修繕計画

維持管理が行き届いているマンションは、この計画が具体的に設定されています。例えば、10年目に配管工事、15年目に窓サッシとドアの取り替え、といった計画がされています。

定期的な修繕が行われているマンションは、状態もよく良い評価を受けやすいです。また、管理費・修繕積立金の増額についても計画が立てられていると、中長期的にも資産価値は安定します。

要注意な点としては、この計画が具体的に立てられていないマンションです。

長期修繕計画書がない、確認できない場合は、資産価値を見極めることはできないので避けた方が良いでしょう。

ただし、総戸数が30戸以下の規模になると、もともとそうした計画を立てていないケースがあります。その場合は、管理組合の議事録等を確認しながら修繕に対する意思決定を確認しましょう。

6:大規模修繕

マンション全体で行う大規模な修繕工事で、初回は以下のような内容が行われることが多いです。

  1. 外壁タイルの補修
  2. 外壁の塗装
  3. 屋上の防水
  4. バルコニー床防水、手すりの塗装
  5. 接合部のシーリング

計画と工事内容がほぼ一致している物件は、経営状態が健全で財政面も安定していきます。この大規模修繕が予定通りに進んでいると資産価値も安定するので、上記で解説した計画をベースに「どのような修繕工事が行われているのか」「計画通りに行われているか」を確認しましょう。

ここまで、資産価値を構成する3つの要素について解説し、“求められ続ける条件” とは何かをご理解いただけたのではないでしょうか。

最後に、改めて資産価値の算出方法についてまとめます。

資産価値の算出方法

不動産価格は、相場や時価といった実勢価格と不動産そのものが持つ資産価値の2つによって算出されます。

資産価値は「求められ続ける条件がどれだけ揃っているか」で、その不動産の相対的なランク付けがされる形です。

このランクを元に、売買事例や販売価格を使って実勢の中で価格算出しています。基本的に上位ランクに入る物件は以下の条件を満たしています。

結論として、数式があるわけではなく、複雑な情報を整理していくことが重要だということをご理解いただけましたでしょうか。

もし全てが満たせなくても、多くの条件を満たし、総合点が高く需要が見込める不動産であれば、資産価値は安定します。あとは、売買事例や適正価格を知ることができるサービスを活用して、常に資産価値を把握しましょう。

著者について

徳永学
仲介手数料最大無料の中古マンションWEBサービス「カウル」にて、中古マンションの購入・売却のコンサルティング営業を担当。
人生で最も高い買い物である「住宅」において、最高の住宅探し、ベストな不動産売却のお手伝いをしています。

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