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【衝撃】誰も知らないDK(ダイニングキッチン)の真実~その歴史とは~

【衝撃】誰も知らないDK(ダイニングキッチン)の真実~その歴史とは~

家の間取りを表すときに頻繁に使われる言葉に「DK」があります。この「DK」は「dining・kitchen(ダイニングキッチン)」の頭文字を取ったもの、つまり略したものである事は多くの方がご存じだと思います。
そして実際に今の日本では不動産に関する媒体でどんな家の間取りを見てもそこには2DK、3DKという表記がごく当たり前に使われています。
まさに日本で間取りを表すときに常識となっているのがDKという表記なのですが、実はこの「ダイニングキッチン」という言葉が和製英語である事はあまり知られていません。

日本ではあまりにも当たり前に使われすぎているため、ほとんどの方が何の疑問ももっていないダイニングキッチンという言葉は日本で生まれた日本だけで通じる用語なのです。ではこのダイニングキッチンはどうして生まれたのか。今回はこのダイニングキッチンの歴史についてみてみましょう!

DKという言葉の誕生

そもそもダイニングキッチンという言葉はいったいいつ頃生まれたものなのでしょうか?
それは今からちょうど60年前の1955年の事です。
この年、戦後の住宅難の解消を目指し「日本住宅公団(現在のUR都市再生機構)」が設立され、集合住宅の供給を開始します。このとき、1955年に日本住宅公団が住宅を作る際に導入した間取りこそが、後に我々日本人に「ダイニングキッチン」として当たり前のものとして知られる事になる「DKプラン」だったのです。

1955年に公団の設計者達は、供給する住戸の標準の間取りとして「台所兼食堂」のプランを採用しました。
このときに関係者の誰かが「台所兼食堂ではなくてダイニングキッチンと呼んだ方がおしゃれだ」と言いだした事で、台所兼食堂を「ダイニングキッチン」と呼ぶようになったと言われています。

そして日本住宅公団の住居を分譲する際に図面で使用されていた「2DK」という表示は公団住宅の代名詞となり、一般に広く知れ渡っていく中で、いつしか日本住宅公団のローカル用語であるDKが日本の住宅における標準用語となっていったのです。

「DK」という言葉ができてから60年の歴史しかない…という事は今現在61才の方の場合、生まれたときにはまだこの世にダイニングキッチンという言葉が存在しなかった事になりますし、50才くらいの方でも、子供のころには「DK」という言葉がまだまだ一般的ではなかった事になります。

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DKという間取りの誕生

さて「DK」という言葉ができたのは1955年ですが、では実際に台所兼食堂という間取りが住戸で使われ始めたのはいつ頃なのでしょうか?
これは日本住宅公団ではなく公営住宅で供給されていた住戸がそのきっかけとされ、1951年の公営住宅標準設計C型プランがその最初のものだと言われています。さてこのDKという設計を行うにあたり、公営住宅では実際にいろんな日本の住居の現地調査を行いました。

その調査結果としてこの設計は生まれたものであり、その特徴はいくつかあるわけですが、中でも「食堂と台所を一体化し他の居室から独立させた事(つまりダイニングキッチン)」がこのプランを特徴づけているわけです。

「食堂と台所を一体化させて他の居室と独立させる」という文言を冷静に見ると「そんなの別にめずらしくもなんともないじゃないか?」と思うかもしれません。しかしあなたがそう思うのは、まさにこの「DKプラン」が今や日本の住宅の標準となり多くの人が実際にそういう間取りの家に住んでいるからなのです!
生活していく上で、実際にそういう住まいを多く見るために、間取りを見るときにもそれをあまりにも多く見るために「住宅とはこういうものだ」という思い込みがあるからこそ何の違和感も感じないのです。
つまり、日本人はその間取りにそれだけ慣れてしまっているわけですね。

では、それまでの日本の住宅の間取りはどうだったのでしょうか?95d7f95ed192393f124b926cfe60ad93_s多数の部屋がある大きな家はさておくとして、集合住宅レベルの小さな家では和室が一つか二つあれば、そこにテーブルを出す事で食堂としても使えるし、布団を敷けば寝室も使えるしという和室は汎用的に使えるのでとりあえず和室があればよいという発想のものだったのです。そう聞くとすぐに思い当たる方もいるかもしれませんが、それはまさに和室一間の昔の貧乏アパートの設計そのものです。
あるいは時代劇に出てくる長屋の延長のような部屋を思い浮かべる方もいるかもしれません。
当時は日本の畳部屋は汎用性が高いため、融通を利かせて十分に暮らせると考えられていたのです。

