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【不動産売買】 売買契約書と重要事項説明書で網羅できない問題は“二つの重要書面”で解決!

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【不動産売買】 売買契約書と重要事項説明書で網羅できない問題は“二つの重要書面”で解決!

不動産の契約においては、いくつかの重要な書面があります。それらの説明を受け、内容を理解した上で、売主と買主の双方が署名・押印することによって契約が成立します。その契約書面の中でも特に重要なものが「売買契約書」と「重要事項説明書」で、売買契約書(以下、売契と表記)については、民法等を規範とした売主と買主との間で交わされる「約束事」を主旨としており、重要事項説明書(以下、重説と表記)については、買主に対する「当該不動産に関わる法規制」や「インフラの整備状況」などの開示を主旨としています。

この2つの書面の重要性については、その注意点が不動産サイトなどで紹介される事も多いことから、一般的にも広く認識されており、また、ほとんどの不動産会社(以下、業者と表記)で統一の書式・文言が採用されており、一定の信用性もあると言えるでしょう。もちろん、疑問点や不審な表現に対しては、細心の注意を払う事は言うまでもありません。

さらに、売契・重説以外にも注意を払って頂きたい書面があります。今回は、「物件状況確認書」と「付帯設備表」という書面について説明したいと思います。これらは、特に「中古のマンションや一戸建て」の売買において重要と考えられますので、中古物件の売却・購入を検討されている方は是非参考にして頂ければと思います。

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売契と重説だけでは、完璧とは言えない!?

冒頭でもお話ししましたが、売契の主旨は民法等の法律を規範としており、重説の主旨は法規制と公共施設等のインフラ状況の開示であるため、法令や行政調査によって詳しい内容を把握することができ、業者担当者は関係省庁から各種証明書等の資料を入手して、売契・重説に反映させます。つまり、司法や行政といった公的機関による一定の判断を基にした内容が記載された書面であると言うことができるのです。

もし、売主と買主の間でトラブルが生じた場合、売契や重説に記載された内容がトラブルの原因であれば、多くの場合、関係法令および省庁への確認と判断によって解決するケースもあります。

しかし、トラブルのすべてが売契・重説の内容に原因があるとは言えないケースもあります。例えば、マンションにおいて、過去に漏水で下階に損害が発生していたり、一戸建てにおいて、過去にあったシロアリ被害などのケースは、売主からの告知が無ければその事実は伏せられたまま書面に記載することができないため、法的な対応では限界があり、買主はその事実を知らずに物件を購入することになり、入居後にトラブルとなるケースがあります。

さらに、“【事件、事故】もしも自宅で起きたらマンションは売却出来なくなる!?”でも紹介していますが、物件内で事件・事故などがあった場合、「心理的瑕疵物件」として売主はその事実を告知する義務がありますが、何も告げずに契約してしまい、後になってから判明してトラブルに発展するケースなども見られます。

このような売主の告知事項については、売契・重説の条文に明確な記載が無いため、なかには「聞かれなかったから言わなかった」などと言い訳して逃げ切ろうとする売主もいたりします。しかし、不具合については使ってみればわかることですし、心理的瑕疵についても、近隣のウワサなどから遅かれ早かれ判明してしまいます。告知しなかった事が明らかになれば、相応のペナルティが売主に対して課せられることになり、ちょっとした出来心や怠慢のために大きな代償を払う事になってしまうのです。

売主の告知事項を書面化した「物件状況確認書」の重要性

先に述べたように、売主の告知事項については、売契や重説に明確な記載が無いことがトラブルを招く要因とも言えます。そこで、多くの業者は、売買契約に際して「物件状況確認書(または物件状況告知書)」という書面を売主に記載してもらうようにしています。その内容の一部を列記します。

Ⅰ.すべての物件に共通する告知事項

  • 土地・建物に関する被害、不具合、障害となる事柄
  • 過去の補修・修繕の履歴
  • 周辺環境に関する事(騒音、振動、臭気、嫌悪施設の有無)
  • 土壌汚染の可能性
  • 近隣の建築計画
  • 電波障害の有無
  • 近隣との申し合わせ事項(約束事)
  • その他(事件・事故・火災等)
  • 建築・修繕・調査に関する資料の有無

Ⅱ.土地建物・土地に関する告知事項

  • 土地境界に関して把握している事
  • シロアリ・雨漏りの履歴
  • アスベスト使用の有無、または調査の履歴
  • 増改築の有無
  • 配管に関して把握している事
  • 耐震診断の履歴
  • 地盤沈下、軟弱地盤の認識
  • 物件内の残存物の有無

Ⅲ.マンションに関する告知事項

  • 管理費・修繕積立金等の変更予定
  • 大規模修繕の予定
  • 給排水管の故障
  • 漏水の履歴

これらの事項に対して、売主は真摯に回答するようにします。万が一、虚偽や事実と異なる回答をした場合、損害賠償等のペナルティが課せられる可能性があります。売契や重説と違って法的拘束力がないとは言え、売主が記載した“書面”である以上、物的な証拠となるからです。

本体以外の工作物や設備は、「付帯設備表」によって状態を把握できる!

「物件状況確認書」によって、物件に関する事実をより深く把握することが可能となります。ただ、物件本体以外の工作物や設備などの状態までは、物件状況確認書は網羅していません。これは、例えば建具の不具合、給湯器の故障、フェンスの破損などの部分が該当します。

それらの状況については、物件状況確認書とは別に「付帯設備表」という書面を売主に記載してもらいます。こちらも内容の一部を列記します。

Ⅰ.住宅設備機器の状態確認

  • 給湯器、湯沸かし器(ガス、電化、灯油、太陽光)
  • 浴槽
  • オーブン(ガス、電機)
  • 蓄熱暖房機
  • 浴室乾燥機
  • キッチンシンク
  • 換気扇
  • 食器洗浄機(乾燥機能)
  • シャワー
  • トイレ(暖房便座、洗浄機能)
  • 洗面台

 Ⅱ.電機関係の状態確認

  • 照明器具
  • 冷暖房機具
  • TVアンテナ
  • インターホン
  • 外灯

Ⅲ.その他の箇所(室内)

  • シューズボックス
  • 収納戸棚
  • 床下収納
  • カーテンレール
  • カーテン、ブラインド、アコーディオンカーテン
  • 網戸
  • シャッター、雨戸
  • 畳、ふすま、障子
  • カーペット(敷き込み)

Ⅳ.その他の箇所(屋外)

  • 物置
  • 門扉、フェンス
  • 車庫、カーポート
  • 庭木、庭石、植栽

「付帯設備表」の主旨は、現況がどうなっているかを告知する書面であるため、不具合や破損している箇所の補修については、必ずしも売主が責任を負うとは限りません。もし、補修を要する箇所があった場合、その負担の所在については、契約時までに売主・買主との間で取り決めをする事になります。

まとめ

入居後に不具合が発生すると、引越し早々に、買主は不便な生活を強いられてしまいますし、売主にとっても、取引が終わった途端のトラブルは、煩わしい思いをする事になります。そのような思いをしないよう、売主は責任ある引渡しを、買主は告知内容の認識と確認をしっかりと行う必要があります。

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