マンションジャーナル

マンションジャーナル

不動産市場の動向と見通しを徹底解説

マンションジャーナル最新記事

More
不動産市場の動向と見通しを徹底解説

今年1月末に導入されたマイナス金利政策によって、住宅ローンの金利が引き下げられました。この点については、マンション市場では好材料になっています。しかし、日本全体の景気動向はというと、円高や株安の影響もあり今ひとつ、といったところ。

では、今後の住宅市場にマイナス金利はどのような影響を及ぼすのでしょう。取り敢えず、住宅ローン金利が下がって一戸建てやマンションを購入しやすい環境にはなりました。しかし住宅市場が活性化するには、低金利というファクターだけではなく、中古住宅、特に中古マンションが活況を呈するための新たな力学が必要なのです。

>>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

明るい材料は東京五輪だけ?

2020年の東京五輪に向けて、湾岸エリアを中心にマンションの建設ラッシュが続いています。借入が安くなったことで、デベロッパーの建設費負担は軽減されるでしょう。そしてローンの金利も低くなっていますから、ユーザーや投資家の購入意欲も高まることが予想されます。

なので、新築マンションについては暫くの間は好調な売れ行きを維持する可能性が高いでしょう。しかし、その一方で都内を中心に中古マンションの空き家が増えるというマイナス要因があります。このことはマスコミなどであまり取り沙汰されませんが、先々に大きな問題となって浮上するのは間違いありません。

カギを握るのは中古住宅市場

日本人は新築志向が強いと言われていますが、そろそろ中古住宅に対する概念を切り替えなければならない時期にきています。このところ大手の不動産会社はリノベーションによる中古マンション市場に力を入れ始めてはいますが、まだまだ市場規模は小さく総体的な売上は新築の販売に依存しているのが現状です。

一般ユーザーの間でも、リノベーションによる新しい価値の創造に興味を示す傾向が現れています。しかしそれもマンション市場全体から見れば、ごく一部でしかありません。徐々に中古マンションンに対する概念は変わりつつありますが、問題はマンションの空き家が増えてスラム化するスピードに追いつけるかどうかです。

マイナス金利で市場金利が低い今がチャンス

国土交通省や一部の専門家は、マンション住人の高齢化や建物の老朽化によって空き家が増えスラム化することに懸念を示しています。しかし社会全体の気分としては、まだまだ身近な問題としての危機感はないようです。取り敢えず今のところは大きな問題は生じていない、だから国も抜本的な対策は講じていないというのが現実。現時点では、空き家に対する固定資産税の税率を上げるくらいのこと。それだけで空き家問題が解決するとは到底思えません。

空き家を売ろうとしても売れなければ、単に税負担が重くのしかかるだけ。空き家対策に必要なのは、古い住宅が魅力的な投資対象になることです。魅力的な投資対象があれば、低金利が投資意欲を掻き立てる材料になるでしょう。

なので、マイナス金利によって市場金利が引き下げられている今だからこそ、中古住宅に対する積極的な投資が可能なのです。景気が上向いて、金利が上昇すると利回りが悪くなりますからね。

マンションに限らず中古住宅を購入する際に優遇税制を適用すれば、低金利との相乗効果で中古住宅市場の活性化につながります。

既成概念にとらわれない柔軟な思考が必要

問題なのは、不動産業界が目先の利益にとらわれて中古住宅市場の活性化に本腰を入れない可能性があること。それに対して、国がどれだけ先のことを見越して業界を指導できるかですね。それと同時に、一般ユーザーに対して古い住宅に価値を見出す啓発も必要でしょう。これは、国と不動産業界が共同で取り組むことで効果が期待できます。

空き家問題は少子高齢化と密接にリンクしていますから、単にマンションを中古住宅という位置付けで考えるだけでは空き家問題の解決には至りません。住宅以外の用途も含めた再利用を検討する必要があります。

例えば、高齢化が進んで空き家が増えたマンションを老人介護施設として活用するのも一つの方法でしょう。周辺事情によっては、シルバー向け施設と保育園や幼稚園を併設するというのも面白いかもしれません。

今後も少子高齢化のトレンドは続くでしょうから、工夫次第では有効な対策になり得ます。そういった事業にデベロッパーが投資した場合、優遇税制の特例を設けて適用するという方法もあります。

法人税を減税すると国民から批判の目が向けられますが、公共の利益につながる投資に対する減税ならその政策を支持する人も多いはず。企業としても、借入金利が低い上に減税の対象となればメリットがあるので積極的に投資する可能性があります。

まとめ

そもそもマイナス金利政策の目的は、世の中にお金を回して景気を刺激することのはず。そのためには、企業や個人が積極的に投資する対象がなければなりません。しかし大企業は積極的な投資先を見つけられず内部留保するだけで、積極的な投資に及び腰になっています。低金利によって、個人の投資先として有利になったのは不動産くらい。ならば、その不動産に新たな価値を見出して有望な投資先にすれば良いのではないでしょうか。

【永久保存】殿堂入り人気記事

Return Top