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【いまさら聞けない】不動産の証券化とは?

【いまさら聞けない】不動産の証券化とは?

「不動産の証券化」とはよく聞きますが、その具体的な内容までよく理解している人はそう多くないと思います。そもそも不動産を証券化するとはどういうことでしょうか?また、いったいどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

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「証券化」とは?

まずは「証券化」について確認をしましょう。証券化とは、切り売りできない資産価値のあるものを、小口の有価証券に替えて資金調達することをいいます。

その原型は1970年代、米国の銀行が、金融当局の指導により住宅ローン債権を集めた上で、証券化して販売したことにさかのぼると言われています。そして、1980年代に金融の国際化が進むと、金融工学の技術を駆使した信用リスクの高いでリバディブ取引が加速するなど金融不安が起こるようになりました。

そこで、1988年に国際決済銀行(BIS)は、国際業務を営む銀行は自己資本比率規制8%以上であるとするなど、いわゆるBIS規制を定めました。自己資本比率は、自己資本(分子)を貸し倒れリスクのある資産(分母)で割ったもので、その分母を小さくするために、証券化により「オフバランス」を図る手法が広く使われるようになりました。

*オフバランス:バランスはバランスシート(貸借対照表)、オフは外すという意味で、貸借対照表から資産を外すことを指します。

証券化の対象資産は、一定の期間、安定した収益を生み出すものであればよく、債権のほか不動産や事業そのものも対象となります。

不動産証券化のメリット

証券化が最も普及している資産カテゴリーは不動産ではないでしょうか。不動産から生じる収益を投資家へ配分することを約束し、証券を発行するなどして資金調達することを「不動産の証券化」といいます。そのメリットは大きく、次の3点になります。

1.オフバランス効果

原保有者(オリジネーター)は、証券化により資産を貸借対照表から落とすことで、会計上、売却と同じ効果を得て、バランスシートを改善できます。

2.低コストの資金調達

オリジネーターの信用力が低いような場合でも、証券化対象不動産そのものの信用力を使い、より有利な資金調達をすることが可能になります。

3.リスクの転嫁

銀行ローンの金利上昇や不動産価格の下落といった不動産に関するリスクを転嫁もしくは軽減することができます。

日本では、2001年3月期決算より時価会計制度が導入され、株式や不動産など価格変動のある資産をできるだけバランスシートに反映させない動きが強まり、不動産の証券化に注目が集まるようになりました。現在では、資産価値の高い都心部に建設された企業の本社ビルは、そのほとんどが証券化されているとも言われています。

不動産証券化の難しさ

不動産の証券化のデメリットは、仕組みが複雑で利害関係者が多くコストがかかることです。証券化する不動産の調査・査定には、不動産鑑定士、建築士、税理士、弁護士などの専門家に依頼することになり、不動産の受け皿となるSPC(特別目的会社:Special Purpose Company)を設立するについては、会社登記も必要になってきます。

こういった煩雑な業務をまとめる証券会社のほか、信託銀行や債券回収会社も関与し、相互に契約を結ぶことになります。これらの手間やコストをかけても資金調達が可能と判断されてはじめて、証券化が実施されます。

どんな不動産でも証券化できる、ということではありません。投資家サイドとしては、不動産の現物投資とは異なる、これらの仕組みやコストを理解した上で、投資をすることがも求められます。

まとめ

不動産証券化とはどういうものなのか、そのメリット・デメリットについてお分かりいただけたでしょうか?不動産の証券化は、不動産という流動性の非常に低いものを、より簡単に取引できるようにしてくれます。ぜひ、活用を考えてみてはいかがでしょうか。

著者について

株式会社Housmartマンションジャーナル編集部
中古マンションの購入・売却仲介手数料が最大無料になるWEB不動産「カウル」を運営するスタッフが、物件探し、リフォームやリノベーションに役立つ情報、街の魅力、インテリアやDIYのテクニックをお伝えします。

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