中古マンションを売却するなら知っておきたい4つのポイントとは?

2016.04.10
中古マンションを売却するなら知っておきたい4つのポイントとは?

住み替えなどの事情で、マンションをなるべくスムーズに、そして可能な限り高い価格で売りたいとは誰もが思う事。そして少しでも高く売るためにリフォーム&リノベーションをするとか、色々と考えるわけですね。

マンションを売る際には様々な手続きや準備、そして高く売るためには色んなアプローチ方法があります。でも、ちょっと待ってください。売ることばかりを考えて、大切なことを見逃してはいませんか?

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マンションを売るために重要なこと

当たり前過ぎるほど基本的なことですが、売るためには買い手がいなければなりません。そして買い手が興味を持ち、気に入って納得しなければ売れませんよね。ですので、まずは興味を持ってもらうことが需要になります。

しかし、ここに誰もが陥りやすい落とし穴があるのです。よくあるパターンは、買い手の興味を引くことばかりに気を取られしまうこと。その結果、物件をアピールすることに重点を置き情報が偏ってしまうのです。

売る側が伝えたい情報と、買い手が知りたい情報は必ずしも同じとは限りません。というより、食い違っていることの方が多い。何故そういうことになるかというと、売る側がプラスになる情報ばかりを提供しようとするからです。

買い手の立場に立った情報提供

例えば、駅近だとか買物の便が良いといったことばかり強調して、保育園や小中学校までの距離についての情報がないとか。子育て中のファミリーにとっては、駅近であるより小中学校への道のりや距離の方が重要ということもあるのです。

これは、不動産ポータルサイトの物件情報でよく見かけるケースです。つまり、買い手の立場になって情報を提供していないということですね。駅には近いが小中学校にはちょっと遠くなる。だから、敢えて小中学校への距離は掲載しない。わざわざマイナス要素を提示する必要はないだろうと思いがちですが、でも現地に行けばすぐ分かるような情報を提供しないのは不親切です。

買い手の立場からすれば、「だったら、最初から教えといてよ!」という気分になってしまいます。そう思った時点で、一気に購入意欲が萎えてしまいます。そもそも似たような物件の場合、多くの情報が提供されている方が信用できるのではありませんか。もし似たり寄ったりの物件であれば、情報の多い方を内覧しようと考えるのが普通でしょう。

売却しようとしているマンションがどのような層に向いているのか、それを考慮した上で提供すべき情報をセレクト必要があります。メリットやデメリットというのは、個々の価値観によって微妙に変わります。ですから、客観的な事実を正直に伝えることが大切なのです。その事実をどうとらえるかは、買い手の判断に委ねるしかありません。ただひとつ言えるのは、良い事しか言わない人間より正直な方が信頼を得られるということです。

間取りや周辺環境によって購入層は違う

一般的に専有面積が60㎡以上であればファミリータイプで、それ以下ならDINKSやシングル向け。では、70㎡台の1LDKの購入層は?

最近はリノベーションで大胆な間取り変更をするケースが増えています。LDKが広い生活空間は確かに魅力的。でも、生活する上で重要なのは平米数や間取りだけではなく、どんな周辺環境なのかです。

平米数だけで考えると、70㎡台であればファミリー向けですよね。多少駅から遠くても、保育園や小中学校、公園が近く、買物の便も良いという環境だとしたら、間違いなくファミリー向けということになります。

しかし、子供がいるのに1LDKでは使い勝手が悪く、間取り的にはDINKS向けの物件になりますね。でも子供を持たないDINKSにとって、保育園や小中学校の存在はどうでもよいこと。小中学校が間近にあることは、かえって煩わしいと思うかもしれません。

DINKSにとって利便性が高い生活環境というのは、遅い時間まで営業しているスーパーや魅力的な飲食店があることです。もちろん、近隣に公園など自然があるのはプラス材料になるでしょうが、同じ公園でも遊具が多く設置してある児童公園では魅力に欠けます。

このように、周辺環境と購入層は密接な関連性があります。なので、間取りを変えるなら周辺環境を考慮したものでなければなりません。もし自分のライフスタイルに合わせて周辺環境にそぐわない間取りに変えたマンションを売却するのであれば、それだけマーケットの間口が狭くなることを覚悟しておく必要がありますね。そして、コアなマーケットに標準を合わせた情報提供をする必要があります。

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仲介業者に任せきりはNG

よく不動産ポータルサイトを見ている方はお気づきかもしれませんが、同じ物件の広告が違う仲介業者から出されていることがあります。これは一般媒介契約のケースで、複数の業者に依頼した場合に起こる現象です。

その事自体は間口を広げるために有効な手段なのですが、問題は、仲介業者によって情報量や内容が違う点です。同じ売主の物件であるのに仲介業者によって情報量や内容が違うのは、すべて業者任せにしていることの現れでもあります。

物件についてだけではなく周辺環境など事細かに情報を掲載している業者もいれば、基本的なことしか掲載していない業者もいます。中には買い手の属性を無視して的外れなアピールをしているケースも見受けられます。例えば、35㎡クラスの1LDKでシングル&DINKS向けの物件であるにもかかわらず、小中学校に近いことをアピールしているとか。

その他にも、駅までの道は平坦というアピールはあるものの、その間の買物事情には全く触れていないとか。1キロ以上離れた大規模商業施設を“ウリ”にしているケースなど。如何にも、興味を引き付けるために情報をかき集めて継ぎ接ぎしている感じです。それでは、買い手にとって親切な情報提供とは言えませんね。

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住人しか持っていない情報

閑静な住宅街をいうフレーズはよく使われるのですが、それって、周辺に何もないということ?コンビニやスーパーは何処にあるのか、近隣の飲食店の有無が全く分からない。ましてや、近所に美味しいパン屋さんや、こだわりのお店があるといった情報が掲載されていることは殆ど見かけません。

そもそも、そこに住んでいる人しか知らない情報を仲介業者は持っていませんから、掲載しようがないでしょう。そこに住む人の立場になって情報を提供できるのは、実際に住んでいる人間、つまり売主だけなのです。相手の立場に立って必要かつレアな情報を提供する、そんな心遣いが最も効果的なアピールになるのです。

まとめ

必要なことが分かっているのに、マイナス要素になりそうだから敢えて伝えない。それは、フェアじゃありませんね。あなたは、そういう人間と信頼関係を構築できるでしょうか。そして、信頼できない人間からマンションを買う気になりますか。

仲介業者に任せきりにして何時まで経っても売れないと嘆く前に、そのマンションを買ってそこに住む人の立場に立って考えることが最も大切なことなのです。

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マンションジャーナル編集部

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