マンションジャーナル

マンションジャーナル

タワーマンション購入での相続税対策に待った!?

タワーマンション購入での相続税対策に待った!?

金融資産をタワーマンションに変えて子どもに相続させることで、相続税対策をしている富裕層。平成27年11月3日、日本経済新聞社は国税庁が全国の国税局に対して、タワーマンションを使った相続税対策について監視を強化するようにと指示をしていたことがわかったと伝えました。

タワーマンションを使った相続税対策とは?

>>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

金融資産を相続した場合と、不動産を相続した場合では、同じ1億円の相続でも、不動産の方は路線価で相続税評価額が計算されるため、時価の8割程度と実際よりも低く評価され、その分相続税も低くなります。

マンションの場合、土地の評価額は敷地全体の評価額にその部屋の持ち分をかけて計算をします。タワーマンションは戸数が多いため、1戸あたりの持ち分が低層マンションと比べても小さく、評価額がさらに圧縮されます。また、タワーマンションでは高層階の方が断然人気がありますが、相続税の評価では同じ広さであれば高層階も低層階も同額となります。

これらの事情から、高層階の不動産を買って相続を行いその後売却すれば、市場価格の高い高層階のマンションは高く売れ、金融資産で相続を行うよりも賢い相続対策になると言われていました。

平成27年の相続税の改正とは?

このような相続税対策は、平成27年1月に相続税の改正が行われたことから、富裕層の間でより関心を呼びました。この相続税改正では、平成27年1月1日に相続が発生するケースから相続税の基礎控除が6割に縮小されました。

3905cedcfed0cf98c056d710dcdf0cbf_s

改正前:5000万円+1000万円×法定相続人の数 → 改正後:3000万円+600万円×法定相続人の数
基礎控除は、相続税の申告が必要かどうかの基準となります。

例えば、父が亡くなり、母と子供二人が相続人の場合を例にとると、
改正前:5000万円+1000×3人=8000万円
改正後;3000万円+600×3人=4800万円
となり、改正前は8000万円まで申告不要だったものが、4800万円を超えたら申告をしなければならなくなりました。改正前、相続税を申告しなければならない割合は全体の4%程度でしたが、この改正により6%程度に増えると言われています。

また、今回の改正では、相続税率の改正も行われ、税率区分が6段階から8段階に変更されました。そして、相続額が2億円超から3億円以下の税率が40%から45%へ、6億円を超える相続については税率が50%から55%へ引上げられました。

一般庶民には縁のない話ですが、この数字に該当する富裕層が、より節税対策への関心を高めたのは言うまでもありません。

国税庁の監視強化とは?

国税庁は、「富裕層にしか活用できない節税対策であるため、公平な税負担という考えにそぐわない」として、行き過ぎた節税行為については相続税を追徴課税するとしています。

しかし、今現在、どのようなケースを「行き過ぎた節税行為」と言うかは明確にされていません。おそらく、相続の直前にタワーマンションの高層階を購入し、相続の発生後、相続人(相続を受けた者)がすぐにそのマンションを売りに出して、相続税評価額と売却価格に大きな差が生じた場合などが対象となると考えられます。

まとめ

「行き過ぎた相続税対策」とされる基準がわからないままでは、これから相続が発生する可能性のある方たちの不安を煽り、混乱を招きかねません。

例えば、実際に住むためにタワーマンションを購入した直後に亡くなってしまい、相続人が複数いるためにマンションを売却して遺産分けをしたいというケースも出て来るでしょう。相続税対策のケースがある一方で、そのような事情を含んだケースもあり、線引きは大変難しいです。国税局による追徴課税対象の基準公表が一刻も早く望まれます。

【永久保存】殿堂入り人気記事

Return Top