マンションジャーナル

マンションジャーナル

マンション管理組合は快適な生活と資産価値を守る要!

マンション管理組合は快適な生活と資産価値を守る要!

分譲マンションを購入すれば、区分所有者は自動的に管理組合の一員になります。そして管理組合は、住居者の快適な生活やマンションの資産価値を維持する重要な役割を持っています。通常は、区分所有者が持ち回りで理事などの役職を担うことになります。面倒だなと思われるかもしれませんが、快適なマンションライフと大事な資産を守るために必要不可欠なのが管理組合なのです。役員にならなくても、マンションの区分所有者である以上は管理組合を脱会することはできません。

管理組合の役割とは

管理組合は、マンション管理を運営する主体です。その役割の主な柱は、建物と敷地の管理、住人同士の円滑な共同居住の運営、管理費や修繕積立金などの財務管理です。

建物と敷地(共有部分)の管理

  • エレベーターの点検
  • エントランス、廊下や階段の清掃
  • 植木の手入れや、駐車場などの付帯設備の保全や使用に関するルールの策定
  • 建物全体、共有部分に対する損害保険の契約

通常は共有部分の清掃や整備点検などの業務は管理会社が担当するのですが、その管理会社と管理業務の内容や報酬について契約交渉するのは管理組合の最も重要な役割のひとつです。もし現行の管理会社の業務に不具合があるようであれば、管理組合が主体となって組合員を協議の上、管理会社の変更を行うケースもあります。

入居者間における円滑な共同居住の運営

マンションの入居者が快適な生活をおくれるように様々なルールを定め、場合によっては各種イベントの企画や開催の主催をすることもあるようです。このところ話題になっている、マンション居住者のコミュニティ形成に積極的に関わる管理組合も増えています。住居者間の良好なコミュニティは、マンションライフを快適にし、ソフト面での資産価値を向上させることに繋がります。

管理費や修繕積立金などの財務管理

これが一番面倒というか、大変な役割です。管理費や修繕積立金の徴収、出納・保管に加え、予算や決算の会計帳簿を作成しなければなりません。日常の維持管理のための管理費勘定(一般会計)が赤字になる見通しであれば、管理費の金額設定を変更しなければならなくなります。

また、修繕積立金の不足が予測される場合は、修繕積立金の増額を検討する必要が生じます。このようなマンションの財務管理運に関して重要な事案があり何かしらの変更を要する場合は、その内容を事前に組合員に提示して総会で動議を諮らなければなりません。もし管理規約を変更する必要が生じた場合は、区分所有者数及び議決権総数の各4分の3以上の賛成が必要になります。

>>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

管理組合の役員構成と職務分担

管理組合の役員選出は、年に一度の通常総会で行われます。役員は理事長、副理事長、理事と監事で構成されます。通常の管理組合業務は、理事会の合議制で執行されますが、監事は会計監査という役割なので理事会の決議には加わりません。役員の数はマンションの規模や運営体制によって異なり、それぞれの管理組合規約に規定されています。具体的な役員数は、100戸前後の規模であれば7人から9人と定めている例が多いようです。

通常のマンションの管理規約は、国土交通省が示した「マンション標準管理規約」に基づいて作成されています。

標準管理規約における役員の職務

※国土交通省「マンション標準管理規約」より抜粋

1.理事長

第38条 理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括するほか、次の各号に掲げる業務を遂行する。

一 規約、使用細則等又は総会若しくは理事会の決議により、理事長の職務として定められた事項

二 理事会の承認を得て、職員を採用し、又は解雇すること。

2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。

3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。

4 理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任することができる。

2.副理事長

第39条 副理事長は、理事長を補佐し、理事長に事故があるときは、その職務を代理し、理事長が欠けたときは、その職務を行う。

3.理事

第40条 理事は、理事会を構成し、理事会の定めるところに従い、管理組合の業務を担当する。

2 会計担当理事は、管理費等の収納、保管、運用、支出等の会計業務を行う。

敢えて詳細はご紹介しませんが、マンション標準管理規約による管理組合の業務は17項目もあります。それらの業務の実務を担うのが理事会です。そして理事会は、組合員である区分所有者の利益を守る代表機関です。ですから、役員ではないからといって、他人事で組合の活動を眺めるのはNGです。何しろ、自分の大切な財産の資産価値に関わることなのです。

