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遂に見えて来た!マイナス金利が不動産市場にもたらす影響の光と影

遂に見えて来た!マイナス金利が不動産市場にもたらす影響の光と影

日銀によるマイナス金利が導入されてから3ヶ月余りが経過しました。導入直後には、「今後の日本経済は?」などとメディアが騒ぎ立てましたが、大きな変化は現われていないように感じる方も少なくないと思います。

ですが、今回のマイナス金利政策には“隠された目的”があり、自宅用・投資用を問わず不動産を購入・売却される方にとっては、決断へのカウントダウンの時期でもあると言えます。今回は、マイナス金利政策がもたらす光と影と題し、現時点で見えて来た影響や今後の見通しなどについてお話ししていきたいと思います。

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日銀が考えている、マイナス金利の意味

日銀

はじめに、マイナス金利とはどういう現象なのかということについて触れておきます。

覚えておいて頂きたいのが、今回のマイナス金利導入は、日銀と民間金融機関との間で導入される「政策金利」であり、我々個人・法人には直接適用されるものではないということです。この政策を導入した本来の目的は、これまで日銀に預けられていたお金を、市場に対して積極的に供給させ、日本の景気を好循環へ導こうというものです。

民間の金融機関は、定期預金など顧客から預かったお金を、融資(住宅ローン、車ローン、事業ローン等)で個人や企業に貸し出し、そこに利息を付すことで利益を得ています。さらに、もし貸せる顧客がいない時でも、金庫に眠っているお金を日銀に預けていれば、少ないながらも利息を受取ることができました。ところが、マイナス金利の導入によって、日銀から受取る利息が減ったり、預けるために手数料を払うことになります。

そうなると、民間金融機関は他の手段で収益を得るしかなく、至るところで住宅ローンなどの金利引き下げ競争が起きているという訳です。さしずめ親子なら、「いつまでも日銀(親)のスネばかりかじっていないで、自分の力で稼ぎなさい」ということでしょうか。

民間金融機関が日銀に預けているお金は240兆円超で、その内訳は、有利子(0.1%)預金が210兆円、無利子預金が30兆円となっています。そして、今回のマイナス金利が適用されるのは、無利子30兆円の部分と、新規で預けてきた部分だけ。預金の大部分を占める210兆円については、これまで通り0.1%の利息が付されたままなのです。

毎年多くの出向者が、日銀や官公庁から民間金融機関に異動になります。自分たちの将来のためには、国だけでなく子(民間金融機関)も大事にしなければならないのでしょう。

マイナス金利がもたらすメリット

マイナス金利と不動産市場

マイナス金利は、金融機関どうしの過激な金利引き下げ競争をもたらしています。そう、マイナス金利がもたらす最大のメリットは、「ローン金利の引き下げ」です。

Ⅰ.住宅ローン金利

マンションや一戸建てなど、マイホームを購入される方にとっては間違いなくプラスです。金利の下落は返済が軽くなることですから、物件価格が下がって返済が減少することと結果的には同じことになります。

また、今回のマイナス金利導入で、最も関心を集めたのが「住宅ローンの借り換え」です。借り換えで心得て起きたい事としては、将来的な金利上昇リスクに備えて、フラット35などの「全期間固定金利のローン」への変更です。

変動金利と比べれば、確かに利率は高くなりますが、楽天銀行や住友SBIネット銀行などネット系ローンの中には、35年固定金利が1.5%台(2016年5月現在)のところもありますので、検討する価値は十分にあると思います。

ちなみに借り換えを検討する際、次の条件に合う方でしたらメリットを享受できると思います。

借り換えに向いている方

  • 住宅ローンを組んだ時期が7年以上前
  • 住宅ローンの残債額が1000万円超である
  • 現状と借り換えの金利差が1%以上である

Ⅱ.不動産投資ローンの金利

不動産投資においても、ローン金利が下がることは物件購入の調達原資に関わることですから、メリットは大きいでしょう。金利引き下げによる返済負担の減少は、そのまま収益増加につながりますし、購入時においても、引き下げ前なら得られなかった希望額の融資を得られやすくなります。

