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“デッドクロス”は必ず起こる!?失敗しない不動産投資の秘訣とは

“デッドクロス”は必ず起こる!?失敗しない不動産投資の秘訣とは

投資の手段として不動産を選ぶ場合、どうやって収益を安定させるかが重要になってきます。株式などの金融商品とは異なり、不動産投資は中長期的な視野で収益性を考える必要があるからです。

物件が新しいうちは入居率・賃料ともに高くなっているため気にしませんが、一定の年数が経過すると、“ある事”の重みに気付かされます。

その“ある事”が原因で、それまで黒字だった収支が、突然赤字に転落してしまうことさえあります。果たしてその“ある事”とは何でしょう?

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経費を征する者、不動産投資を征す!

冒頭でもったいぶってしまいましたが、その“ある事”とは経費です。「なんだ経費か」と思わずにもう少し聞いてください。

不動産という中長期的な収益を目指す投資において、最も注意しなければならない経費が「減価償却」と「金利」です。

【不動産投資とリノベーション】損しないために気を付けたい「税金」「必要経費」「空室対策」について

※2.減価償却(資産):http://homepage3.nifty.com/domex/business/yogo_syoukyaku.htm

減価償却の重要性

減価償却をカンタンに言ってしまうと、「資産の価値や機能が、税法上で定められた年数に従って徐々に目減りしていくこと」です。

そして、その目減りした価値は、経費として利益から差引くことができ、経費であるにも関わらず手元のお金が減りません。もうお分かりでしょう。

減価償却が、不動産投資における最大のウマミなのです。

不動産投資で認められている減価償却には、建物本体、設備機器、上下水およびガス配管、外回りの施工物など、意外に多くの箇所が対象になっています。

そして、それぞれに「価値がゼロになる年数」が定められており、各項目ごとの減価償却費を求めて収益と相殺することができるのです。

減価償却が経費(赤字)として扱われることによって、収支上はそんなに利益が出ていないように見えても現金収入は確保できることになり、税金も抑えることができる訳です。

金利がもたらす経費効果とは?

先祖から土地などの資産を受け継いだ方は別として、一般の方の不動産投資は、中古アパートなど土地もセットになった物件を、ローンを組んで購入することになると思います。

不動産を担保としてローンを借りた場合、建物に掛かるローンの金利分は経費算入が認められています(土地については対象外です)。

不動産投資の開始直後は、「収支が悪化しないか」、「ローンを払っていけるか」などと不安になりますし、購入時に頭金を支出したことによって手持金が少なくなっています。

家賃収入を増やそうと考えても満室家賃が上限ですから、あとは出費をできる限り抑えるしかありません。心理的にも資金的にも1年目は不安でいっぱいになります。

そこで、減価償却と並んで不動産投資のもうひとつの経費効果となるのが“金利”です。ローンを組む際に元利金等返済で借りた場合、返済開始当初は、そのほとんどを金利が占めます。

つまり、返済額(建物対象部分)のほとんどを経費として落とせることになる訳です。資金的にも精神的にも不安が多い“不動産投資1年生”にとって、初年度の税金が安く抑えられれば、肩の荷は軽くなります。

経費を生かせぬ者、黒字倒産にハマる!?

不動産投資では、「減価償却」と「金利」という税法上のメリットを活用したり、効果的なリノベーション等を継続していくことによって、安定的な収益を維持できる可能性が高まります。

但し、税法上のメリットには「賞味期限」があることを理解しておかなければなりません。

減価償却のウマミは、ある日突然、毒になる!?

不動産投資にウマミをもたらす減価償却ですが、未来永劫そのメリットが続く訳ではありません。

【不動産投資とリノベーション】損しないために気を付けたい「税金」「必要経費」「空室対策」について内の減価償却費をご覧頂けるとわかりますが、税法上で建物の構造ごとに価値を使い切る年数(法定耐用年数)が決められており、その年数が過ぎると建物が減価償却できなくなり、経費で落とせなくなるのです。

詳しく説明すると、例えば、木造(法定耐用年数22年)アパートを保有し、築22年目から23年目にかけて満室状態が続いており、家賃収入も同じだったとします。

そして、築23年目の翌年の確定申告で“その時”はやってきます。

22年を超過した建物は、減価償却費を経費算入できません。すると、家賃収入は同じでも経費(赤字)が少なくなれば帳簿上の収入が増えることになり、税額が大きくなります。

家賃収入は同じなのに税額が大きくなれば、手元に残るお金は少なくなってしまいます。

それでも手元にお金が残ればまだ良いですが、税金を払ったら収支がマイナスに転落してしまう事も実際に起きてしまう場合があります。

このような、収入に対する税額と手元に残るお金が逆転してしまう現象の事を、投資の世界では“デッドクロス”と言われています。

“デッドクロス”は金利効果にも及ぶ!?

