マンションジャーナル

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タワーマンションの管理費はなぜ高い?修繕積立金の値上がりにも注意しよう!

この記事の重要ポイント!

  1. 管理費とは、マンションの共有部の維持管理や運営に充てるランニングコスト
  2. 管理費の相場は、「152円/㎡」とガイドラインで言われているが、物件ごとに大きく異なる
  3. 修繕積立金とは、共用部の大規模修繕やメンテナンスの費用に充てる資金
  4. 修繕積立金の相場は、マンションの規模で決まり大規模マンションであるほど安くなる傾向
  5. 管理費と修繕積立金は経年に連れて値上がりしていくことを必ず把握しておくこと
  6. タワーマンションの管理費は施設の数が多いので、高額になりがち
  7. 管理費の削減は可能だが、修繕積立金の削減はほぼ不可能
  8. 中古マンションを購入する時は、修繕履歴や修繕計画、修繕積立金の積立総額を必ずチェックすること

中古マンションを購入すれば、必ず支払わなければならないのが管理費修繕積立金です。そもそも、管理費と修繕積立金は何に使われていて、どのような基準で算出されるのでしょうか?気になりますね。

また、特にタワーマンションは管理費が高額なことが多く、「果たしてその金額は妥当なのか?」そして「中古マンションを購入した後に、管理費や修繕積立金の変動はあるのか?」といったことも気になりますね。

管理費や修繕積立金は、ローンを完済した後もそのマンションに居住を続ける限り、毎月支払い続ける費用です。

中古マンションを購入する時は、どうしても毎月の住宅ローンの返済額につい目が行きがちですが、管理費と修繕積立金の金額やその妥当性、将来的な値上がりはあるのかということについて知っておくことがとても重要です。将来的な管理費、修繕積立金の値上がりについての認識が甘かったがゆえに、突然の値上がりに対応することができず、物件を泣く泣く売却するという手段を取らざるを得ない方も少なくはありません。

平井美穂FPへの取材でも、特に老後は注意すべきという点が強調されていました。

管理費・修繕積立金は月額3万~5万円ほどかかるケースが多く、決して無視できる金額ではありませんし、それに加えて、火災保険料や固定資産税・専有部分の修繕費も考慮しなければいけません。

特にポイントとなるのは、修繕積立金の将来的な値上げについて事前に把握しておくことです。

修繕積立金の値上がりが行われる数ヶ月前に管理組合から通知が来て、初めて知り慌てる方が多く見受けられます。

最悪な場合では、購入当初の5倍にまで値上がりした修繕積立金の支払いが出来ず、物件を手放す人もいます。

出典:https://kawlu.com/journal/2017/09/12/46117/

そこで本記事では、管理費と修繕積立金の算出方法の基準や相場、変動の有無、そしてそれらの使い道について解説致します。

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管理費とは

管理費とは、「マンション共有部の維持管理や運営に充てる費用」のことです。共用施設の維持管理及び運営に掛かる費用はマンションの所有者が共同で負担しなければなりません。

管理費の使い道は一般的には以下のようになっています。

  • 管理員・清掃員の人件費
  • 事務管理費(会計処理や、フロントと呼ばれるマンション担当者の費用など)
  • 消防設備・エレベーター・建築物などの法定点検費
  • 駐車場・宅配ロッカーなどの任意の点検費
  • 植栽管理費
  • 雑排水管清掃費
  • 管理報酬

そのほかに、インターネット契約、ケーブルテレビ契約、(共用部の)水道光熱費、火災保険(専有部は別途契約が必要)などの経費があり、更に備品費用や臨時補修用の予算、管理組合(所有者の集まり)で運営を行うために会場や資料作成に発生する費用、といったものが管理費からの支出に含まれています。

