マンションジャーナル

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【検証】「不動産に掘り出し物はない」というのは本当なのか?

【検証】「不動産に掘り出し物はない」というのは本当なのか?

家探しをしている人であれば一度ならず「不動産に掘り出し物はない」という言葉を聞いた方も多いかと思います。この言葉の意味は文字通り「好条件の物件が格安で手に入る事はない」という事なのですが、昔から不動産関係で使われている一緒の格言のようなものなのです。
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実際に家を探している人が「なにか安くていい物件ありませんかね」と不動産屋さんに言っても
「いやぁ不動産に掘り出し物はないと言いますからね。いい物件はどうしても高くなるんですよ」と不動産屋さんに言われるのがオチなわけですが、さて、この「不動産に掘り出し物はない」という言葉。本当にそうなのでしょうか?
本当に「不動産に掘り出し物はない」のでしょうか?その実態について考えてみましょう。

不動産売買の理屈から考えてみる

1c5cad5d58098f6c97d1a5a740610f10_sなぜ「不動産に掘り出し物はないのか」を不動産売買の理屈から考えてみましょう。それを理解するためには、まずは不動産の売主側の立場になって考えてみる必要があります。

まずはあなたがマンションをひとつ持っていると仮定しましょう。そしてそれを売る必要が出てきました。
そうなったときに、もちろんあなたはそのマンションをできるだけ高く売りたいですよね。
相当酔狂な人でもない限り、わざわざ安い価格で不動産を売りたい人などいるはずがありません。

しかし、売主が素人の場合、本人が高く売りたいと思っていても不動産の正しい相場を知らなければちゃんとした価格設定ができません。沢山売られている不動産の中には、本人が高い価格をつけたつもりでも実は格安という物件もありえるはず…そう考える人もいるかもしれません。

しかし、不動産の売買は必ず不動産屋さんを仲介して売買する事になります。
そして言うまでもなく仲介する不動産屋さんは不動産のプロ。相場は熟知しています。

では、今度は仲介する不動産屋さんの都合を考えてみましょう。
不動産屋さんは、不動産売買を行った際、売買から生じる手数料で収益を上げています。
そして、その売買にかかる手数料は「売買価格のn%」と決まっています。
(多くの場合、不動産の仲介手数料は「売買価格の3%+6万円」です)
つまり1円でも高く物件が売れる方が手数料も増えるため不動産屋さん自身も儲かるのです。

ですから、もし売主が誤って安すぎる価格設定をしていた場合でも「この物件は○○円で売りに出しても売れるはずです」と不動産屋さんが相場に応じた価格に訂正するわけです。結局のところ、売主も不動産屋さんも物件をできるだけ高く売りたい、と考えているわけですから、相場から判断して高めの価格設定で売りに出すに決まっています。当然、誰でも欲しがるような希少物件や優良物権であれば高額な価格設定をしてきます。

こういう売る側の原理があるからこそ「不動産に掘り出し物はない」と言われるわけですね。

本当に掘り出し物はないのか?

eec70b5fbd3df3e731cf9497e698f703_s相場より安く売買される不動産は本当にないのでしょうか?
いえ、あります。本当はあるんです。

世の中にはさまざまな事情で物件を手放す人がいて、その中にはやむなく相場より安く物件を売ってしまう人がいます。
たとえば事業に失敗して「どうしても1週間以内にこの物件を売って現金化する必要がある」などという場合。
そういう物件は、どうしても安く売る事になります。
もちろん高く売りたいわけですが、背に腹は替えられない状況なのでそんな事を言っていられないのです。

またマンションを売って買い替えを予定している人の中には、確実なマンション売却が必要なため、相場より安くても業者によるマンションの下取りを選ぶ人もいます。また、個人相手の不動産売買は何かと面倒なため、多少安くなっても業者に売ってしまう人という人もまた存在します。

数多い不動産の売買の中にはそういう例はいくらもあり、実際に相場より安く不動産を売る人というのは一定数存在しています。
しかし、残念ながら、そもそもそういう物件は一般の不動産市場に出てくる事はありません。

そういう物件の場合は、ほとんどの場合、不動産業者が直接買い取ってしまうのです。

例えば、急いでマンションを売りたい人がいた場合、一般の方を相手にして売ろうとしても時間がかかってしまい無理なため、不動産業者が相場の2割3割引き程度の価格でその物件を購入する事があります。言葉は悪いですが「相手の足元を見た価格」で購入するわけです。
そしてその業者は、たとえばそのマンションの内部をリフォームして流行の「リノベーション物件」として付加価値をつけて販売したりするわけですね。

最近はブームもあってよく見かけるようになった「リノベーション物件」ですが、当然ながらその販売価格は「物件の取得価格+リフォーム費用+業者の利益」で決まります。「物件の取得価格」は要するに「仕入れ価格」。
もし「仕入れ価格」が付近のマンションの相場と変わらない金額であれば、そこに利益を乗せてしまうととても割高になるはずで、そんなものを販売しても売れるわけがありません。

業者が売主となって販売されている「リノベーション物件」のほとんどは何らかの理由により業者が「安く仕入れる事ができた」物件なのです。仕入れ値が相場よりかなり安いからこそ、リフォーム費用をかけてもなお利益が出せる価格で物件を販売する事ができるわけです。

