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【欠陥マンション】虚偽データで横浜のマンションが傾く!揺らぐ大手ブランドの信用力

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【欠陥マンション】虚偽データで横浜のマンションが傾く!揺らぐ大手ブランドの信用力

今回欠陥マンションとして問題になったのは、三井不動産レジデンシャルが2006年に販売した横浜市都筑区の分譲マンション「パークシティLaLa横浜」。JR横浜線鴨居駅が最寄り、大規模商業施設「ららぽーと横浜」に隣接した4棟からなる大規模マンションです。

施工したのは三井不動産レジデンシャルより依頼を受けた三井住友建設ですが、その工事の際、杭をマンションの地盤に固定する工事を2次受業者として行った旭化成建材株式会社が、地盤データの改ざんを行ったということです。

傾いたマンションは、同じ敷地に立つ4棟の内の一つ。住民が隣り合ったマンションをつなぐ廊下の手すりに2センチほどの段差を見つけ、横浜市に相談。それを受けて市の建築局が調査したところ、4棟のうち傾いたマンションを含む3棟の杭合計38本で虚偽データが使われていたそうです。傾いた棟では、虚偽データが使われていたことにより、杭が支持層と呼ばれる強固な地盤まで届いていませんでした。

旭化成株式会社は昨日、改ざんがあった事実を明らかにしました。

「旭化成株式会社の建材事業を担当する子会社の旭化成建材株式会社が、三井住友建設株式会社様(元請)の下請け業者(二次下請)として施工した横浜市所在のマンションにおける杭工事の一部について、旭化成建材の施工の不具合および施工報告書の施工データの転用・加筆があったことが判明しました。

施工報告書の施工データの転用・加筆の詳しい原因については現在調査を進めているところであり、旭化成株式会社では、本件に関する調査委員会を発足させ、原因の究明と再発防止にあたってまいります。

旭化成建材は、調査および建物の補強・改修工事等に要する費用についてはその全額を負担することにしており、今後とも、居住者様の安全を最優先に、売主(三井不動産レジデンシャル株式会社)様、施工会社(三井住友建設株式会社)様と協力の上、しかるべき対応を行ってまいります。 」 旭化成建材株式会社 〜旭化成建材(株)の施工物件における施工不具合および杭工事施工報告書のデータの転用・加筆について 〜 より

大手ブランドの信用が揺らぐ

テレビの取材に答えた住民は、「三井という名前があったから購入した側面があるので、今回のことは非常に残念」と語っており、大手に裏切られたと言わんばかり。以前にも横浜で、住友不動産が販売したマンションで同じような問題が起きていました。そのマンションは既に建替えが決まっており、すべての住民がマンションを退去しているようです。

今回は、「三井、お前もか」という感じで、繰り返される大手の失態でブランドの信用が揺らぐ事態になっています。 >>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

今後の対処の仕方で大手ブランドの真価が問われる

旭化成建材株式会社の親会社である旭化成株式会社は、マンションの補強や改修、調査費用は全て旭化成建材株式会社が負担すると発表しました。また合わせて、旭化成建材が過去10年間の間に杭打ちを実施した全国のマンション約3,000棟について、再度全てのデータを調査する方針を打ち出しました。今回データの改ざんが行われたのは、調査の際にデータが取得出来なかった、もしくは調査途中で失われてしまった部分を補うために行われたと見られており、同じような事が行われていないか確認することが目的です。

また昨夜おそく、三井側による住民民に対する説明会がありました。今のところ修復という方向で進められているようですが、住民側はそれでは納得出来ないでしょう。住友不動産のケースのように全面的に非を認めて建替えるのか、それともズルズル引き伸ばしてことを長引かせるか。今後は、三井不動産レジデンシャルの出方も注目されるところです。

そもそも、何故このような問題が発生するのか。おそらく三井不動産レジデンシャルは、虚偽の調査データによる施工の実態は知らなかったでしょう。一方改ざんのような行為を、誰も発見できなかったことが問題です。企業体質と言ってしまえばそれまでですが、工期を決め作業を急がせる無言のプレッシャーが背景にあることは歪めない事実です。その結果、「仕方ない」という“言い訳”になって倫理感が麻痺していくのでしょう。そしてそれは、今後も同じような問題を引き起こす温床になる可能性があります。

これはシステムではなく、一人ひとりの「心」の問題です。なので、チェック体制を云々しているだけでは本質的な解決には至りません。社会に貢献するという企業理念が、単なるお題目になっている風潮に根本的な問題があるのではないでしょうか。海外でも、自動車産業の巨人であるVWがクリーンディーゼルのデータを偽って大問題になっています。信用を失うということが、どれだけ大きなダメージを企業に及ぼすのか。理屈では分かっているのでしょうが、目先の利益追求を優先させるあまり本質を見失ってしまう。何のために、そして誰のために企業が存在するのか。企業のトップには、今一度その本質を掘り下げて考えて欲しいですね。

続報:2015年10月16日

問題のマンション「パークシティLaLa横浜」の事業主である三井不動産レジデンシャルは、今回問題が発見された1棟だけではなく、他の3棟も含めた建物全体の建て替えを前提に、マンションに居住する住民と話し合いをする方針を打ち出しました。合わせて、部屋の買い取りや建て替えの期間における仮住まいの費用も負担する方針だということです。

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