管理費の額は、新築分譲時にデベロッパーによって設定されます。法律(区分所有法)やマンションの管理規約では、原則的に住民が自らの責任で管理するという考え方がベースになっていますが、マンションの管理は基本的に「管理会社」に管理を委託しているという点を前提として押さえておきましょう。そして主に管理を担当する管理会社は、デベロッパーの子会社もしくは関連会社というのが一般的なパターンです。

つまり、マンションを購入する時点で、管理会社と管理費の額がセッティングされているということになります。

もちろん、その管理費の中には管理会社の利益も含まれています。新築分譲後は、区分所有者で組織する管理組合が管理会社と管理業務契約を結ぶという形になります。そして殆どの場合、管理組合は集金だけして管理業務を丸投げしているのが実態です。

このような状況なので、管理業務の詳細とその費用の妥当性については、誰も分からないということです。

管理費の相場

結論から申し上げますと、管理費に「相場」というものはあるようで存在しません。
その理由として、マンションが昔の団地のように画一的なものではなく、各デベロッパーが競争を繰り広げる中で、建物の規模から構造・設備やサービスまで千差万別となったという背景があります。

例えば都心で見かける十数戸の小規模なマンションでは、

  • 駐車場も平置きが1~2台のみ
  • 共用の部屋も特にない
  • 清掃員がごみの日だけ3時間程度入るのみ

というような管理体制になっていることが多いです。

それとは反対に、

  • 機械式駐車場が数百台分ある
  • 豪華なパーティールームや来客に使えるゲストルームも設置されている
  • 管理員・清掃員だけでなく24時間常駐の警備員やコンシェルジュもいる

というような郊外で見かける数百戸規模のマンションでは、同じ管理費という名目でも全く中身が異なりますよね。


つまり、管理費が適正かどうかを見るためには、管理費の内訳をチェックしてそれぞれの項目が適正価格かどうか判断しなければなりません。

安易に高い、安いといったことを言えないのです。


管理費の相場の目安を念のため示しておきます。平成25年度の国土交通省の調査結果によれば、管理費の水準として多い設定は「1㎡あたり100~150円」というゾーンです。単純に平均すると「152円/㎡」となっています。

仮に、70㎡の部屋であれば7,000円~10,000円程度となります。ただし、この金額帯にほとんどのケースが属しているというわけではなく、150~200円/㎡までのゾーンにも相当数属していますので、やはり目安程度に考えておくのがよいでしょう。

さすがにそれ以上の金額帯ともなると、高額な管理費に見合った施設やサービスがあるのか、よく確認が必要です。

大規模マンションやタワーマンションはより多くの人で管理費や修繕積立金をいわば、「割り勘」できるので、管理費が割安と言われています。しかし、近年建設されているタワーマンションは、豪華な共用施設を売りにしている側面が強く、結果的に割り勘をしてもなお、管理費は高額になっています。当然そういったマンションは、維持管理費や人件費などの運営費が膨らむので、管理費は高くなります。

タワーマンションの共用設備は、とても豪華で便利ですし、魅力に感じる方も多いかと思います。ただ、その分毎月の管理費がかさむことも同時に意識すべきです。

必要以上に豪華な共用設備が自分にとって必要かどうか、検討してみてください。

入居前は魅力的だと思っていた施設も、入居後すぐに使わなくなってしまうというのはよくある話です。

一方で、戸数の少ないマンションでは、一人あたりの負担額が重く、管理費が高くなる傾向にあります。全体的な管理費用は大規模マンションの方が高いのですが、戸数が少ないので、1人あたりの負担が大きいのです。

50戸未満の小規模マンションでは一人あたりの負担が重く、300戸を超えるような大規模マンションでは管理対象の設備が多くなり、一人あたりの負担が重くなります。都内の管理費単価を見ると、100戸〜200戸のマンションが最も低いという結果が出ています。

管理費が割安な中古マンションを狙うなら、大規模で共有施設が必要最小限しかないシンプルなマンションということになります。

管理費削減は可能か?

