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【知らないと後悔する】マンションの管理費と修繕積立金の実態!

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【知らないと後悔する】マンションの管理費と修繕積立金の実態!

マンションを購入すれば、必ず支払わなければならない管理費と修繕積立金。同じ程度の間取りでも、物件によって金額が違いますよね。そもそも、管理費と修繕積立金は何に使われてどのような基準で算出されるのでしょう。「果たしてその金額は妥当なのか?」そして「マンションを購入した後に、管理費や修繕積立金の変動はあるのか?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
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管理費や修繕積立金は、ローンを返済し終わった後も毎月支払い続けなければなければならないお金です。マンションを購入する際に物件価格やローンの返済額に目が行きがちですが、管理費や修繕積立金の額やその妥当性を検証することも大切です。ということで、今回は管理費と修繕積立金の算出方法の基準や変動の有無、そしてその使途についてご案内しましょう。

▼目次

    1. そもそも、管理費と修繕積立金とは何か
    2. 管理費の相場
    3. 管理費の算出方法
    4. 管理費の削減は可能か
    5. 修繕積立金は変動するのか

そもそも、管理費と修繕積立金とは何か

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管理費

管理費というのは、簡単に言うとマンション共有部の維持管理や運営に充てる費用のことです。専有部の維持管理は個々の所有者の責任ですが、各種共有設備や施設の維持管理及び運営に掛かる費用は区分所有者が共同で負担しなければなりません。要するに、マンションのランニングコストですね。

一般的な費用については下記の通り。

・管理員人件費
・共用設備の保守維持費および運転費
・共用部分等に係る火災保険料その他損害保険料
・共用部分等に係る水道光熱費
・管理組合の運営費用

管理費の額は、分譲時にデベロッパーによって設定されています。そして管理会社は、デベロッパーの子会社もしくは関連会社というのが一般的なパターン。つまりマンションを購入する時点で、管理会社と管理費の額がセッティングされているということです。もちろん、その管理費の中には管理会社の利益も含まれています。

分譲後は、区分所有者で組織する管理組合が管理会社と管理業務契約を結ぶという形になります。そして殆どの場合、管理組合は集金だけして管理業務を丸投げしているのです。というわけで、管理業務の詳細とその費用の妥当性については、誰も分からないということです。特に多様な共有施設があるマンションは管理費が高くなり、その詳細ということになると更に複雑で分かり難くなりますね。

修繕積立金

DSC09834その名の通り修繕費の積立金で、共有部の修繕に充てるためのお金です。ランニングコストという意味合いの管理費と違って、修繕のための積立金ですから必要な事態に備えて管理組合によってプールされているお金です。どういう場合に積立金を取り崩して使うかということは、以下のように管理規約に定められています。

※マンション標準管理規約(単棟型)第28条

1.一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕  
2.不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
3.敷地及び共用部分等の変更
4.建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に係る費用
5.その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

修繕積立金についても管理費と同じで、予め分譲時にデベロッパーによって金額が設定されています。管理費は管理会社の利益を考慮して設定されますが、修繕積立金は根本的な意味合いが違うので少々性格が異なります。

デベロッパーは分譲時に長期修繕計画と修繕積立金を提示するのですが、販売後の修繕は区分所有者の責任なのでデベロッパーや管理会社には関係ありません。なので、デベロッパーは売りやすくするために、修繕積立金の額を低く設定する傾向があるのです。その結果、いざ大規模修繕をする段になって工事費用が足りないという事態になりかねないわけです。

そもそも一般的なマンションの購入者は、修繕工事等の専門的な知識がないのが普通。ですから、デベロッパーが提示した長期修繕計画と修繕積立金に、「なるほど、そんなもんか」と納得してしまう。ところが、現実はそんなに甘くないというわけです。実際に実情にそぐわない修繕積立金が設定されている事案が顕在するので、国土交通省が「修繕積立金に関するガイドライン」を策定して公表しています。

国土交通省のガイドラインによる修繕積立金の目安(1ヶ月あたり)

15階未満の場合
5,000㎡未満   165~250円/㎡  平均218円/㎡
5,000~10,000㎡ 140~265円/㎡  平均202円/㎡
10,000㎡以上   135~220円/㎡  平均178円/㎡

 20階以上(タワーマンション)の場合
170~245円/㎡  平均206円/㎡

見ての通り、大規模になるほど金額が低くなっていますね。しかし、タワーマンションの管理費は大規模であるのもかかわらず、意外と高い金額になっています。その要因として、タワーマンションには様々な共有施設があるので、それらのメンテナンスや修繕費が含まれていることが考えられます。ただし、これはガイドラインですから、法的に規定されているわけではありません。あくまでも、参考の数字として捉えてください。

