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東京五輪後に東京の地価が下がるってほんと?

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東京五輪後に東京の地価が下がるってほんと?

都心の地価は2020年の東京五輪がピーク、その後は開発需要が減るので地価は下がる。そう予測している不動産関係者は少なくないようです。本当にそうなるかは、2020年を過ぎてみないと分かりません。その一方で、五輪後も東京の地価は上がり続けると予測している専門家も多くいます。さて、どちらの意見に耳を傾けるべきか、悩ましいところですね。

都心の地価動向を予測する上でキーポイントになるのが、2014年6月に可決成立し同年12月に施行された「改正マンション建て替え円滑化法」です。この法律が有効に機能するかどうかが重要なポイントになります。もしこの法律が十分に機能すれば、都心部のマンション市場が活発化して地価を引き上げる要因になるでしょう。

「マンション建て替え円滑化法」が改正された背景

もともとマンション建て替え円滑化法は、2002年に施行されていました。しかし1981年以前の旧耐震基準で建てられたマンションが100万戸以上、マンションの寿命に近いマンションも数多くあるにも関わらず、建て替えられたのはほんの僅か。そういった一向に進まない状況を打開するために、マンションの建て替えを容易にして耐震化を促進する目的で改正されました。主な改正のポイントは、マンションの敷地売却制度の創設と容積率の緩和特例の二つです。 >>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

マンション建て替えのハードルが下がった

改正前は、マンションの敷地を売却するには区分所有者全員の承諾が必要でした。しかし敷地売却制度では、区分所有者の5分の4以上の承諾があればマンション及びその敷地の一括売却が可能になりました。これにより古いマンションを建て替えるのではなく、売却して得たお金を区分所有者で分けることが容易になったということです。

そして容積率が緩和されることによって戸数を増やせるので、増えた戸数分を売却することで建て替えのコスト負担を減らすこともできます。ただし敷地売却制度の対象は、耐震性不足の認定を受けたマンションに限られます。また容積率の緩和については、一定の敷地面積を有し、市街地環境の整備・改善に資するという条件を満たしていることが必要になります。

法改正が市場にもたらす影響とは?

大規模マンションは立地の良さがポイントになりますので、建設用地は特定のエリアに限られます。そして近年、大規模マンションの建設用地を取得することが困難になっています。

東京都都市整備局の「マンション実態調査結果」によると、都内の分譲マンションの22.3%が旧耐震基準で立てられているとのこと。そのうえ、港区、渋谷区、新宿区など都心に集中しているというのです。そういった古いマンションの一括売却や建て替えの流れが促進されれば、都心における高層マンション建設用地の確保が容易になります。その結果、都心のマンションの耐震化が進むというわけです。

ハードルも数多くある

ただし、そういった都心の一等地のマンションを買い取るには多額の資金を要します。また建て替えをするには、現住人の仮住まいの問題など多くの課題があります。それらの課題に対処できるのは、資金力とノウハウを持った大手のデベロッパーくらいでしょう。見方によっては、大手デベロッパーの台頭を視野に入れた法改正だったとも考えられます。

いずれにしろ、古い都心のマンションを建て替える流れが加速すれば、大手間で争奪戦が始まるでしょう。となると、少なくとも都心では地価が上がることはあっても、下がることはないということになります。そういった意味で、「改正マンション建て替え円滑化法」が有効に機能するかどうかが、地価の動向において重要なポイントになりそうです。

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