前述でローンを組む際に元利金等返済を利用するケースをお話ししましたが、月々の返済額が定額で変動せず、収支計画が組みやすいことからほとんどの方が元利金等返済を選択されます。

ただ、その内訳を理解していないと後で問題を抱えることになります。

元利金等返済は、元本(借入額)と金利を合計した返済額が毎月一定になる返済方法で、返済初期は金利部分の割合が高くて元本は低く、返済後期はその逆になります。

よって、不動産投資の開始直後は経費で落とせる金利の割合が高く、利益と相殺できる額が大きいため、手元に残せる額は増えます。

一方、年数の経過とともに金利の割合が低くなって行くと、経費で落とせる額も少なくなっていきます。

したがって、経費で落とせない元本部分が返済額の大部分を占めるようになると、家賃収入も返済額も変わらないのに帳簿上では収入増となって税額が大きくなり、手元に残る額が減ってしまいます。

そして、これも減価償却と同様、納税したら収支がマイナスになる“デッドクロス”に陥る可能性があるのです。

帳簿上の利益が大きく(黒字)なったため、賃貸経営がマイナスに転じてしまう、まさに「黒字倒産」と同じ現象になるという訳です。

不動産投資において、デッドクロスは“沈黙の爆弾”とも言えることがおわかり頂けたと思います。さて、このデッドクロス。回避する方法はあるのでしょうか?

デッドクロスは間違いなく来る。だから売却を前提に物件を選ぶ!

デッドクロス回避の方法として、まず挙げられるのが「売却」です。

デッドクロス時期が近い物件ということは、ローンの残債もかなり減ってきていますので、売却しても赤字になる可能性は低くなります。また、どうせなら売却益が出るに越したことはないでしょうから、高値で売却が見込める物件の購入が鍵になります。

高値で売却できる物件として最も重要視すべきなのは、「立地条件」です。

交通便や周辺環境が整っているエリアはもちろん、近隣に大学のキャンパスがあるエリアなどは、中長期的に安定した入居率が維持しやすいでしょう。また、地方の物件を検討するという方法もあります。

詳しくは、「不動産投資、都心と地方ではどう変わる?」内の、ローカル事情により優位性を発揮する物件の項で触れていますので参考にしてください。

不動産投資、都心と地方ではどう変わる?

あらためて「利回り」に着目する。

落とせる経費が減っても、それに耐えうる収益があればデッドクロスは回避できることになります。ということは、収益性の高い物件であれば良いわけで、これはすなわち「利回りの高い物件」のことを指します。

利回りが高いということは、投資額に対する収益率が高いということであり、収益率が高ければ、減価償却期限や元利逆転といった落とせる経費が減った場合でも、デッドクロスに耐えられるということになります。

昨今の不動産投資ブームのなか、高利回り物件を探すのは難しい状況ですが、デッドクロスしてしまえば元も子もありません。目先の家賃収入に捉われない物件選びが必要です。

「経費を増やす」方法がある!?

すでに不動産投資を始めている方の場合は、帳簿上のテクニックが必要になってきます。

そこで、最もスタンダード且つ効果的な方法として、「経費を増やす」ことが挙げられます。とは言っても、不動産経営では経費に計上できる項目が税法上で決められています。

【不動産投資とリノベーション】損しないために気を付けたい「税金」「必要経費」「空室対策」について

それなら、所有している物件に新たな減価償却資産を導入する方法が考えられます。なかでも導入する設備として、「太陽光発電システム」が最も有効と思われます。

同システムの法定耐用年数は、住宅用で17年(事業用で9年)とされていますので、中長期的な利益圧縮に向いていると言えます。

注意点としては、建物の固定資産税が上がりますが、これも経費に算入できることになりますので、節税にはうってつけの設備ということになります。

他にも、金利逆転の対処法として「ローンの借換え」が挙げられます。借換えれば、また元利均等の初期段階から返済が再スタートしますので、金利経費が上がって利益を圧縮できます。

この場合の注意点は、保証料や登記費用などのローン諸費用が掛かることで、これも経費で落とせるのですが、数十万円から百万円以上の支払いが一時的に発生するため、先々の収支計画を考えて判断する必要があります。

まとめ

不動産投資では、ファイナンスの知識が必須になります。ご自信で勉強するのも良いですが、不動産投資して行くうえでは、物件購入、入居募集、物件管理など、不動産会社とタッグを組んで進めて行くことになります。

そのため、ファイナンスの知識と経験を基に、AMアセットマネジメント)のアドバイスを提供してもらえる不動産会社に協力を仰ぐことができれば、投資活動と同時に知識も習得できます。

勉強も兼ねて不動産会社に足を運んでみてはいかがでしょう。

著者について

マンションジャーナル編集部FACOM
住宅ライター。不動産会社、投資会社において、企画・法務・営業を担当。不動産売買のノウハウは元より、商業系不動産、相続、遺言の分野でも執筆しています。

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