管理費の削減は原則可能です。

管理業務に何かしらの問題がある場合は管理組合の決議によって管理会社の変更をすることができます。とはいえ、ひと昔前までの傾向としては、余程のことがない限り管理会社を変更するケースは殆どありませんでした。

しかし近年は少し様子が変わって、管理会社の見直しをするマンションが徐々に増えてきたのです。それに伴い、以前と比べて管理組合コンサルタントも活躍しているようです。

管理会社の見直しをするということは、住人(区分所有者)の意識が高く管理組合が適正に機能している証拠です。

そのような管理への意識が高いマンションでは、管理費と管理業務の内容や品質に妥当性があるかを住民(区分所有者)が自発的にチェックし、現状の管理会社で良いかどうか検討します。

そもそも管理費というのは、共有部の維持管理及び運営費の総額を各区分所有者が専有部の床面積に応じて分担して支払うものです。

ということは、管理業務に掛かる総額の妥当性が一番の問題になります。

もし管理会社が不当な利益を上乗せしていたとすれば、本来は払わなくて済んだはずのお金を拠出していたということになります。それを検証するのが、管理組合の最も大切な役割の1つなのです。

また、管理会社を変更しないまでも管理組合が業務の内容を精査し管理費の値下げ交渉をすることも可能です。

既存の管理会社と折り合いがつかなければ、委託費の安い業者を探して新規に契約すれば良いだけのことです。

しかし「安かろう悪かろう」では困りますから、管理会社の業務内容を吟味する必要があります

複数の管理業者から相見積を取ることも大事ですが、その前に管理業務の詳細について勉強し、ある程度の知識を持つことが重要です。そうでなければ、信頼できる会社なのか、そして本当に割安な金額なのか判断できませんからね。

もし管理費を削減できたとしても、月々の負担が減ったと喜んでいるだけではいけません。月々の負担はそのまま据え置いて、管理費の削減分を修繕積立金に充当して将来の大規模修繕に備えた方が賢明です。

修繕積立金とは

修繕積立金とは、共有部の修繕に充てるためのお金です。

毎月のランニングコストという意味合いの管理費と違って、あくまでも修繕を行うために積み立てるお金であり、必要な事態に備えて管理組合が管理しているお金です。

どういう場合に修繕積立金を取り崩して使うのかについては、以下のように管理規約に定められています。

※マンション標準管理規約(単棟型)第28条

  1. 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕  
  2. 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
  3. 敷地及び共用部分等の変更
  4. 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に係る費用
  5. その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

修繕積立金についても管理費と同じで、予め分譲時にデベロッパーによって金額が設定されています。管理費は管理会社の利益を考慮して設定されますが、修繕積立金は根本的な意味合いが違うので少々性格が異なります。

デベロッパーは分譲時に長期修繕計画と修繕積立金を提示するのですが、販売後の修繕は区分所有者の責任なのでデベロッパーや管理会社には関係ありません。

なので、デベロッパーは売りやすくするために、修繕積立金の額を低く設定する傾向があるのです。その結果、いざ大規模修繕をする段になって工事費用が足りないという事態になりかねないわけです。

そもそも一般的なマンションの購入者は、修繕工事等の専門的な知識がないのが普通ですから、デベロッパーが提示した長期修繕計画と修繕積立金に、「なるほど、そんなもんか」と納得してしまう。ところが、現実はそんなに甘くないというわけです。

実際に実情にそぐわない修繕積立金が設定されている事案が顕在するので、国土交通省が「修繕積立金に関するガイドライン」を策定して公表しています。

国土交通省のガイドラインによる修繕積立金の目安(1ヶ月あたり)

15階未満の場合

  • 5,000㎡未満   165~250円/㎡  平均218円/㎡
  • 5,000~10,000㎡ 140~265円/㎡  平均202円/㎡
  • 10,000㎡以上   135~220円/㎡  平均178円/㎡

