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マンションの地震保険は本当に必要なのか?

マンションの地震保険は本当に必要なのか?

大地震が起こると、その都度地震保険がクローズアップされますね。そして大地震が起こる度に、地震保険の加入率も徐々に高くなってきています。しかしマンションは木造住宅に比べて耐震性が高く頑丈なので、地震保険は必要ないのではと考えている方も少なくないでしょう。

ということで、今回はマンションにおける地震保険の必要性や、マンションならではの諸事情について検証してみましょう。

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地震保険の加入率は

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損害保険料率算出機構がまとめた資料によると、地震保険の世帯加入率は全国平均で27.1%。都道府県別で最も高いのは宮城県の48.5%で、最も低いのが長崎県の12.9%。火災保険の加入者に対して、地震保険を付帯している割合は56.5%となっています。

ちなみに、地震保険は必ず火災保険とセットでなければ加入できませんので、加入する際は火災保険に付帯させる形になります。

この資料では戸建住宅とマンションの比率は好評公表されていないので、どれくらいの割合でマンションの所有者が地震保険に加入しているかは分かりません。しかし、戸建て住宅に比してマンションの耐震性は高いこともあり、マンションにおける地震保険の加入率が低いことは容易に推察できます。

マンションならではの事情

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マンションは集合住宅ですから、共用部と専有部に分かれています。ですので、個人の判断で地震保険に加入できるのは専有部だけということになります。マンション全体に地震保険を適用しようとすると、所有者全員が個別に加入し別途共有部に保険をかける必要があります。

専有部は個別の判断で地震保険の加入は自由ですが、問題は共有部。通常、共有部の火災保険は加入していますが、地震保険を付帯させるには管理組合で所有者の合意を得る必要があります。

地震保険を付帯させれば、当然保険の掛け金は高くなるので、所有者が負担増を承知することが不可欠になります。しかし、新耐震基準で耐震、免震等が施された建物に掛け金の高い地震保険は必要ないと考える所有者もいます。

保険の掛け金はどの保険会社でも変わりませんが、地域や建物の構造、築年数によって料率が違ってきます。免震、耐震、築年数によって割引が適用されるので、通常はマンションだと戸建住宅より掛け金は安くなります。

とはいえ負担増になることには違いないので、所有者の合意を得るのは簡単ではありません。それに、保険金で被害額全てを賄うことはできませんからね。費用対効果を考えると、必要性に疑問を持つ人がいてもおかしくありません。

地震に起因する災害は火災保険の対象外

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ここで一つ注意するべき点は、地震が原因で起きた火災は通常の火災保険は適用されないということです。火災だけではなく土砂崩れや浸水などによる被害も同じで、地震が原因である場合は火災保険では保険金が支払われないのです。

それを考えると、やっぱり地震保険は必要かなと思ってしまいますよね。マンションの共有部は別としても、専有部には地震保険を付帯させておいた方が良いかもしれません。

 

地震保険で支払われる保険金

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対象は建物と家財で、全損した場合は契約額の100%で時価が上限になります。半損で50%、一部損で5%。

建物が全損したと判断される基準は、土台、柱、壁、屋根等の主要構造部の損害額が時価の50%以上。または、焼失もしくは流失した面積が建物の70%以上であること。

半損は、主要構造部の損害が時価の20%以上、50%未満。または、焼失もしくは流失した面積が建物の20以上70%未満であること。

一部損は、主要構造部の損害が時価の3%以上20%未満。または、床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水で損害が生じ、全損、半損には至らない場合となっています。

家財の場合は、全損は損害額が時価の80%、半損では時価の30%以上80%未満。一部損は時価の10%以上30%未満の損害が対象になります。

地震の発生から10日以上経過した後の損害、地震の際に紛失した物、混乱に乗じて盗難にあった損害については保険金が支払われません。

マンションが倒壊するほどの大地震が起きたら?

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そういう事態になる可能性があるからこそ、地震保険が必要。誰もがそう考えるでしょうが、一概にそうとも言えない側面があるのです。

耐震や免震に優れたマンションが倒壊するほどの大地震が起きたら、周辺は甚大な被害を受けているはずですよね。そういう事態では人命救助が最優先ですが、その他で優先されるのは、電気やガス、水道など社会インフラの復旧。

そういう状況下では、すぐにマンションの修繕や建て替えといったことに手を付けられません。そもそも建物が倒壊した状況では、専有部を修復したところで住める状態にはなりませんからね。第一、そんな状況では専有部だけの修復など現実的に不可能です。

一戸建ての住宅であれば、被害状況によっては応急処置をして取り敢えず生活できる状態になるかもしれません。しかし、共有部に大きな被害を受けたマンションとなると、そう簡単にはいきません。

ましてや倒壊したとなると、住める状態になるまで数年の時間を要することになります。それに共有部に地震保険を付帯させていたとしても、保険金で修復や建て替え費用のすべてを賄うのはまず不可能でしょう。

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また、大規模な修復工事をするか、建て替えをするかを決めるには所有者の同意が必要です。しかし甚大な被害が発生した状況下では、管理組合員を招集することさえ困難でしょう。仮に決議に必要な人数を招集できたとしても、資金面など個々に様々な事情や考えがあって同意を得るのは非常に難しい。

過去の大震災に於いても所有者はそれぞれに複雑な事情を抱えており、意見がなかなか纏まらず一向に方針が定まらないというマンションが多く見受けられました。結局、修復や建て替えを断念したケースも少なくありません。

そういったことを考えると、マンションが倒壊するような大地震の際に地震保険がどれだけ機能するかは大いに疑問ということになりますね。

まとめ

マンションは耐震性の高い集合住宅であるが故に、地震保険については複雑な問題を孕んでいます。一番の問題は、何をするにしても所有者による一定数の合意が必要という点です。共有部に地震保険を付帯させるか否かは議論の余地がありますが、どにれしても管理組合が正常に機能していることが重要になりますね。

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