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不動産を売却する時に知っておかないとヤバい…媒介契約の秘密とは?

不動産を売却する時に知っておかないとヤバい…媒介契約の秘密とは?

新築マンションを探すときには、住宅情報誌や広告でマンションの情報を集めて、自分の希望にあった物件を見つけて、それを販売する業者に資料を請求したり直接モデルルームに出かけたりします。一方、中古マンションを探すときには、中古マンションは「一物一価」「一期一会」で、不動産会社が個別に販売するため、どこにどういう物件があるかがわかりません。そのため、購入希望者はスーモやアットホームのような総合検索サイトを利用したり、街の不動産屋さんに出かけて自分の希望条件を伝えて、中古物件情報を個別に探す事になります。

これは新車販売と中古車販売の関係に似ています。

新車を買おうとするときには、広告や自動車情報誌などを見て欲しい車を見つけて、それを販売ディーラーに買いに行きます。一方で中古車を買う場合は、どの中古車販売店にどんな車が売られているかはわからない上に、同じ車種であってもそれぞれで状態や価格が異なるため、中古車情報誌や中古車の総合検索サイト、さらに個別の中古車販売店のホームページを検索して自分が欲しい車を探します。

これは例えば、新品の電化製品と中古の電化製品などでも全く同じです。マンションなどの不動産は私達にとって普段あまり縁がないものであるため、どうしても少し特別なモノだと思いがちですが、実は新品中古という面の違いを見ると他のジャンルの商品とほとんど変ることはありません。

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さて中古マンションを探すときに、希望条件を入力して(あるいは担当者に伝えて)物件を検索するのが一般的ですが、このときに「明らかに同じ物件」が複数検索された経験をお持ちの方もいるかと思います。時には「販売価格が違っているが、物件詳細を見るかぎり、この2つはどうみても同じ物件」だという事もあり、首をかしげたことがある方もいるのではないでしょうか。

しかも、さらによく見ると、それらの物件は販売している不動産会社が異なっている事がほとんどです。こちらの情報には「担当:A不動産山本」と書かれているのに対し、もう一方では「担当:B不動産佐藤」と書かれていたりします。

こういう物件を見ると
「これってどう見ても同じ物件に見えるけど本当に同じ物件なの?」
「たまたま同じマンションで近くの同じ間取りの部屋が売りに出ているのかも?」
どういう物件なのかよくわからなくなってしまいます。

そもそも、なぜこんな事が起きるのでしょうか?

実はこれは、不動産を売却する時に売主と不動産会社で結ばれる、媒介契約の内容によって起きる事がある現象なのです。今回は中古不動産を売却するときに、販売希望者が不動産会社との間で契約する媒介契約について説明いたします。特に、今後、不動産を売却する予定がある方はぜひお読みください。

3種類ある媒介契約

cf0f6baf9078cbc1df5143bba508552d_s手持ちのマンションであれ一戸建であれ、不動産会社に売却の仲介を依頼する場合には、売主と不動産会社との間で「媒介契約」を締結します。この契約は、不動産仲介におけるトラブルを未然に防止することが最大の目的で、この契約を行う事は【宅地建物取引業法第34条の2】において法的に義務付けられています。

「媒介契約」は、仲介のサービス内容やその手数料などを明確にしている大切な契約です。その内容をよく確認し、もっとも自分の希望にあった契約を結ぶ必要があります。

さて、その媒介契約には実は内容の異なる複数の種類があります。

・「専属専任媒介」
・「専任媒介」
・「一般媒介」

不動産の販売を希望する人は、この3種類の媒介契約から最も自分の希望にあったものを選択して契約することになります。

専属専任媒介契約と専任媒介契約

hands-1063442_640その名の通り、販売の仲介を1社の不動産会社にのみ依頼する契約の事です。当然ですが、契約期間中に他の不動産会社に仲介を依頼することは契約で禁じられています。また、売主が自分で見つけてきた購入希望者に対しても、依頼した不動産会社を通して取引する必要があります。

一般に勘違いをしている方も多いのですが、実は不動産の売買は不動産会社を通す必要はありません。車や電化製品、衣類などと同様に個人間で取引を行ってもよく、たとえば、ヤフオクに自宅を出品して販売しても全く問題ないわけです。