修繕積立金で注意すべきは、高過ぎないかということではなく安過ぎないかです。毎月のことですから安いに越したことはありませんが、それはそれで問題があります。一定年数が経過すると修繕工事が必要になりますが、その時に積立金が足りなければ不足分の負担を強いられることになりますからね。

管理費の相場

6e9de959232bc06577d7d3b40c7e9ae5_s不動産経済研究所による平成22年「首都圏マンション管理費調査」のデータによると、東京23区における1m2当たりの管理費の平均は263.39円、都下だと203.79円。首都圏の平均は、223.72円ということです。例えば、70㎡のファミリータイプだと管理費の平均は、23区内で18,737円、都下は14,265円、首都圏全体の平均は15,660円、になります。

これらの数字は平均ですから、当然のことながら規模の大きさや共有施設の充実度によって異なります。大規模マンションやタワーマンションはスケールメリットがあるので、比較的管理費が安いと言われていますが、豪華で多種多様な共有施設があれば話は別。当然そういったマンションは、維持管理費や人件費などの運営費が膨らみますから管理費は高くなります。

ちょっと穿った見方をすれば、豪華で多種多様な共有施設があると管理費を高く設定しやすいのではないかと勘ぐってしまいます。もし管理費が安いマンションを狙うなら、大規模で共有施設が必要最小限しかないシンプルなマンションということになりますね。

それともう一つ、前途の調査データで面白い傾向が見られます。それは、駅近になるほど管理費が高くなる傾向があることです。首都圏の平均では、徒歩5分圏内で236.31円/㎡、徒歩10~15分圏内になると186.05円/㎡。徒歩15分以上になると、177.91円で駅から遠くなるほど管理費の平均値が下がっていくのです。

駅からの距離とマンションの管理費の相関関係が良く分からないのですが、駅近の方が物件価格や賃貸料が高いので管理費も高く設定しているということなのでしょうか。何だか、ユーザーの懐具合を見ながら管理費の額を決めている感じがしなくもないですね。

管理費の算出方法

31da9e3caff6404497f53a6b0cce66a8_s区分所有法19条には、「各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」という定めがあります。要するに管理費は、原則として各区分所有者の持分、つまり専有部分の床面積の割合に応じて決められるということです。しかし、バルコニーやベランダの面積はこれに含まれません。何故なら、バルコニーやベランダは専有部ではなく共有部だからです。

とはいえ、「規約に別段の定めがない限り」という文言がありますよね。ということは、管理組合の決議で「別段の定め」を作ることもできるわけです。例えば、戸数によって管理費用を按分するという方法もあり得るということです。でもそれは、間取りや床面積が全戸同じであるという前提での話。1Rと4LDKでは、床面積は違うし家族構成も違います。それで管理費が同じでは不公平感があるので、床面積の狭い住戸から不満が出るでしょう。実際には賃貸用ならまだしも、全て間取りと床面積が同じという分譲マンションなんてありませんよね。なので、管理費を戸数で按分するのは現実的じゃないということになります。

ところで、エレベーターの利用頻度は階数によって異なりますよね。1階の住人は、基本的にエレベーターは使わない。一番エレベーターを利用するのは、最上階の住人という理屈になります。では階数によって管理費に差をつけるかというと、一概にはそうもいかないのです。そもそも殆どの分譲マンションでは、上の階数になるほど販売価格が高くなっていますよね。なので、購入時点で上階のプレミアムを支払っているという理屈も成り立つわけです。

それに、1階の住人でも頻繁に屋上に上がることがあるかもしれないし、上層階に親しい友人がいて頻繁に通うということもあるでしょう。人によって利用の仕方は様々なわけで、エレベーターに限らず、その他の共有部の設備にも同じようなことがいえます。なので、結局のところ床面積の割合で決めるのが一番無難ということになるわけですね。

管理費の削減は可能か

bsYUKI_kodomookane15144623管理業務に何かしらの問題がある場合は管理組合の決議によって管理会社の変更は可能です。とは言うものの、これまでの傾向として余程のことがない限り管理会社を変更するケースは殆どありませんでした。しかし近年は少し様子が変わって、管理会社の見直しをするマンションが徐々に増えてきたのです。

それはどういうケースかというと、住人(区分所有者)の意識が高く管理組合が適正に機能している場合です。そういうマンションでは、管理費と管理業務の内容や品質に妥当性があるかを住民(区分所有者)がチェックし、現状の管理会社で良いかどうか検討するわけですね。