そういうわけで、「不動産に掘り出し物はある。しかし、一般の方がそれを買う事はかなり難しいのが現実」が正解になります。

もちろんあなたが、数千万円をキャッシュでポンと払えるような人であり、親しい不動産屋さんがいる人であれば話は別です。
「こういう条件の掘り出し物があったら買うから教えてくれ。何千万円までなら出せるから」とお願いしておけばいいのです。
実際にそういう条件の物件があれば、きっと不動産屋さんから連絡がある事でしょう。しかし、残念ながらそういう方はほとんどいませんでしょう。

そもそも、不動産を購入しようとしている方は、不動産購入に対する「期間と条件」がある程度決まっているのが普通です。
ほとんどの人は家探しを行うときに、一定の期間内に家を買おうと思って探しているわけで、何年も悠長に待っていられ人はほとんどいません。「子供が大きくなって手狭になった」「勤務先が変って今の家だと不便」「家が老朽化したため」など、なんらかの理由があって家を探している方がほとんどです。いつ出てくるかわからないような掘り出し物を待っていられるような方はほとんどいないのです。

そんなわけで、「不動産に掘り出し物は存在しない」という言葉は格言として不動産業界でずっと使われているのですね。

お買い得物件ならある

中目黒アトラスタワー残念ながら掘り出し物は存在しませんが、それでも「お買い得」な物件は存在します。たとえば、業者に売るほどではないけどできるだけ早く売りたい、などと考えている方の物件は最初から売値が格安に設定される場合があります。一般に不動産の販売は、先に書いたように出来るだけ高く売りたいという思惑があるため、最初は相場より強気な設定を行います。そして、そこでの問い合わせ状況を見て、1カ月程度のスパンで数百万単位で価格を切り下げていくのが普通のやり方です。

たとえば最初は5480万円で売りにだした物件があったとします。
その物件をSUMOなどの不動産情報サイトに掲載して販売活動を行ってみてもあまり問い合わせがないような場合、これは明らかに価格設定が高すぎるという事になり、しばらくすると4980万円程度に下げてくるのが普通です。
ここの値下げ幅の設定自体が一種の販売戦略で、下げるときは思い切って下げた方が物件は売りやすいのですが、値下げに対する売主の抵抗は大きいため値下げするにしても5280万円や5180万円程度の小幅の下げにとどまる場合もあります。
(残念ながらそういう小幅な下げに留めた物件は、結局再度の値下げを余儀無くされる場合がほとんどなのですが)
そうして最終的には、再度の値下げや購入希望者の値切り交渉によって例えば4600万円などで販売が決まる。というような場合が多いのです。

不動産の売買はこのような流れで進んでいくのですが、当然ながら販売開始から実際に売買が決まるまでに数カ月はかかってしまいますし、成約まで半年かかる事もめずらしくありません。

しかし、できるだけ早く不動産を売りたい方の場合は、数ヶ月も時間をかけられないわけですから、そういう物件は最初から4800万円などの価格で売りに出す事になります。最初から最終価格状態なわけですね。
こういう物件はねらい目で、相場より安いという事は売り急いでいる可能性が高いですから、売主が値切り交渉にも応じやすく、相場より安く買う事ができるわけです。

ただし、残念ながらそういう物件はあまり多くありませんし、実際に不動産の購入を行う場合には、地域や条件をある程度絞り込んだ上で物件を探すわけですから、たまたまあなたの条件に合ったお買い得な物件が出る確率はかなり低いと言わざるを得ないわけです。
逆に言えば、もしかなり広い条件(例えば23区内ならどこでもいい、だとか)で物件を探している人がいれば、月に1度や2度はかなりのお買い得物件に巡り合えるかもしれません。

しかし、本当にお買い得な物件が出たときには、毎日のように不動産情報をチェックしている個人や業者が実際に沢山いるので、それらの方にあっという間に売れてしまいます。実際、私が以前マンションを探していたときも、掘り出し物と言ってもいいレベルの本当にお買い得な物件はレインズ(不動産流通機構)に掲載されてから2,3日で売買が決まってしまう物件がほとんどでした。

SUMOやathomeなどのサイトでしか情報を探せない一般の方は、本当の意味のお買い得物件を購入する事はかなり難しいのが現実です。
しかし、難しいだけであってないわけではありません。マメな情報収集とすばやい行動力があれば、お買い得な物件を見つける事は決して不可能ではありません。

まとめ〜お買い得物件を見つけるために〜

2a4915971282f476c0abf59b044f595c_sもし本当にお買い得な物件が欲しい方は、毎日、各不動産情報サイトや各不動産販売会社のサイトをチェックしてみてください。
大変そうに見えますが、実はそれほど大変な作業ではありません。
最近の不動産情報サイトには、ユーザーが登録した希望条件に合致する物件が新規登録、更新された場合に通知する機能が用意されています。
それぞれのサイトに自分が欲しい条件を登録しておけば、メールを待って確認するだけでいいのです。

一生で一番大きな買い物と言われる不動産ですから、それくらいの手間はかけてもいいのではないでしょうか。
手間をかけて努力した方がよりよい結果を得られるのは世の常ですし、不動産であってもそれは変わらないのです。

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