マンションジャーナル

中古マンション購入・売却、住宅ローンのポイントをお届け!仲介手数料が無料のカウルが運営。お得にマンションを買う方法や、不動産投資を成功させるコツ。住宅ローンの気を付けたいポイント、ヴィンテージマンション、タワーマンション、高級マンションをご紹介。

【不動産投資とリノベーション】損しないために気を付けたい「税金」「必要経費」「空室対策」について

【不動産投資とリノベーション】損しないために気を付けたい「税金」「必要経費」「空室対策」について

言うまでもありませんが、不動産投資の目的は「収益の確保」であり、投資用不動産のリノベーションは「収益を向上させる」ことが目的です。そのためには、装備の充実に加え、ファイナンスについても理解しておく必要があります。そこで今回は、投資用不動産をリノベーションする際に心得ておくべき「税金」「必要経費」「空室対策」について解説して行きたいと思います。

>>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

リノベーションで価値が上がれば、資産評価も上がって税金の心配が…

古い装備が新しくなれば装備の寿命は延びます。これは、建物評価における「耐用年数(*1)」が新築に生まれ変わることになります。ただ、構造部分については交換ではなく補強工事になってくるでしょうし、外装や屋根も塗装で済ませる事もあるでしょうから、リノベーションによってすべての建物評価が新築同等になる訳ではありませんが、新品に交換した装備については資産評価が新築同等と見なされ、現状の課税金額よりも増税される可能性があるのです。増税の可能性がある税金としては、おもに以下の5つが考えられます。(*1耐用年数:コチラを参照)

①固定資産税・都市計画税

前述の資産評価を、正式には「固定資産税評価額」と言います。これは、不動産の売買・所有において掛かるすべての税金を計算する際の基となる金額です。この金額が変動すれば、不動産に掛かる各種税金の額も変動します。通常、建物の固定資産税評価額は経年によって徐々に下落して行きます。そのため年数が古くなるに従い、不動産の所有時に掛かる固定資産税・都市計画税は年々減少して行きます。と言うことは、リノベーションによって新品になった装備は新築時の固定資産税評価額となり、リノベーション前と比べて固定資産税・都市計画税が上がることになるのです。

②不動産取得税

これは、新築や中古の投資用不動産を購入した時に掛かる税金ですが、この「購入」の捉え方が注意点になります。仮に、現在所有している不動産の大規模修繕や、数年前に購入した不動産に大掛かりなリノベーションを施した場合は、新たな不動産を取得したものと見なされ、不動産取得税が課税される場合があるのです。規模の大きい工事では多額のお金が掛かりますが、これを税務側は「お金を払って新たな不動産装備を購入した」と捉える訳です。なお、自宅や賃貸アパート・マンションなどの居住用建物で床面積が50㎡以上240㎡以下(戸建以外の貸家は40㎡以上)の場合は、固定資産税評価額から1200万円を控除する「不動産取得税の軽減措置」を利用することができますので、間取り変更を伴うリノベーションに有効でしょう。

③登録免許税

これは不動産の登記を行う際に掛かる税金で、売買に伴って名義人を変更する所有権移転登記、融資利用に伴う抵当権設定登記などの際に課税されます。購入時はもちろん、大規模リノベーションで融資を利用する場合にも課税されることになります。

④印紙税

業者に依頼してリノベーション工事を行う場合、業者との間で「工事請負契約書」を交わします(業者によっては、依頼者側から「注文書」、請負業者側から「請書」という形式を取る事もあります)。そして、契約書には規定の収入印紙(*2)を貼付することが義務付けられていますので、契約の際は準備しておく必要があります。(*2請負契約書の印紙:コチラを参照)

⑤消費税増税

201741日から消費税率が8%から10%に上がります。増税前に駆け込みで工事を依頼する方も多くなるでしょうから、業者によっては増税前の対応が困難となり、増税後にズレ込んでしまうことも考えられます。その可能性も考慮して計画する必要があるでしょう。

投資用不動産のリノベーションで認められる税法上の必要経費

不動産投資で収益を得た場合は、「不動産所得」があったとして所得税が課せられます。ちなみに不動産所得の計算式は、以下のとおりです。

不動産所得=総収入金額-必要経費

と言うことは、必要経費として計上できる金額が大きくなれば、支払う所得税は減ることになる訳です。何が必要経費として認められるかを知っておくことは、不動産投資におけるファイナンスの根幹とも言えるのです。