しかし、実際にそういう家に住んでいる人達の生活を現地調査してみたところ、食事は台所に最も近いスペース、場合によっては台所の土間で行われるケースがほとんどであり、寝室は台所から最も遠い部屋を専用として割り当てているほとんどだという事実が判明しました。特にどんな間取りであっても食事は台所の近くの部屋でとるのがほとんどである事が判明したのです。

かくして、その実地調査の結果を受ける形で「食堂と台所を一体化して他の居室と分離させる」設計が考案されたわけです。そしてその最初のものが1951年のC型公営住宅でした。
この設計はウサギ小屋と揶揄された狭い日本の住宅事情から生み出された言わば生活の知恵のようなプランだったと言えるでしょう。

現在のダイニングキッチン

日本人の暮らしを研究した結果生まれた台所兼食堂という部屋を用意し、そこに「ダイニングキッチン」というおしゃれな名前がつけられた当時の公団住宅は「先進的でモダン」な家として大人気になりました。
団地に住む事は憧れとなり「団地族」という言葉が生まれたのもその頃です。
「団地族」というと今の感覚ではなんとなく貧乏な印象を受けますが、当時は「小人数家族で比較的若く一流企業や官公庁に務めている高収入のインテリサラリーマン」を指しました。
朝食にパンを食べたり椅子で生活したりという洋風の生活を率先して取り入れ、当時の「テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫」という3種の神器をいち早く取り揃えた時代の先端の人達だったのです。

そして「DKプラン」の住宅がそれほどの人気だったからこそ、ダイニングキッチンはここまで日本中に広まり当たり前のものになっていきました。その後さらにリビングとも一体化され「LDK」という言葉ができたのは皆さんご存じの通りです。
(ちなみに、LDKは「ダイニング部分の部屋が単に少し広いだけ」の部屋の事です)

またその歴史からわかる通り「ダイニングキッチン」というものはそもそも日本の狭い住宅での生活を想定して生まれたものです。豪邸であれば各部屋が独立しているのは当たり前ですし、特に台所は本来使用人が使う裏方の部屋ですから居間や食堂とは完全に切り離されているのが当たり前なのです。
ですから「ダイニングキッチン」が存在するのは本来は中級以下の物件であり、間取りに余裕がある本当の高級物件の場合には台所と食堂は独立させるのがあるべき姿なのです。

台所と食堂を独立させる?と思う方がいるかもしれませんが、食材を扱う行為は決してきれいなものではありません。台所で生ものを扱えば生臭くなりますし油を使えば油臭くなります。食材の下処理等でいやな臭いが出る事もめずらしくありません。大量の生ごみも出れば洗い物も出ます。それらは食欲面で考えれば決してプラスのものではなく食堂からは切り離すのがベターである事は明らかでしょう。

本来であれば同じような面積の物件の場合「3LDK」>「4DK」>「5K」と居室を独立させている物件ほど高級であるはずなのですが、なんとなく一般の方はイメージとして「LDKの方が高級物件」と思っている方が多いかもしれません。そして今や我々日本人がそういう間取りに慣れすぎてしまったため、高級物件でも多くの物件でLDKの間取りが採用されており、それらが独立しているのはごく少数の本当の意味での高級物件のみとなっているのが現状です。

実際に部屋を作るときには、部屋を仕切れば仕切るほど壁やドアを作るための資材や作業が発生するためコストがかってしまいます。一番安く簡単に作れるLDKを高級だと思ってもらえるのは住宅の供給側にとってもありがたい話であり、また購入する側にとっても安く買えるわけですから、この流れは今後も逆転する事はないでしょう。dae02048f31f1518d5d819d168a41fe4_sさらに言えば、かつては「男子厨房に入るべからず」と言われ家庭内でも裏方の場所であったキッチンも、時代の変化により今は主婦が腕を奮う花形の場所の一つです。炊事を行いながら子供からも目を離さないようにする、料理を作りながら家族と会話を楽しむという行為はダイニングキッチンだからこそのメリットです。
古めかしい「台所」というイメージからキラキラした「ダイニングキッチン」へと変貌する事で、炊事は主婦の孤独な作業ではなくなりそのモチベーションを高め近代住宅の形として進化してきたとも言えるでしょう。

まとめ

さて今回は「ダイニングキッチン」という当たり前の言葉の歴史を考えてみましたが、あまりにも当たり前すぎて気にした事がない「ダイニングキッチン」というものにこんな歴史があるとは思いもしなかったのではないでしょうか?いまや当たり前だと思われている日本の住宅の歴史は実は意外と新しいものばかりです。
たまにこうして振り返ってみるのも面白いと思いかもしれませんね。

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