20階以上(タワーマンション)の場合

  • 170~245円/㎡  平均206円/㎡

見ての通り、大規模になるほど金額が低くなっていますね。しかし、タワーマンションの管理費は大規模であるのもかかわらず、意外と高い金額になっています。

その要因としては管理費のところで述べた理由と同じで、タワーマンションには様々な共有施設があるため、それらのメンテナンスや修繕費が含まれているからです。

ただし、これはあくまでガイドラインですから、法的に規定されているわけではありません。あくまでも、参考の数字として捉えてください。

修繕積立金で注意すべきは、高過ぎないかということではなく安過ぎないかです。

毎月のことですから安いに越したことはありませんが、それはそれで問題があります。

一定年数が経過すると大規模修繕工事が必要になりますが、その時に修繕積立金が足りなければ不足分の負担を強いられることになりますからね。

修繕積立金は値上がりする

新築マンションの分譲時に、修繕積立金が将来的にどう変動するかについて詳しく説明するデベロッパーは少ないようです。

先ほど記したように、デベロッパーは販売のしやすさを優先する傾向にあります。

なので、修繕積立金の負担にはあまり触れたくないというのが本音です。

しかし、大規模修繕工事には多額の費用が必要になります

そして付帯設備や施設が多いほど、定期的なメンテナンスや大規模修繕の費用は膨らんでいきます。つまり共有施設が豪華なマンションであれば、その分だけ後々の修繕積立金が高くなるのを覚悟しておく必要があるということです。

特に高くなる要因としては、

  • タワーマンションである
  • 外壁がタイルである
  • 特殊な共用施設がある

といったことなどが挙げられます。

中でも金額も大きく、わかりやすいものの一つが機械式駐車場の有無です。

駐車場はもちろん平置きが一番維持費用を抑えることができるのですが、都心部では十分な広さの敷地が得られないので、特に機械式駐車場が多くなりがちです。

機械式駐車場もいくつか構造にパターンがあり、もっとも単純なものはパレット(車を停めておく区画)がその場で昇降するだけの「昇降式」で、普段は一番上だけが地上部にあってその他のパレットは地下に潜っています。地下だけでなく空中部分も有効活用しようというのが、地上部より上にもパレットを設けて横にも動く「昇降横行式」、空中の更なる活用をしようというものが百貨店などで見かける「タワー式」です。

後者に行くほどより複雑な仕組みとなり、必然的にメンテナンスや修繕費用も高くなってきます。これもあくまで目安ですが、国土交通省ガイドライン資料によると、1台あたり月額に換算した修繕工事費用は昇降式で6,000円~7,000円、昇降横行式で8,000円~14,000円との調査結果でした。

新築マンションの購入時は全ての設備が新しいので、どうしても補修や修繕がイメージしづらいです。

なので、この当たり前のことを見逃しがちなのです。それに住宅ローンを組んで購入する場合、毎月の返済計画を立てる際に管理費や修繕積立金が安い方が助かりますよね。ですので、どうしても目先の数字にとらわれやすくなってしまいます。ここに、修繕積立金の盲点があるのです。

長期修繕計画が甘く、国土交通省のガイドラインにおける修繕積立金の基準額より低く設定してある場合は要注意です。そういうマンションは、間違いなく年数を経るに従って大幅に修繕積立金が上昇していくでしょう。

そういったデベロッパーの物件は避けるか、もしくは後々の修繕積立金の大幅値上げを覚悟して購入するかですね。

しかし分譲時の設定額が妥当かどうかに関わらず、修繕積立金は築年数に応じて徐々に上がっていくものだと思って間違いありません。

大規模修繕には多くの修繕積立金が必要となります。

修繕積立金が低い設定額のまま推移してしまうと、大規模修繕をするタイミングで資金不足となり、別途で多額の拠出金が必要になるでしょう。目先の安さを優先して無計画な資金運営をすれば、資金不足で大規模修繕ができないという事態になりまねません。