但し、住宅ローンと違い、不動産投資ローンの借り換えは現実的とは言えません

不動産投資ローンは不動産という“事業”に対して融資するもので、言ってみれば企業や個人事業主への融資と同枠の扱いになります。

この関係は単に金利等の条件だけで括れるようなドライな関係ではないため、現在の金融機関から乗り換えることは、その金融機関と決別することを意味します。

仮に、投資用不動産を購入するために希望額を融資してくれたのがA銀行だけだったとすると、A銀行は、不動産評価と事業計画(ファイナンス)、本人の属性(支払い能力)、事業への意欲(責任感)などを総合的に判断して融資してくれた訳です。そこから借り換えるとなれば、銀行の担当者からすれば「信頼を仇で返された」と思うでしょう。

そしてもし、新たに投資用不動産を購入しようという時、市中銀行から希望額の融資が得られないからとA銀行を頼っても、当然ながら融資は望めないでしょう。そのような事情から、不動産投資ローンの借り換えは現実的でないと言うことになります。

マイナス金利がもたらすデメリット

海外投資5

前項では、おもにマイナス金利がもたらすローン金利引き下げのメリットをお話ししましたが、メリットあるところにデメリットありです。ただ、マイナス金利のデメリットは、メリットで挙げた「ローン金利」のようなわかり易い現象ではないようです。ここまででわかって来たマイナス金利特有のデメリットについてお話しします。

Ⅰ.導入前から超低金利状態である

2010年代に入ってからのローン金利は、すでに超低金利水準となっていたため、引き下げられると言ってもその伸びシロはわずかです。むしろ、現在が最低ということは、今後はわずかながらも上昇して行くことになるため、金利上昇に伴うリスクを考えなければなりません。

Ⅱ.借り換えするにもコストが掛かる!

前述の借り換えにおいて、金利面のメリット以外にデメリットも考えなければなりません。借り換えでは、登記費用、ローン保証料、団体信用生命保険料などのさまざまなコストが掛かります。特に、登記費用については、借り換え先の「抵当権設定登記費用」と併せて、現借入先の「抵当権抹消登記費用」という二重の費用が掛かってきます。借り換えを検討する際は、返済額とコストのバランスを十分に考慮する必要があります。

Ⅲ.不動産投資市場に暗雲?

マイホーム購入を検討している方にとって、住宅ローン金利の引き下げは間違いなくメリットになりますが、検討者のほとんどは賃貸物件に入居しており、購入に伴って退去数が増加することで賃貸物件の入居率が低下してしまうという、貸主側にとっては“とばっちり”とも言えるデメリットが各地で起き始めています。

ところで、2015年度下期から、不動産価格は下落傾向に転じています。特に都心人気エリアの売却件数が増加し始め、タワーマンションなどの投機目的物件において、処分とも取れるような売却動向が起き始めているのでます。過去の不動産市況の変遷を見てみると、トレンドが潮目になった時には、投機目的物件ほど逃げ足が速くなっていました。

反面、購入検討者にとっては、金利の引き下げと価格下落というダブルのメリットを享受できるチャンスとも言えます。

まとめ

今年は、仙台G7(財務大臣・中央銀行総裁会議)と伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)という2つの国際会議が日本で行われます。2年で2%のインフレターゲットを再三先送りしてきた日本政府としては、何が何でも物価目標を達成させなければなりません。

そんな中で施行されたマイナス金利政策には、インフレ政策の側面も隠されており、政府日銀が力ずくで物価目標を達成させれば、そう遠くない時期にマイナス金利が終了することになります。そうなると、真っ先に行われるのは、ローン金利の引き上げでしょう。また一方で、貸し渋り、貸し剥がしなどの現象が起きないとも限りません。今のうちから、然るべき予防策を講じておく必要があるでしょう。

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