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別居?同居?地方の親の老後とマンションの話

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別居?同居?地方の親の老後とマンションの話

40代、50代のご夫婦は子育てが一段落したと思ったら、次は親の介護のことを考えなくてはいけない時期に入ります。特に、「地方出身で東京に家庭を構えていて、地元には親と、親の兄弟はいるけれど子どもはいない」というような場合、親の老後をどうしようかと常に頭に引っかかっている状態ではないでしょうか。

「子ども達の世話になるつもりはないから」と自分の老後はしっかり考えて、蓄えで最後は介護付き高齢者住宅や有料老人ホームに入る計画を立てている方もいますが、皆がそうとばかりは限りません。

また、親が最後は老人ホームと思っても、子どもが納得できなかったり、その逆もあります。こればかりは子どもの都合、親の都合、どちらかの都合で勝手に決められることではないので、いつかその時期が来た時に困らないように、少しずつ情報を得ておくことは大切ですね。

夫婦二人のうちは二人で頑張ってもらう

長年連れ添ってきた夫婦、気が合わないのかいつも文句ばかりで喧嘩の多い夫婦でも、心の奥ではお互い頼り合っているということも。筆者の周りにも、80代で夫婦二人暮らしという方がいますが、二人でやっと一人前で、口喧嘩しながらもお互いを支え合って暮らしています。けれども、元気だった奥さんが持病で入院してしまったら、ご主人の認知症が一気に進んでしまったというケースも・・。改めて、夫婦二人揃ってこそなんだなぁと思ったりしました。

親が高齢になったからと、子どもがなんでも甲斐甲斐しく世話をするというのは間違っています。必要以上に世話をする過剰介護は、高齢者がまだ持っている現存能力、生活能力を奪ってしまうことになりかねません。

そういう観点からも、夫婦二人で暮らしていけるうちは、時々様子を見に帰省し、普段は公的なサービスを利用してヘルパーさんなどに適度に助けに入ってもらうというかたちで、住み慣れた地元で両親が二人で生活できるよう支えていけたらいいのではないでしょうか。

しかし、やがては両親のどちらかが病気で倒れたり、家での介護が難しく施設に入ったり、残念なことに亡くなってしまったりして、片親だけが取り残されてしまうことに。その片親をどう支えていくか・・。ここからが悩みどころです。仕事を辞めて一家で田舎に帰りますか?一人暮らしでも安心なように、親に施設に入ってもらいますか?いろいろ考えてみても、現実的には無理なことだったり、本人が納得しなかったり・・。

今回は子世帯の住む地域への呼び寄せについて考えてみたいと思います。 >>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

親を呼んでどこに住むか

今現在、子世帯がマンション住まいの場合、呼び寄せて一緒に暮らすというのはなかなか難しいですね。それでは、戸建てを購入する?田舎の親を都会に呼び寄せるのなら、できれば田舎での住まいと同じように戸建ての方が馴染みやすいと思うかもしれませんが、これもまたハードルが高いですね。今から戸建を購入して引っ越すということには、いくつかの問題点があります。

・子育て終盤の時期に広い家が必要?

親の老後を考える時期というのは、最初に書きましたように子育てが終わったか、終盤に差し掛かった頃が多いです。お子さんがこの後大学進学や就職などで家から独立する可能性が高い中、夫婦、子ども、呼び寄せた親が暮らせるような戸建てを改めて購入するのはリスクが大きい気がします。まして、今のマンションのローンが終わっていない場合、新たに大きな家を買うというのは自分たちの老後のことも考えなければいけない中で厳しいですね。

・戸建ては介護に向いているのか?

2階建て、あるいは3階建ての戸建てに住む場合、階段が介護を難しくします。親の部屋とトイレ、お風呂は同じフロアにないと、今は元気な親でも寝たきりに近い状態になった場合に苦労します。また、戸建てを購入した場合、おそらく自分たち夫婦も老後をそこで過ごすことになるでしょう。階段のある戸建てとマンションでは、マンションの方が圧倒的に老後は楽です。

戸建てでは階段の上がり降りがつらくなって、2階には一切行かなくなる可能性があります。老後は戸建てを売って生活動線が楽なマンションに買い換える方も多い中で、戸建てを今から買うことはあまりお勧めできません。

