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築50年のマンションが建替えで“億ション”に生まれ変わった!

築50年のマンションが建替えで“億ション”に生まれ変わった!

何かと話題になっている、都心の老朽化マンション。住人の高齢化や空室が増えるなどの事情で管理が行き届かず、スラム化することが心配される物件も少なくないとのこと。そんな中、建設から50年を経て建替えられ、一戸当たりの平均が1億を超え最高額2億7000万円の値段がついたマンション版シンデレラ・ストーリーが存在します。

シンデレラ・ストーリーの主役

ストーリーの主役は、昭和39年8月に竣工した「シャトー三田」。知る人ぞ知る、港区有数のウィンテージマンションです。JR山手線田町駅まで徒歩10分、その他に地下鉄三線の駅が徒歩圏内にあります。周辺にはイタリアやオーストラリアの大使館、慶応義塾大学などが建ち並び、東京タワーも眺望できる好立地。

建替え前の姿は、地下2階・地上8階建て、住宅98戸に事務所・店舗を併設した中規模マンション。今でこそこの規模のマンションは珍しくありませんが、分譲当時は24時間有人管理を導入し茶室やゴルフ練習場を備えた超高級マンショとして人々の羨望の的だったのです。 >>中古マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

検討開始から議決まで6年

しかし建設から50年という時の経過に伴い、経年劣化による水回りや電気系統に不具合が見られるようになりました。そして大地震に対する不安もあり、平成16年10月から管理組合内で建替えの検討が開始されました。

建替え検討の基本プロセス

※国土交通省の「マンション敷地売却の基本プロセス」を参照

検討開始に至る準備段階

  1. 管理組合員の有志による自主的な勉強会を発足
  2. 修繕・改修、建替え、売却に関する情報収集及び専門家への相談
  3. 修繕・改修、建替え、売却のイメージを掴むための基本的な検討
  4. 管理組合として修繕・改修、建替え、売却について検討することの合意

検討組織の設置や検討資金の拠出方法についての総会で議決し、建替えを検討することが正式に決まります。

検討段階

  1. 管理組合における検討組織の設置(「再生検討委員会」等)
  2. 専門家(コンサルタント等)の選定 ※平成17年4月から水建設の協力で検討が本格化
  3. 現状把握、建築士による耐震診断等の実施、区分所有者の不満・改善ニーズ等の把握
  4. 修繕・改修か建替えか売却かの総合的な検討、修繕・改修の場合と建替えの場合との改善効果及び所要費用の把握、総合的な比較・判断、マンション敷地売却との比較のための不動産の鑑定評価等の活用

この段階で、修繕・改修で済むのか、建替えが必要か、それとも売却するのかの方針を決めることになります。シャトー三田の住民が選択したのは、「建替え」でした。そして、建替えに向けて本格的に検討する旨の決議がなされ建替え事業がスタートしました。

平成21年4月に野村不動産、三井不動産レジデンスが事業参画し、その年の9月に環境企画設計が事業参画して様々なプランが検討され、平成22年7月にようやく建替え決議が成立。管理組合が検討を始めてから「建替え案」が総会で決議されるまでに、実に6年の歳月を費やしたのです。

検討開始から竣工までの長い年月

シンデレラ・マンションの新しい名前は「ザ・レジデンス三田」。販売開始は平成25年8月で、総戸数252戸の内、分譲されるのは175戸。平均分譲価格は1億円を超え、最高額の物件は2億7000万円でしたが、すべての物件が早々に完売したそうです。「シャトー三田」のケースは、老朽化マンション建替えにおける、最も顕著な成功例と言って良いでしょう。老朽化対策に苦慮しているマンション住人の目には、実に羨ましいシンデレラ・ストーリーに映るかもしれません。

しかしそれは、管理組合を中心に長い時間を掛け地道な努力を重ねた賜物なのです。これほどの好条件に恵まれた物件でも、検討のプロセスで紆余曲折があったことは想像に難くありません。建替えを検討し始めてから決議が成立するまでに6年を費やし、それから竣工まで更に4年という時間を要しているのです。マンションの建替えは、それほど大変な事業だということですね。

まとめ

「ザ・レジデンス三田」のように高額な分譲価格にならないまでも、都心の老朽マンションの建て替えによって人気物件に変身する事例は多くあります。既に再開発されている物件も多くあり、今後も更に増えることが予想されます。しかしその一方で、有効な出口が見つからぬまま放置された老朽マンションがスラム化するという懸念があります。今後は、立地条件の良し悪し、所有者の考え方や価値観によって、老朽化したマンションの行く末は二極化していくのかもしれません。

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