それに大概の場合は輪番制で役が回ってきますから、結局は人事では済まされないということです。分譲マンションの区分所有者になる以上、オーナーとしての自覚を持って、管理業務における責任を果たすことが求められるのです。

居住していない区分所有者が増えて難しくなった役員の選任

基本的に管理組合の役員は居住者によって構成されるのですが、不動産投資が盛んに行われることによって、区分所有者と居住者が同じではないケースが多くなっています。一般的な管理規約では、役員は居住している組合員(区分所有者)の中から選任するという規定になっています。しかし、賃貸入居者の占める割合が多いマンションでは、居住していない区分所有者から役員を選任するのは難しいのというのが現状です。

そうはいっても、賃貸居住者を役員に選任するわけにもいかず、その結果、役員の選考が困難になり、組合の運営に支障が生じることになります。そうなると役員の内の何人かは、居住していない区分所有者から選任するしかありません。その場合、「役員は居住している組合員(区分所有者)の中から選任する」という規約を改正して、住居していない区分所有者から役員を選任する必要が生じてきます。

ですので、近い将来にマンションに投資する際は、管理組合の役員としての業務も投資ビジネスの一環ということになるかもしれません。

新たな管理組合の役割

これまで管理組合は、周辺地域の自治会などの地域コミュニティとマンション居住者のパイプ役を果たしてきました。それに加えて、管理組合の新たな役割が注目されています。

近年では、マンションの資産価値を維持向上させるために良好なコミュニティ形成が重要な要素であるという考え方が普及しています。そんな中、築年数が経ったマンションでは新築時から居住する住居者の高齢化が進み、中古で購入して新たに入居してきた若い世代との考え方や価値観の相違による問題もあるようです。そういった年齢や価値観が混在した居住者間のコミュニティ形成において、管理組合が調整役として重要な役割を持つようになったのです。

所有者と賃貸人の立場の違い

良好なコミュニティ形成において問題になるのが、区分所有者が必ずしも住居者ではないという点です。同じ人間同士ではありますが、マンションの所有者と賃貸人では立場が異なり、意識や価値観の違いが生じるのは止むをえないものがあります。

賃貸であれば、何か問題が生じて嫌になれば引っ越して出て行くことは簡単です。しかし、所有者はそう簡単にはいきませんし、出て行ったところで売却しない限り管理組合の組合員であることに変わりありません。そして、そういった立場や考え方の違いが様々なシーンで亀裂を生み、良好なコミュニティ形成に支障を及ぼす可能性があるのです。

管理組合はマンションの管理運営における意思決定機関ですが、基本的に賃貸入居者は意思決定のプロセスに関わる機会はないのです。そのことによって、居住者間における人間関係に亀裂が生じて溝が深まることは想像に難くありません。良好なコミュニティを形成するには、その溝を埋める、もしくは生じさせないための工夫が必要です。管理規約の規定はあるとしても、今後は何らしかの方法で、賃貸住居者を巻き込んだ柔軟な管理体制の構築を模索する時期に来ているように思われます。

まとめ

マンションの管理組合には基準となる管理規約があり、それに基づいて運営されています。しかし過去には想定していなかった事象や、個々の価値観や考え方の移り変わりもあって、規約通りには事が進まない事態も多く発生しています。それ故、管理組合の組合員だけではなく賃貸住居者を含めた、住民全員が参加した創意工夫が求められるのです。そしてそれこそが、本来の良好なコミュニティ形成に繋がるのではないでしょうか。

【永久保存】殿堂入り人気記事

Return Top