【キッチンでの生ゴミ問題を解決!】ディスポーザーの魅力・使い方からメリット・デメリットまでを徹底解説!

2016.02.16
【キッチンでの生ゴミ問題を解決!】ディスポーザーの魅力・使い方からメリット・デメリットまでを徹底解説!

多くのマンションで標準的な設備のひとつとなっているディスポーザー。今ではキッチンの人気設備の一つですが、そもそも何が便利なのでしょう?

今回はそんなディスポーザーの仕組みや使い方を理解した上で、取り入れることのメリット、デメリットをご紹介いたします。

また、①購入 ②使用中 ③修理・交換、の3つのフェーズごとに考える点をご説明いたします。

ディスポーザーとは?

ディスポーザーディスポーザーとは、シンク下に設置可能な生ゴミ粉砕機です。生ゴミがシンクに溜まってしまうことがなくなるため、衛生面を高めるアイテムです。広く普及しているとは言えませんが、最近注目度が増している電化製品です。ディスポーザーの誕生は1927年までさかのぼります。当時アメリカの建築家のジョンハムス氏が生ゴミ処理機を初めて作りました。ハムス氏の活躍は発明に留まらず、10年後の1938年にInSinkEratorを創業し、世の中にディスポーザーを広めました。日本でディスポーザーが普及され始めたのは、それから約30年後の1970年代だと言われています。松下電器、シャープ、日立などのメーカーがこの頃製造を始めましたが、当時の下水道処理施設は都市部の一部にしか普及しておらず、ディスポーザーの設置は自粛されていきました。その後1999年より農水省が行った社会実験で安全性と利便性が確認され、現在ではキッチンの人気アイテムの一つになっています。

ディスポーザーの仕組み

ディスポーザーがゴミを砕き、下水に流すまでには4ステップあります。

  1. シンクの下にあるバスケットと呼ばれるスペースに生ゴミを入れる
  2. 水道を回し、水を出す
  3. 蓋をする
  4. 電気スイッチを入れ、中にある粉砕刃が生ゴミを粉剤処理する

水を流しながら粉砕処理を行うので、粉砕された生ゴミは水と一緒に流れていきます。

こう聞くとディスポーザーは環境汚染をしているのではないかと思われるかもしれません。

しかし、ディスポーザーは下水に流れる前に排水処理槽で浄化処理を行い、生ゴミを取り除いた後に排水される仕組みになっているため、心配無用です。

そのためディスポーザーを使用することにより、環境への負荷は軽減されています。むしろ、焼却処理をする方が、ゴミ収集も含めて環境コストが高いと言われています。

使い方

ディスポーザーにはスイッチを押すことにより処理機能が起動する連続投入方式と、止水栓の蓋がスイッチとなるパッチフィールドの二種類があります。それぞれについて使い方が異なるので、詳しくみていきましょう。

連続投入方式

  1. 水道水を出す。温水は避け、水しぶきが少し上がる程度の水量を出してください。
  2. ディスポーザーのスイッチを入れる。
  3. 生ゴミを投入。
  4. 処理が終わるのを待ち、15秒程度運転してからスイッチを切り、水を止める。

パッチフィールド式

  1. 生ゴミを投入。ディスポーザーの処理室に生ゴミを溜めないようにしましょう。
  2. 水道水を出す。温水は避け、水しぶきが少し上がる程度の水量を出してください。
  3. 蓋スイッチを所定位置に合わせ、運転開始。
  4. 処理が終わるのを待ち、15秒程度運転してから蓋を外してスイッチを切り、水を止める。

メリット

ディスポーザーのメリット

ディスポーザーはのメリットは以下のような点があります。

  • 料理後にすぐ生ゴミを処理でき、悪臭の原因を防ぐことができる
  • 生ゴミを溜めることがないので、虫が発生する可能性も少なくなる
  • 水分が多い生ゴミは焼却処分に比べると、環境への負荷が少ない。
  • 掃除の手間が軽減。
  • ゴミを出す量が削減される。

ゴミを住戸内で処理することができるため、悪臭を抑えることができることができる点は大きなメリットです。特に夏場は、住戸内に生ゴミの不快な臭いが広がってしまうことを防ぐことができます。