Ⅰ.不動産投資において認められる必要経費

まず、リノベーションで認められる必要経費の説明に入る前に、不動産投資において認められる「9種類の必要経費」から説明したいと思います。

①各種税金
  • 投資用不動産の購入や、大規模なリノベーションを行った際の不動産取得税、登録免許税
  • 土地と建物に毎年課せられる固定資産税、都市計画税
  • 収益が出た場合の事業税
②メンテナンス会社に支払う維持管理費用

メンテナンス会社に対する建物の維持管理費用は必要経費として認められます。

  • エレベーター、電気系統の設備、給排水設備のメンテナンス業務
  • 共用部分の清掃業務
③修繕費(積立金)

建物の修繕や経年劣化によるリフォーム費用も必要経費に該当します。また、将来の大規模修繕に備え、修繕費用を積み立てる場合については、以下の3つの方法があります。

  • 毎月の家賃収入から、一定額を修繕積立金として積み立てる(必要経費として認められる積立金の目安は、1ヶ月につき1㎡あたり約200円)。
  • 不動産オーナーを法人化して保険で積み立てる。
  • 同じく、不動産オーナーを法人化して小規模企業共済に加入し、共済金で積み立てる。
④不動産会社に支払う賃貸管理委託手数料

不動産オーナーが、空室の募集や入居管理などを不動産会社に委託している場合の委託手数料も必要経費となります。

  • 空室の入居募集業務
  • 家賃管理、集金業務
  • 入居者の苦情、トラブル対応
  • 賃貸借等の各種契約業務
  • メンテナンス会社等への連絡窓口としての業務
⑤損害保険料
  • 火災保険料
  • 地震保険料
  • 賃貸住宅費用保険料

注意点として、毎年1年分しか経費計上できませんので、10年分を一括で支払った場合は、支払った年しか経費計上できないことになります。

⑥減価償却費

まず、減価償却について下記の表をご覧下さい。

構造

法定耐用年数

償却率

木造

22

0.046

軽量鉄骨造

27

0.038

重量鉄骨造

34

0.030

鉄筋コンクリート造

47

0.022

減価償却とは、「投資用不動産の取得費用を、その資産の法定耐用年数に応じて償却額を経費計上できる制度」です。わかりやすく新築の木造アパートを例に計算してみます。

・購入価格:5000万円(土地価格3000万円、建物価格2000万円)
・建物の法定耐用年数:木造、22年、償却率0.046(上記表から)

土地費用は減価償却できないことになっています。

*償却額の計算式:2000万円×0.04692万円

このアパートは、22年間に渡り、毎年92万円を償却(価値が消耗)していくことになり、その金額は必要経費として収入から差引くことができるということになります。

⑦ローンの利息、保証料

投資用不動産の購入や、リノベーションを行うにあたってローンを利用した場合、その利息に相当する額およびローン諸費用として支払う保証料も必要経費として計上することができます。ただし、ローンの元本に相当する額は経費計上できません。

⑧税理士・会計士に支払う報酬

確定申告を税理士などに委託した場合の報酬も、必要経費として計上することができます。

⑨その他必要経費に該当する費用
  • 交通費:物件の現地確認や業者との打合せ、勉強会等に参加した時の交通費
  • 通信費:不動産経営に係る電話、郵便等の費用
  • 新聞図書費:不動産市況や税制等に関する書籍の購入費用
  • 飲食等の交際費:不動産会社や税理士などとの打合せに伴う飲食費
Ⅱ.リノベーションにおける必要経費

では、不動産投資において認められる「9種類の必要経費」と照らし合わせながら、「投資用不動産のリノベーションで認められる税法上の必要経費」の説明に入りたいと思います。

①修繕費と減価償却

前回、リノベーションとリフォームの違いについてお話ししましたが、修繕の規模がリノベーション(大規模工事)かリフォーム(応急的な工事)かによって経費の区分方法は異なります。リフォームレベルの修繕費は、新築に近づける原状回復のための費用であり、必要経費に計上できます。一方、リノベーション(大規模)の場合は、税法上で「資本的支出」に分類されます。これは、建物の価値を向上させ、寿命(=耐用年数)を延長させる工事になることから、耐用年数に応じた「減価償却費」を、毎年の必要経費として計上することになるのです。修繕費と減価償却費を同じ項目で説明しているのは、このためです。

リフォーム(新築時に近づける工事、応急的なもの、原状回復)必要経費として一括で計上可能修繕費に分類。

リノベーション(大規模工事により価値向上、耐用年数延長)→工事した箇所について、新築時の耐用年数に応じた「減価償却費」を、毎年に分散させて必要経費に計上資本的支出に分類。