しかし実際にはほとんどの不動産売買は不動産会社が仲介して行われています。これは、不動産の売買にはある程度の専門知識が必要となる事、金額が大きいため個人間の契約で行うのはどうしても不安を残す事、売買後の不動産の瑕疵等でトラブルになりやすい事などの点があるため、ほとんどの方が不動産会社に仲介を依頼しているためです。

逆に言えば、比較的問題が発生しない、たとえば裕福な親戚間で不動産を売買するような場合は、本来は個人間で売買をしてもいいわけです。

しかし、一度「専属専任媒介契約」を結んだ場合は、そのような条件であっても、必ず不動産会社を経由して販売する必要が出てくる(つまり仲介手数料を支払う)必要があるわけです。一方、名前が似ている「専任媒介契約」は先の「専属専任媒介契約」とほぼ同様の契約ですが、売主が自分で見つけてきた購入希望者に対して、依頼した不動産会社を通さず直接売買契約が行えるのが大きな違いです。

専属専任媒介契約に関する法規制

hammer-802298_640ここまでの説明でわかるとおり「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」とも、販売活動の全てを1社に任せる契約なのですが、売主に対する拘束力の強い契約でもあるため、媒介契約を結んだ不動産会社の仲介業務について法律により幾つかの規制がかけられており、売主が不利にならないよう配慮が行われています。

具体的には

媒介契約の有効期限

売主に対して拘束力の強い契約であるため、3ヶ月以上の契約が結べないように定められています。仮に契約を更新する場合でも、最大期間は3ヶ月までとなります。例えば「一社に依頼したものの、その不動産会社に不満がある場合」であっても3ヶ月待てば契約を解除する事ができるわけです。

指定流通機構(レインズ)への登録の義務付け

指定流通機構(レインズ)というのは、簡単に言えば「不動産会社間のスーモ」のようなもので、不動産会社間で不動産売買情報を共有するための仕組みです。ここに情報を登録することにより、その不動産の販売情報は広く他の不動産会社に知られることになり、他の不動産会社でもその販売情報を自社の顧客に提供することができるようになります。(不動産会社に出向いて「このような条件の物件が欲しいんですが」と尋ねると、不動産屋さんが何かを調べて希望に近い条件の物件を探してくれますが、このとき不動産屋さんが調べているのが、まさにこのレインズです)

この登録を義務付ける目的ですが、物件情報が広く提供される事で売主の販売機会が増える事、不動産会社が自社の客を優先して情報を隠すこと等を防ぐ目的があります。また、ここに登録する期限ですが「専属専任媒介契約」では契約締結から5日以内、「専任媒介契約」では契約締結から7日以内に登録するように義務付けられています。

販売状況の報告

当たり前の事ですが、売主は自分の不動産の販売状況が気になります。しかし、販売については一社に全て依頼しているため、その会社がきちんと報告してくれなくては販売状況を知る事ができません。そこで、専任媒介契約を結んだ不動産会社に対しては、必ず一定以上の周期で売主に販売状況についての報告を行う事が義務付けられています。

この報告頻度ですが「専属専任媒介契約」の場合は1週間に1度以上、「専任媒介契約」の場合は2週間に1度以上の報告が義務付けられています。

ここまでを読んでわかる通り「専属専任媒介契約」と「専任媒介契約」の違いはごく小さなもので、基本的には「契約した不動産会社を通さずに売主が直接物件を売却できるかどうか」の違いとなります。売主が普通の個人であれば、ほとんどの場合は「専属専任媒介契約」を結ぶのが一般的です。

一般媒介契約とは

先の専任媒介契約と異なり、複数の不動産会社に同時に仲介を依頼することができる契約です。もちろん自分で見つけてきた購入希望者とも不動産会社を通すことなく契約することができます。複数の不動産会社に販売を依頼はしますが、最終的な販売契約については実際に購入希望者を見つけてきた一社とのみ契約を行う事になります。

また一般媒介契約には、「明示型」と「非明示型」の2種類があります。「明示型」は、仲介を依頼した不動産会社に対し、他にどの不動産会社へ仲介を依頼しているかを通知する必要がある契約です。一方「非明示型」は、他の不動産会社に仲介を依頼していてもそれを通知する必要はありません。

「専任契約」と比較すると売主の自由度が高い契約であり、そのため、専任契約に見られる「契約期間の制限」や「レインズへの登録義務化」「販売状況の報告」についての不動産会社の義務が存在しません。個人が売主の場合一般媒介契約はあまり多くありませんが、売主が中小のリノベーション業者の場合、自分でも販売を行うため一般媒介契約で売られていることが多いようです。