そういった将来のことを考慮して、定期的に積立額の見直しを検討するのも管理組合の重要な仕事の一つです。

もし中古マンションを検討するなら、管理組合が正常に機能しているかはとても重要です。

管理組合が機能し、適切なタイミングで適切な修繕が行われているかどうかはマンションの資産価値に大きな影響を与えます。

通常、マンションの資産価値は立地条件や設備によって決まると言われていますが、それは管理がしっかりと行われているという前提があって初めて成立することです。

こういった観点からも大規模修繕工事の履歴や、修繕積立金の現状がどうなっているかのチェックは欠かせないということになりますね。

タワーマンションの大規模修繕工事

タワーマンションの大規模修繕工事について解説します。

大規模修繕工事の機会は少ないため、大規模修繕に詳しい人や理事・委員としての経験者はかなり少なくなってしまいます。金額の規模の非常に大きい工事なので、きちんと進められるタワーマンションとそうでないタワーマンションには後々大きな差が出てきます。

数が限られるタワーマンションは、大規模修繕工事においても特殊な点がいくつかあります。

居住者の条件の差が大きい

タワーマンションのそもそもの特徴の一つに、一般のファミリーマンションに比べて部屋の条件の差が大きい点があります。最上階と最下階では面積当たりの購入時金額はかなりの差がありますが、通常修繕積立金は純粋に面積当たりで算出するため同一となります。

また、部屋のつくりもワンルームタイプから超がつくほど贅沢な100~200㎡以上クラスの部屋までが同じ建物に存在することがほとんどであり、こうしたばらつきの大きい部屋の所有者の合意を図っていくことは、難易度が高い作業となります。

外観デザインが複雑

タワーマンションの中には、途中で外観の形状が変化する建物も存在します。このような構造のタワーマンションの場合、修繕の過程でゴンドラの位置を変えたりする必要が生じるため、費用も高くなり、期間も長くなってしまいます。

工事期間が長い

一般のマンションの大規模修繕工事の工期はせいぜい半年程度ですが、タワーマンションの場合は「上まで足場を全部かけて作業する」ということができないため、作業が長期化します。様々な工法も研究されてはいますが、現在の技術では2~3年という期間を要することも珍しくありません。

費用

工期が長引くということは、それだけ人件費もかさみ高コスト化します。実例から言っても、総額10億円を超える工事となる場合もあり、住民の負担もそれだけ大きいものとなります。特に築の浅いタワーマンションは大規模修繕工事の費用が長期修繕計画にきちんと反映されていないケースがあり、修繕積立金が後で急上昇するリスクもあります。

修繕履歴と修繕計画は必ずチェックしよう!

中古マンションを購入するのであれば、修繕履歴や修繕計画、修繕積立金の積立総額についてチェックすることをオススメします。

修繕履歴をチェックすることで、そのマンションの修繕がしっかりと機能しているか、そして当初の予算と同水準で行われていたのかを確認することができます。

また、修繕計画をチェックすることで、今後のマンション運営が計画的に行われていくかを確認することができます。

どれくらいの予算で、どのような内容の工事を行うのかは、これから住むうえであらかじめ知っておきたいですよね。

また、修繕工事着手にあたっては、お金の問題以外でも、住民にとっては一時的とはいえ、遮光や騒音などの弊害もあります。毎日の生活に関わることですから、必ず確認するようにしましょう。

仲介会社の担当者に依頼すれば、修繕履歴と修繕計画の資料を取り寄せてくれます。

修繕積立金の積立総額は、売買契約時の重要事項説明書に記載があるので確認できますが、そこまで待たずとも、仲介会社の担当者に依頼すれば、管理会社に問い合わせて取り寄せてくれますので、良い物件に出会ったら、早い段階で依頼するようにしましょう。

さらに、チェックすべきポイントとしては、管理費・修繕積立金の「滞納額」です。戸数が100を超えるような大規模マンションの場合、多少の滞納額があることは珍しくない(100世帯のうち、5世帯が支払いを忘れていただけで、10万円ほどの滞納となるため)ですが、この滞納額があまりに多い場合や、少ない戸数で滞納額が膨らんでいる場合などは、将来の大規模修繕の際にお金が足りない!というリスクが非常に高いです。結果として、住民全体への月額費用の値上げという形になり、被害を被ってしまいます。

