マンションジャーナル

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消費税引き上げ再延期決定!不動産価格は一体どうなる?

消費税引き上げ再延期決定!不動産価格は一体どうなる?

一部の報道によると、安倍首相はかねてより噂されていた消費税の8%から10%への増税を2年半、再延期することを麻生太郎副総理と谷垣禎一幹事長に伝えたとのことです。

2019年10月に消費税増税が延期になると、不動産価格は上がるのでしょうか、それとも下がるのでしょうか?

新築マンション市場は大きな打撃を受ける

今回の増税先送りで間違いなく大きな痛手を被るのは新築マンション市場です。もともと現状でも新築マンションはかなりのデンジャーゾーン。2016年3月において、発売したマンションが実際に契約に至った割合は67.6%。マンション販売の好調・不調の境目である70%を割り込んでしまいました。

それでもなんとか新築マンション市場が持ちこたえられていた背景が「億ション」「消費税増税リミット」でした。

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億ションによる歪んだ市場構造

最近の新築マンション市場では、とにかく億ションが目立ちます。億ションとは、その名の通り「億」の値が付くマンションのこと。たとえば、赤坂で分譲された「パークコート赤坂檜町ザ・タワー」は最高価格15億円、南青山で分譲された「ザ・パークハウスグラン南青山」は最高価格7億7,000万、千代田区で分譲された「ブランズ ザ・ハウス一番町」の最高価格は5億7,000万販売されました。

パークコート赤坂檜町ザ・タワー↑最高価格15億円という破格の値を付けた「パークコート赤坂檜町ザ・タワー」

2016年1~3月における港区の平均分譲価格は1億5001万円、千代田区1億1689万円、渋谷区1億1905万円という超高価格になっていますが、この高価格は億ションに牽引されたものなのです。

これらの億ションを購入出来るのはサラリーマン層ではなく、サムライ業と呼ばれる医師や弁護士、会計士といった専門職の人や、企業の創業者などの層、海外の投資家などです。

今は彼らによって市場が買い支えられていますが、もともと彼らの需要には限りがあり、市場のマスを占める企業勤めの方は完全に新築市場から置いてけぼりになっています。いわば、今の市場は億ションに支えられた、いびつな構造になっているのです。

消費税増税リミットへの駆け込み需要

また新築市場を支えていたもう一つの要素が、今回延期された「消費税」なのです。新築マンションの購入には消費税がかかります。普段の買い物でも、消費税が8%になってからはその存在が強烈なものになってきましたが、住宅購入における消費税の大きさは相当なものがあります。

仮に税抜き価格で6,000万円のマンションがあった場合、8%の消費税であれば480万円、10%の消費税であれば600万円の消費税が加算されます。8%と10%の差額は120万円。

これだけの金額がマンションを購入したタイミングだけで決まるのですから、なんとか消費税増税の前にマンションを購入してしまおう、と考える方が相当数いました。事実、各種不動産ポータルサイトでも「増税までに入居が間に合う」と銘打ったキャンペーンが多数行われました。

新築価格は冷え込むか

これまでの新築マンションの市場価格を下支えしてきた「億ション」と「消費税増税リミット」ですが、契約率が下がってきているのはご説明した通り。さらに消費税増税の駆け込み需要が無くなるのは大きな痛手でしょう。かなりの加熱を見せていた新築マンションの価格高騰も一つの区切りを見せるかもしれません。

注目を集める中古市場

とはいえども2年半後の2019年10月に消費税増税となるのは、かなり確率が高いと言えるでしょう。そうなると、魅力を増してくるのが中古マンション市場です。何故なら中古マンションの場合、元の所有者が個人であれば、マンション購入に消費税がかからないからです。

普段の生活ではあまり意識しませんが、個人間の物の売買には消費税がかかりません。消費税がかかるのは、あくまで事業者から物を買ったときだけなのです。

このルールは不動産の購入においても同じです。数百万かかっていた消費税が無くなるのですから、そのメリットは非常に大きいと言えます。

消費税増税が延期となれば、個人消費に冷水を指す影響は少なくなり、じわりと消費が活発になると予想されます。価格が高騰しすぎた新築マンションに変わり、今後中古マンションへの注目が益々強まるのではないでしょうか。

中古マンションの新サービスにも注目

人気が年々高くなっている中古マンションも、まだまだ市場としては未成熟。欧米では市場流通の8割以上が中古住宅と言われていますが、日本ではその逆で中古住宅の流通割合は2割にも達していません。

今後拡大が予想される中古マンション市場では数多くの新サービスが生まれています。中でも注目は、購入にかかる手数料を安くし、不透明な不動産価格にメスを入れるサービス。このようなサービスが次々と生まれてくることで、更に中古マンションは魅力を増していくと思われます。

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著者について

(株)Housmart(ハウスマート)代表取締役針山 昌幸
一橋大学で経済学を学ぶ。大学卒業後、大手不動産会社で不動産仲介、用地の仕入、住宅の企画など幅広く担当。顧客の利益が無視された不動産業界の慣習や仕組みを変えたいと志す。  
2011年、楽天株式会社に入社。大手企業に対し、最新のマーケティング・ビックデータ・インターネットビジネスのノウハウを元にコンサルティングを行う。
2014年9月株式会社Housmartを設立し、代表取締役社長に就任。最新のマーケティング手法を駆使した中古マンションの売買を行っている。
著書「中古マンション本当にかしこい買い方・選び方」がAmazonランキング・ベストセラー1位(マンションカテゴリー)を獲得。Housmartの経営を執り行う傍ら、テレビや雑誌への出演など、マンション専門家としての活動も行う。

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