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【購入失敗】不動産業界に何十年も存在し続けている“レモンの原理”とは?

【購入失敗】不動産業界に何十年も存在し続けている“レモンの原理”とは?

みなさんの中には「物件情報の囲い込み問題」をご存知の方もいらっしゃるでしょう。これは、「不動産仲介会社が売却物件情報を隠蔽して売り主の利益を阻害し、自社の利益を優先する、いわゆる『物件情報の囲い込み』を証明するデータが業界内外を駆け巡り話題を呼んでいます。
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『物件情報の囲い込み』とは売り手側の不動産仲介会社が売り主・買い主双方から手数料を両手取りするために、ウソをついて自社顧客への売却を優先させる行為」です(2015年5月27日付け日本経済新聞web版の記事より抜粋)。なぜ、このような事態が起きてしまうのでしょうか?それは、不動産業者と一般客との間に「情報の非対称性」があるからなのです。

情報の非対称性とは?

1960~70年代のアメリカの中古車業界において、ある業界用語が自然発生しました。それは、“レモン”と“ピーチ”という言葉です。

中古車には、中古車なりの売れやすい価格帯(相場)があります。仮に、チュウコという名前の車があったとして、2年型落ちで走行距離が2万キロのチュウコなら、相場は100万円です。ご存知のように、中古車は年式・走行距離が同じだとしても、手の掛け方や事故暦の有無などで、その評価は変わってくるはずですが、みなさんの中にその評価眼を持ち合わせている方がどれだけいらっしゃるでしょうか?

  • チュウコA(相場よりも高い、でも状態が良い)

手入れが行き届き事故暦もなく、とても状態の良いチュウコAの評価は、200万円を付けるだけの価値があります。ですが、いくら状態が良くても、この年式と走行距離では100万円と相場が決まっているため、200万円で売り出しても残ってしまい、やむなく150万円に下げて売り出されます。

  • チュウコB(相場の価値も無い、状態も悪い)

一目瞭然でプロにはじかれるチュウコBの評価は、10万円にも満たない“タダの動く箱”程度の車です。でも、年式と走行距離に多少の違いはあっても、チュウコの相場が100万円のため、50万円で売りに出せばすぐに売れてしまいます。

粗悪品の方が売れやすい

本来の評価より50万円も安いチュウコA の方がお買い得なのに、プロは、チュウコBが状態の悪い車だと知っていても一般客は知る由もなく、「相場100万円の車を50万円で買えた。ラッキー。」などと喜んでしまうのです。一般客がプロと同じ評価眼を持っていれば、買うべきはチュウコAということがわかるはずですが、ほとんどの客にはわからないため、「エンジンがコレコレで、サスペンションが・・・」など説明されてもチンプンカンプンです。

このようなプロと客の評価眼が共有されない状態を「情報の非対称性」と言い、チュウコAのような優良車をピーチ”(皮が薄く素人でも状態の良し悪しがわかる)、チュウコBのような欠陥車を“レモン”(皮が厚くて見た目では中身がわからない)と呼ばれるようになったのです。

この事例のように、ピーチ(優良品)とレモン(欠陥品)が混在していると、高い金額を払って損をするのは嫌だという客側の心理が働き、良い商品よりも悪い商品の方が出回ってしまうことになります。これは、ノーベル経済学賞を受賞したアメリカの経済学者ジョージ・アーサー・アカロフの「レモンの原理」という考え方によるものです。

「物件情報の囲い込み」は不動産業界における情報の非開示性の極み!

冒頭でお話しした「物件情報の囲い込み」は、日本の不動産業界において何十年も続いてきた慣習ですが、それが世間一般に広まるようになったのはごく最近のことです。あらためて囲い込みについて説明します。

Ⅰ.公正な査定金額であるはずが・・・

不動産業者にとって、売却物件数が多ければ反響も多くなりますので、売却受託が第一目標となります。自社で受託を受けるための策としては、他の業者よりも査定金額を高くするのが最も効果的で、さらに、査定の際は他社より遅めに後出しジャンケンで査定金額を提示し、受託しようとします。

Ⅱ.囲い込みをする目的は両手取引

物件の売主から売却の依頼を受けた業者は、その情報を“レインズ(不動産業者間の物件情報サイト)”に情報を開示します。開示された情報を基に、買主を見つけた不動産業者によって売買がまとまると、売主と買主は不動産会社に対し、仲介手数料という成約報酬を支払うことになります。ここでもし、売却依頼を受けた業者自身が買主を見つけた場合、売主・買主両方から報酬を受取ることができます

そこで、問い合わせを受けた業者は、まだ決まっていないにも関わらず、「決まりました」とか「商談中です」と言って極力物件を紹介しないようにし、両手数料を目論むのです。売主側からすれば、そんな事をされているとは知る由もなく、相当期間決まらずに不動産業者から価格改定を促され、結果的に他業者と同等かそれ以下の査定金額で決められてしまうことになります。

まさに、プロと素人の間に横たわる「情報の非開示性」そのものと言えます。

当分は続く不動産業界におけるレモンの原理

Ⅰ.レモン市場の撤廃に成功した中古車業界

レモンの原理が常識であった中古車市場は、大きく様変わりしています。日本国内では、以前から中古車の品質が疑問視されていました。走行メーターを操作したり、事故暦を隠蔽するなどという行為が横行していたのです。しかし、現在の中古車市場ではオークション形式が多く採用されるようになり、出品される車について細かく点数化され、その評価が消費者にも開示されるようになっています。

Ⅱ.これまでに多くのレモンを買ってしまった方がいる!

一方の不動産業界では、これまで多くの“レモン”が出回り、社会問題にまで発展した例もありました。代表的なものとして、2005年に発覚した「構造計算書偽装問題(いわゆる姉歯事件)」、本テーマでもある「物件情報の囲い込み問題」、そして2015年に発覚した「杭データ改ざん問題」が挙げられます。これらの共通点は、「大手」や「有名」な会社が関わっていることです。それらのすべてが問題という訳ではありませんが、その点が購入動機となった方は少なくないと言えるでしょう。

Ⅲ.どうやってレモンを回避するか?

問題となった物件を購入した方、その物件を扱っていた元営業マン、そして専門家など、多くの実態がインターネット上で語られるようになりました。そのすべてが信用に値するものかどうかは難しいところですが、数千万円からの物件を購入するのですから、絶対にレモンはつかみたくないでしょう。

インターネットで会社情報や物件情報を確認する時、運営者による情報や見解にはセカンドオピニオンがありません。そんな中、当サイトをはじめとする複数の一般投稿者による投稿を開示しているサイトの情報には、一定の信用性があると思います。

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また、“yahoo知恵袋”や“教えて!goo”などの利用も有効です(クレーム中心の投稿は避けましょう)。事件を視聴者に公開するのが報道ならば、インターネットでは当事者が見聞きした実態を知ることができます。

まとめ

当コラムの結論としては、「不動産会社にとって都合の悪い事であっても、それを隠蔽せずに情報を提供する会社を選ぶ」ことでレモンを回避できる可能性が高まるということになります。偽装や改ざんは、誠実に仕事をしている不動産会社にも影響が出てしまいます。「買うべきでない」という選択肢もあることを教えてくれる人が、これからの、いや真のプロかも知れません。

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