売るときにはどの契約がいいのか?

skyscraper-450793_640専任媒介契約と一般媒介契約、普通に考えれば、一般媒介契約を締結して複数の不動産会社を競わせれば販売が有利になるように思えます。また、一般媒介契約であれば売主への制約も少なく、報告義務はないとは言ってもビジネスである以上常識的に考えて必要な報告は行われるはずですから、特に売主に不利になる事はないように思えます。

しかし、販売する不動産会社から見たときには景色が変ってきます。ある不動産担当者がいたとして、一方では「専任専属媒介契約」を結んでいる売主、もう一方に「一般媒介契約」を結んでいる売主がいたとき、どちらの販売に注力するでしょうか。もちろん、本来であればそこに区別があってはいけないのですが、仕事をしている方ならご存知の通り、勤務時間は有限で仕事の量は膨大です。

「とにかく3ヶ月以内に当社が責任を持って売り切ります」と約束してい方を優先するのは仕方が無い事です。なにより「専任媒介契約」と「一般媒介契約」ではその物件に対する愛着、責任感が違ってきますから、本来そうであってはいけないのですが、力の入り方が違う事は多いにありえるのです。

売主から見たときに縛りのない契約である「一般媒介契約」は、不動産会社から見ても縛りが少ない契約だという事です。

もちろん不動産会社や担当者にもよるでしょうが、「他にも販売契約結んでますから」という売主と「御社だけが頼りです」と一任してくれている売主のどちらに労力をかけるかは少し考えれば誰しもわかると思います。

一方で「専任媒介契約」の場合は、その不動産会社の力量と担当者の力量が販売の成功に直結する契約でもあります。「専任媒介契約」を結んだ不動産会社、担当者が十分に仕事をしてくれない場合、一向に物件が売れないという事態も発生します。「一般媒介契約」であれば複数の不動産屋が担当するため、一つの会社がダメでも他の会社がなんとかしてくれる可能性がありますが、「専任媒介契約」ではそういう期待ができません。

「専任媒介契約」の場合、一度契約を結ぶと基本的には3ヶ月間おまかせする事になるわけですから、複数の不動産会社をまわって担当者としっかりお話をし「ここだ」と思える不動産会社と契約を行いましょう。

あまり大きな声では言えませんが、大手であっても、売買両方の仲介手数料を得るために、他社に物件を紹介せず自社の顧客にのみ売ろうとする不動産会社もあります。(これを囲い込みと言い、売主から見れば販売機会の喪失になるため、売主を裏切る行為になります)

そのような不動産会社と契約しないよう、担当者の話をよく聞いて「この人なら」と思えるところと契約しましょう。実際には、不動産の売買も「人と人との契約」ですから、担当者との相性が非常に大事です。ある意味、恋人探しのような熱意を持って自分にあった担当者を見つけてください。そして、そういう担当者であれば、きっとあなたに最適な契約方法を提示してくれることでしょう。

購入するにはどの契約がいいのか?

一般的には、そもそも中古マンション購入時に、その売主がどういう媒介契約を結んでいるかという事はわかりませんし、意識することもありません。しかし例外として、先にあげた「複数の不動産屋が情報を提供している」物件があります。

このような物件の場合、掲載されている物件情報毎に情報が異なる場合があり、どれが正しいのかわからず、また複数掲載されている情報のどの不動産屋に連絡していいかもわかりません。しかも複数の不動産屋が扱っている=売れ残り感もあり、どうしても印象がよくありません。特に価格が違う複数の情報が掲載されている不動産は「売れ残り」で価格を変更している物件ですので、購入するにあたり値下げ交渉を考えてみてもいいかもしれません。

ただし、筆者の個人的経験では、そのような物件で売主が個人の場合、どうみても強気な価格設定のために売れ残っているような物件であっても、値下げ交渉に応じない場合も多いのですが、それでもトライしてみる価値があります。個人が売却を考えている場合、具体的に必要な資金額が決まっていて売却価格を決めている場合が多いため「ある一定の金額」以下には下げられないケースが多いのです。一方で、売主が会社である場合、売れ残りは不良在庫になってしまうため価格を下げてでも売り切りたい場合が多くあります。このようなケースではかなり大胆な値下げにも応じてくれる場合があり、もしそういう物件に当たったときはラッキーだと言えるでしょう。

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