また、虫は臭いに敏感です。生ゴミがあれば、どこからともなく集まってきます。そういったリスクを回避できることはディスポーザーの大きなメリットです。

デメリット

一方で、ディスポーザーのデメリットもあります。

  • 特別な浄化槽を必要とするため維持管理費がかかる
  • 排水溝に生ゴミが付着しないようにするため、高圧洗浄などのメンテナンスが必要
  • 水道、電気代が若干余計にかかる
  • 環境汚染に繋がる場合がある

購入した物件にディスポーザーがついている場合、各住戸の維持費用は、管理費に含まれます。定期的に排水溝の高圧洗浄を行い悪臭の防止、詰まりなどを防ぎます。この掃除のために管理費が多少上がります。便利な設備を導入すれば、導入費用だけでなくメンテナンスコストもかかります。金額としては1ヶ月で100円〜200円程度です。

また、環境汚染に繋がる恐れのあるディスポーザーもあります。排水処理システムがディスポーザー、またはマンションについているものは、ゴミを処理して、水のみを下水に流します。

しかし、「直接投入型ディスポーザー」(単体ディスポーザー)は、ゴミを砕いたまま下水に流してしまいます。環境汚染につながるだけではなく、直接投入型ディスポーザーを禁止する条例がある場所もありますので要注意です

ディスポーザーを使うと、水道代が高くなりますが、シャワーに工夫を加えることで過程全体としては節水ができるようになります。

ディスポーザーを購入する時に考えること

取り付け手順

ディスポーザーを生活で使うまでにかかる総額を理解する前に、取り付けの手順を把握しておきましょう。

基本的には6ステップで設置可能です。
  1. 設置されている排水ポンプを取り外す
  2. シンクフランジの取り付け
  3. ディスポーザー本体を接続
  4. 排水管と接続
  5. 電源スイッチや電線を接続
  6. 正常に作動するか確認
自分で行うことも可能ですが、これを業者に頼む方が多いです。では、商品価格と取り付け費用の総額はいくらになるのでしょう?

総額でいくらかかるの?

商品価格と取り付け費を合わせたディスポーザーの総額は、安くて5万円程、高くて10万円以上です

商品価格の違いが、総額に与える影響がもっとも大きいです。これからご紹介するディスポーザーも値段か異なるため、総額も異なります。

おすすめディスポーザー紹介

スキューズ・モデルF-13

スキューズ・モデルF-13photo by skewes 噛み込みトラブルが起きづらく、ヌメリ防止構造になっています。また処理室を自動清掃するため、面倒な掃除もいりません。さらに、年間電気代が100円を切る超省エネモデルとなっています。
  • 粉砕時間:60秒
  • 商品価格:79,200円
  • 総額(設置費用を含む):約100,000円

エマソン・モデルAC105

エマソン・エレクトリック社は年間600万台以上のディスポーザーを生産しており、世界市場占有率75%を誇るメーカです。このエマソンモデルAC105は静音性と粉砕能力に長けたモデルです。独自の脳新技術を使い音を抑えているため、マンションでも安心して使うことができます。
  • 粉砕時間:約40秒
  • 本体価格:89,800円
  • 総額(設置費用を含む):約100,000円

ディスポーザーを使用する上での注意点

便利なディスポーザーですが、問題もあります。特に機械なので間違った使い方をすると故障の原因にもなります。なお、故障してしまうと機器の取り替えに十数万円のお金がかかってきます。

ディスポーザー長く使い続ける為には、以下の点に注意が必要です。

1. 流してはいけない食材・洗剤がある!

いくらディスポーザーと行っても、あらゆるものを切り刻むことはできません。注意が必要な流してはいけない食材や洗剤をご紹介いたします。

塩素系洗剤に弱い!

キッチンと切っても切り離せないのが「洗剤」。一般的な洗剤は問題ありませんが、塩素系洗剤の成分をディスポーザーに流してしますと、金属疲労を起こし腐食してしまいます。最終的には、穴や亀裂が発生して漏水の原因にもなります。

また、塩素系の洗剤は、パッキンなどのゴム樹脂などにも影響を与えやすいため、ディスポーザーを使用した後は必ず水を流して成分が付着していないようにすることが重要です。

熱湯に弱い!