管理費と修繕積立金はどのように管理されるのか

管理費と修繕積立金は、原則的には所有者の集まりである管理組合で管理することになります。しかし、管理会社が管理組合の代わりに出納業務を行うのが一般的である現代のマンションにおいては、間に管理会社が入りながら管理していますが、管理会社による横領などの事故がないよう管理方法に厳密な定めがあります。

また、管理組合の口座は一時的に集金したお金を入れる収納口座と、長期的に保管をするための保管口座に分けられ、集金したお金をどのような流れで最終的な保管口座に移すかの違いにより「イ・ロ・ハ」の3つの法的な分類がされています。

  • (イ)方式…管理費・修繕積立金をまず収納口座に入れ、管理事務に必要な費用を除いた管理費残額と修繕積立金を保管口座に移し替える方式。
  • (ロ)方式…修繕積立金は最初から保管口座に入れ、管理費だけ収納口座に入れ、管理事務に必要な費用を除いた管理費残額を保管口座に移し替える方式。
  • (ハ)方式…収納・保管口座を兼ねた一つの口座にはじめから管理費・修繕積立金を全て入れ、管理事務に必要な費用は都度支払う方式。

管理費と修繕積立金を滞納するとどうなるのか?

これまで管理費と修繕積立金について説明してきましたが、もしこれを支払わずに滞納するとどうなるのでしょうか。

管理組合によっても対応方針が異なりますが、一般的な流れとしてはまず初期段階で書面や電話による督促があり、次の段階で契約している駐車場等の強制解約(※初期段階で行う管理組合もあります)が行われます。

それに対する滞納者の対応の仕方にもよりますが、さらに進むと支払督促または少額訴訟という裁判上の制度を利用した制度による差し押さえ、最終的な手段としては管理組合の決議によって滞納者の住戸を競売にかける、というものです。

また、中古マンション購入の場合は前の所有者が管理費と修繕積立金を滞納していないか確認することが重要です。法律上、前の所有者の滞納分は新しい所有者にも支払い義務が生じるのです。重要事項説明の中で必ず前の所有者の管理費と修繕積立金の滞納の有無と滞納がある場合はいくら滞納しているのかの説明があります加えて引き渡し日までの清算がされる場合はその説明もありますので、購入する時に入念にチェックしなければならないポイントの1つです。

まとめ

管理費は、工夫と努力次第で削減することが可能です。しかし修繕積立金の削減というのは、ほぼ不可能と思っておいてください。冒頭で述べたように、マンションの修繕については区分所有者の責任です。仮に施工不良があったとしても、デベロッパーの瑕疵担保責任の法的な期間は10年と定められています。つまり法律的には10年以内の不具合であればデベロッパーが無償で補修する義務がありますが、それ以降に発生した不具合は区分所有者の負担になるということです。

施工上の不具合がなくても、一定年数を経れば何らかの修繕が必要になります。それに、地震や突発的な事故で緊急に修繕が必要になることもあります。修繕積立金はそのための費用をプールするためのものですから、現実的に増額することはあっても削減は不可能なのです。

また、近年は首都圏での車離れが加速しているようですが、車を所有している方は管理費と修繕積立金に加えて毎月の駐車場代が必要だということも認識しておきましょう。

管理費と修繕積立金の意味や用途の違いを理解して、賢いマンション選びの参考にして頂ければ幸いです!

著者について

株式会社Housmartマンションジャーナル編集部
中古マンションの購入・売却仲介手数料が最大無料になるWEB不動産「カウル」を運営するスタッフが、物件探し、リフォームやリノベーションに役立つ情報、街の魅力、インテリアやDIYのテクニックをお伝えします。

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