親の住まいを借りる

同居が無理なら、親の住む部屋を近くに借りるという方法もあります。しかし、高齢者が賃貸物件を借りることはなかなか難しいです。特に単身での入居は、孤独死や火の不始末から火事を出すことを恐れて、敬遠されてしまいます。子ども世帯と同じマンションにオーナーの転勤などで賃貸物件があれば交渉次第では借りることも可能かもしれませんが、オーナーが帰ってくるまでなどの期限があり、年老いた親としては終の棲家にはならず不安が残るでしょう。

「フラット35親族居住用住宅」を利用して親の住まいを購入する

親や子どもの住まいとなる住宅を建設または購入する場合にも、フラット35が利用できます。対象となる住宅や融資額、融資期間等の融資条件は、本人が住む場合のフラット35と同じで、申込人とその配偶者の父母、祖父母、そして直系尊属がいない場合のおじ、おば、兄姉も対象となります。

頭金は田舎の家を処分したお金などから親が出し、ローンを子どもが払うということも可能ですし、ローンも親の年金収入で返すことも可能です。いろいろなパターンが考えられますが、名義とお金の出所などは親子間でもきちんとするようにしましょう。

こうして、子世帯と同じマンション、あるいは子世代のマンションの近くに親の中古マンションを購入し、スープの冷めない距離で暮らすという方法はどうでしょう。長年別居してきた親と子です。孫は成長して生活時間も違ってきますし、配偶者も突然同居より近居からはじめるのがいいのではないでしょうか。

もし子どもの独立などで空いた部屋に親が住めるようになったら親を引き取って、使わなくなったマンションは人に貸したり、売却したりもできます。そういう先のことまで考えると、古くても良質なマンションを選ぶといいですね。4e75516fc4cb003c172cc9b3b055274a_s

親の呼び寄せ成功例

都内に夫婦とお子さん2人の4人家族でお住まいのAさん。ご自身は東北出身で地元に兄がいて親の面倒も見てくれているので心配はありませんが、奥さんの方の両親が北関東にお住まいでした。奥さんにはお姉さんもいますが、外国の方と結婚して海外在住。そういうこともあって奥さんの両親の老後は自分たちが見るものと、なんとなく思っていました。

「二人で暮らせるうちは頑張れるから」とおっしゃる両親でしたので、奥さんが時々様子を見に行くようにして田舎で暮らしていましたが、お父さんが癌を患いあっという間に亡くなってしまいました。お母さんひとりだけになり、地元でひとりで頑張るともおっしゃっていましたが、転んで腰を痛めたのをきっかけに、東京のAさん一家を頼って出て来ることになりました。

ちょうどその頃、Aさんの住むマンションの近くに良い物件が出ていたので、田舎の家を処分したお金でお母さん名義で中古マンションを購入。フラット35などのローンは利用せずに済みました。はじめはAさんも奥さんも、東京に出てきたお母さんがうまく地域に馴染めるかと心配したそうです。しかし、東京に出て来て1年、今では近くの区民センターのサークルに入ったり、マンションにもお友達が出来て楽しく暮らしているそうです。

Aさんに、呼び寄せ成功の要因を聞くと、以下のようなことを挙げてくれました。

  • 母の性格が社交的でチャレンジ精神があるタイプだった。
  • 下の子の出産時など、孫の世話で何度も長期に渡って手伝いに来てくれていたので、地域のことをわかっていて、多少顔なじみの人や店もあり不安が少なかった。
  • 住まいの地域が下町で気さくな人が多く、比較的すんなりと入って行けた。
  • マンションで敬老会などのイベントがあり、友達がすぐできた。

Aさんのお宅の例は、お母さんの性格や、昔から娘の手伝いで来ていて土地に慣れていた等、色々なことがうまく重なり成功となりましたが、呼び寄せたはいいが地域に馴染めず孤独を深めて体調にも影響が出たというケースもあります。もし呼び寄せを考える場合は、短期間に進めるのではなく、皆で良く話し合い、お試しに長期で遊びに来てもらったりしながら進めていくと良いでしょう。

まとめ

親と子と、どちらかが無理をしたり、負担を強いられたりすることなく、穏やかに親の老後を見守れたら何よりのことです。しかし、自分の親、配偶者の親、誰が一番に介護が必要になるのか?なってみないことにはわからないことばかりで、先行きが全く想定できません。そんな中で、親の老後を考えることは大変難しいです。それでも、今から色々役に立つ情報を仕入れて、心の準備をしておけば、その時が来たときにきっと良い判断ができるはずです。

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