ディスポーザーや排水菅は多くはプラスチックでできています。カップ麺の余ったお湯などを排水溝にそのまま捨てていると、プラスチックが変形してしまい、正しく機能しなくなってしまうことがあります。

また、変形したところから亀裂が入り漏水の原因となることもあります。お湯など熱いものを捨てる際は冷ますか水と一緒に流すようにしましょう。

同じものを大量に流さない!

貝殻やトウモロコシの芯など大きく極端に固いものをディスポーザーに入れてはいけないということは広く知られていますが、意外と知られていないこととして、同じものを大量に処理して流さないということがあります。

また、良くあるケースが枝豆の皮です。捨てる部分が多いものは一気に詰め込んでしまいがちですが、同じものを一度に大量に処理して流そうとすると、うまく粉砕することができず排水管内で詰まってしまうことがあります。ディスポーザーには複数種類の生ゴミを入れるようにしましょう。

繊維質の生ゴミは詰まる!

ディスポーザーは塊を切ることは得意ですが、繊維質のものには弱いです。

固くないものでも繊維質の生ゴミは粉砕刃に絡まりやすいため要注意。

よくあるケースがトウモロコシの皮やヒゲ。玉ねぎの皮などがあります。ディスポーザーで処理する場合には、ある程度細かくして処理するようにしてください。

2.水をしっかりと流し続ける

自動給水装置付きのディスポーザーであれば問題ありませんが、使用時には水を流しておく必要があります。粉砕した生ゴミを流す為に水が必要です。

この時、水を流し忘れたり水量が少ないとディスポーザーが作動しない場合があります。ディスポーザー使用中はしっかりと水を流してください。また、粉砕が終わってすぐに水を止めてしまうと生ゴミが流れ切っていないこともあるため、動作停止後も10〜20秒ほどは水を出すようにしてください。

しかし、「自動給水型ディスポーザー」という給水を自動で行ってくれる種類もあるので、その場合は自分で水で流す必要はありません。

3.処理が終わるまで待つ

ディスポーザー内のゴミが粉砕され、ゴミが無くなったとしても自動で止まるまでは電源を付けたままにして下さい。生ゴミを粉砕した後も、粉砕されたゴミを排水管へ流す為に機械を動かし続ける必要があります

途中で止めてしまうとディスポーザー内部にゴミが残り、悪臭だけでなく機械の腐食といった原因にもなります

4.騒音に注意

騒音問題については、設置されているディスポーザーによって様々です。

新しい製品は騒音の少ないものが多いですが、マンションなど集合住宅にお住みの際は、周辺住民への配慮を忘れず、なるべく夜中から早朝にかけてはディスポーザーの使用を控えるようにしましょう

補足:お掃除・メンテナンス方法

本体部分の掃除は特に必要ありませんが、気になる方は、氷や卵の殻での掃除をオススメします。

水を流した後に、食酢と水を7:3で割って作った小さくしたまごの殻などを入れて一気に流すことで、ディスポーザー内の匂いなども取れやすくなります。

心配性の方は、これらの掃除方法をオススメします。

ディスポーザーを修理・交換する時に考えること

ディスポーザーを使っていると、故障して修理が必要になる状況があります。対処法をざっくり書くと以下のようになります。(より詳しい解説は左のリンク先をご参照ください!)

1. 業者を呼ぶ

5000円から10000円がかかってしまいますが、専門知識を持っているため、安心して頼むことができます。

2. トイレすっぽんを使う

手動で体力を消耗しますが、効果はあります。トイレが詰まってしまった時と同じ原理をディスポーザーにも応用可能なので、もうすでに家にある方は有効活用してみてください。

3. 真空式パイプクリーナーを使う

原理はトイレすっぽんと同じですが、こちらの方が使いやすくなっています。業者の方もこれを使われるため、自分で購入して、使ってみることをオススメします。

まとめ

ディスポーザーについて紹介してきました。

生活をする上で切っても切り離せないキッチン周りのゴミ問題を解決する便利な設備なので、利用していきたいですね。しかしながら、注意点を守らないと故障してしまいやすい設備なので注意が必要です。

また、中古マンションを購入する際は、ディスポーザーが故障してないか、動作チェックを忘れないようにしましょう。

株式会社Housmart
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マンションジャーナル編集部

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