2種類の工事の具体的な分類方法については、工事の見積内容を確認し、下記を参考にしなから分類していきます。

  • 原状回復に該当することが明確な工事や、20万円未満の工事費は「修繕費」
  • 工事内容が「資本的支出」に該当する場合でも、工事費が20万円未満の場合は「修繕費」
  • 金額が大きくても、工事内容が明らかに修繕であるものは「修繕費」
  • おおむね3年以内の周期で行われる修繕や改装は「修繕費」
  • 資産価値の向上を目的とした工事で、20万円以上のものは「資本的支出」
  • 分類するのが難しい場合は、60万円未満、または取得価格の10%以下である工事は「修繕費」
②損害保険料

リノベーションで採用した仕様によって耐火性能や耐震性能が向上した場合は、保険料が減額される場合があります。

③その他(通常の不動産投資と重複する必要経費/前述参照)

下記の項目については、前述の「不動産投資において認められる必要経費」と内容が重複するため、ここでは項目のみを記載します。

  • 各種税金
  • メンテナンス会社に支払う維持管理費用
  • 不動産会社に支払う賃貸管理委託手数料
  • ローンの利息(元本除く)、保証料
  • 税理士、会計士に支払う報酬
  • その他必要経費に該当する費用(交通費、通信費、新聞図書費、飲食等の交際費)

リノベーションしたのに空室状態が解消せず、収益が伸びない!

以前のコラム「リスクに潰されない不動産投資の心得〈その1〉~想定しておくべきリスクとは?」でもご紹介しましたが、空室は不動産投資に付いて回るリスクです。年度替りの移動の時期であれば、入居も見込めるでしょうが、それを逃すと長期間空室状態が続き、収益が悪化してしまう恐れがあります。特に、お金を掛けてリノベーションした物件であれば、空室が早期に決まらないと、投入した資金の回収が見込めなくなってしまいます。

でも、せっかく装備を一新したにもかかわらず、なぜ空室のままなのでしょう。

考えられる要因として、部屋そのものの劣位性が挙げられます。例えば、「部屋が狭い」、「収納が少ない」、「バス・トイレ一体」、「下水の臭気が気になる」と言った間取りやメンテナンスに問題のあるケースとか、「日当たりが悪い」、「通りに面した部屋で騒音が気になる」など環境面に問題のあるケースも考えられます。間取りの問題ついては、是正が可能であれば対応を検討できますが、環境面の問題については解消できない事がほとんどのため、打てる対策は家賃を下げたりフリーレントを実施するなど、収益の減少を招く対策を選びがちになります。そこで対策の一つとしてコンバージョン(用途変更)を検討してみてはいかがでしょう。以下で、導入を検討できる4つのケースをご紹介します。

Ⅰ.空室を入居者専用の物置部屋にコンバージョンする。

冬タイヤやゴルフバッグ、オフシーズンの衣類などを収納できる、入居者専用の物置を空室に設置します。物置のサイズにもよりますが、ワンルームで48台、2DKなら610台程度の設置が可能で、キッチンシンクや押入を撤去すれば12台増設することも可能。家賃とは別に数千円のオプション使用料を得ることにより、慢性的な空室リスクを補填することができます。さらに、物件に対する入居者の好感度UPはもちろん、建物の利用価値を向上させることにもつながります。

Ⅱ.空室を事務所として貸し出す。

事務所であれば、日当たりや交通音はあまり気にならないと考えられます。敷金や賃料、原状回復費用などを事業用の条件に変更することで、滞納等のリスクに備えることができます。

Ⅲ.トランクルームにコンバージョンして入居者以外にも貸し出す。

上記Ⅰ.でご紹介した入居者専用の物置の一般貸しになります。このところ人気を博しているトランクルームは、空室対策としても有効と言えるでしょう。ただ、不特定多数の方が入退室することから、セキュリティ面をクリアする必要があります。対策としては、「ICカードキー」や「番号タッチ式ロックシステム」などを設置したり、最近話題になっている「指紋認証タイプ」やスマートホンを利用した「スマートロック」などの設置も考えられます。留意点としては、利用者に認証番号を開示する場合もあるため、システムの運営会社や不動産管理会社との連携が必要となってくるでしょう。

他にも、家具・家電付きで貸し出す方法や、法律が整備されれば、旅行客が空室に宿泊できる民泊も有効な対策として考えられます。

まとめ

リノベーションで損をしないためには、「ファイナンスの理解「空室リスクへの対応」が重要であることをご理解頂けたと思います。「リノベーションの目的を理解し、ターゲットを見極めた上でどこをどのようにリノベーションすべきか、そしていかにコストダウンしていくか」と併せてご理解を深めて頂ければと思います。

1100

【永久保存】殿堂入り人気記事

Return Top