そもそも管理費というのは、共有部の維持管理及び運営費の“総額”を各区分所有者が専有部の床面積に応じて分担して支払うものですよね。ということは、管理業務に掛かる“総額”の妥当性が一番の問題になるわけです。もし管理会社が不当な利益を上乗せしていたとすれば、本来は払わなくて済んだはずのお金を拠出していたということになります。それを検証するのが、管理組合の最も大切な役割の一つなのです。

管理会社を変更しないまでも、管理組合が業務の内容を精査し管理費の値下げ交渉をすることは可能でありむしろすべきことです。既存の管理会社と折り合いがつかなければ、委託費の安い業者を探して新規に契約すれば良いだけのこと。

しかし「安かろう悪かろう」では困りますから、業務内容を吟味する必要があります。複数の業者から相見積を取ることも大事ですが、その前に管理業務の詳細について勉強しある程度の知識を持つことが重要です。そうでなければ、信頼できる会社なのか、そして本当に割安な金額なのか判断できませんからね。

もし管理費を削減できたとしても、月々の負担が減ったと喜んでいるだけではいけません。月々の負担はそのまま据え置いて、管理費の削減分を修繕積立金に充当して将来の大規模修繕に備えた方が賢明です。

修繕積立金は変動するのか

ec75bfa8569d6a3e7abe922ada9a35fe_s新築マンションの分譲時に、修繕積立金が将来に於いてどう変動するかについて詳しく説明するデベロッパーは少ないようです。先ほど記したように、デベロッパーは販売しやすさを優先しがち。なので、修繕積立金の負担にはあまり触れたくないわけです。しかし実態は、大規模修繕工事には多額の費用が必要になります。そして付帯設備や施設が多いほど、定期的なメンテナンスや大規模修繕の費用は膨らんでいきます。つまり“ウリ”になる共有施設が多彩なマンションであれば、その分だけ後々の修繕費が高くなるのを覚悟しておく必要があるということです。

1戸当りの修繕積立金が安ければ、プールされる積立金は少ないということです。それって、とても“当たり前”なことですよね。しかし新築マンションの購入時はすべてが新しいので、補修や修繕をイメージしづらい。なので、この“当たり前”のことを見逃しがちなのです。それにローンを組んで購入する場合、毎月の返済計画を立てる際に管理費や修繕積立金が安い方が助かりますよね。ですので、どうしても目先の数字にとらわれやすくなってしまう。ここに、修繕積立金の盲点があるのです。

かといって、「自分だけ多く修繕積立金を払います」というわけにもいきません。なので、長期修繕計画が甘く、国土交通省のガイドラインにおける修繕積立金の基準額より低く設定してある場合は要注意です。そういうマンションは、間違いなく年数を経るに従って大幅に修繕積立金が上昇していくでしょう。そういったデベロッパーの物件は避けるか、もしくは後々の修繕積立金の大幅値上げを覚悟して購入するかですね。

しかし分譲時の設定額がどうであれ、修繕積立金というのは徐々に上がっていくものだと思って間違いありません。そうでなければ、大規模修繕時の費用を賄えないのが普通ですからね。低い設定額のまま推移すれば大規模修繕時に資金不足となり、別途に多額の拠出金が必要になるでしょう。安さを優先して無計画な資金運営をすれば、資金不足で大規模修繕ができないという事態になりまねません。

そういった将来のことを考慮して、定期的に積立額の見直しを検討するのも管理組合の重要な仕事の一つ。ですので、もし中古マンションを検討するなら、管理組合が正常に機能しているかはとても重要です。そして規模修繕工事の履歴や、修繕積立金の現状がどうなっているかのチェックは欠かせないということになりますね。

まとめ

管理費は、工夫と努力次第で削減することが可能です。しかし修繕積立金の削減というのは、ほぼ不可能と思っておいてください。冒頭で述べたように、マンションの修繕については区分所有者の責任です。仮に施工不良があったとしても、デベロッパーの瑕疵担保責任の法的な期間は10年と定められています。つまり法律的には10年以内の不具合であればデベロッパーが無償で補修する義務がありますが、それ以降に発生した不具合は区分所有者の負担になるということです。

施工上の不具合がなくても、一定年数を経れば何らかの修繕が必要になります。それに、地震や突発的な事故で緊急に修繕が必要になることもあります。修繕積立金はそのための費用をプールするためのものですから、現実的に増額することはあっても削減は不可能なのです。こういった管理費と修繕積立金の意味や用途の違いを理解して、賢いマンション選びの参考にして頂ければ幸いです。

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