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【プロだけが知っている】不動産売買トラブル解決・虎の巻~金銭面編~

【プロだけが知っている】不動産売買トラブル解決・虎の巻~金銭面編~

脅かすわけではありませんが、不動産取引ではトラブルが起きてしまうこともあります。不動産関連の仕事に従事している方や、個人で不動産投資をしている方以外は知識も少なく慣れていないのが当たり前な上、一般の方が不動産の取引をするのは、その生涯で一度あるかどうか。それ故に、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。

そして、トラブルの延長線上に契約の解除(契約の取り止め)があります。そうなってしまうと、せっかく見つけたマンションの契約が台無しになってしまいます。そうなってしまう前に、今回は不動産取引における契約の解除について、具体的な事例をもとに、Q&A方式でお答えしていこうと思います。不動産の売買をする前に、是非ご一読ください。

Q.マンションの購入の申し込みをして申込み証拠金を支払ったが、色々考えた結果キャンセルすることにした。その場合、申込み証拠金は戻ってくる?

A.結論から申しますと、申込みをキャンセルしたら申込み証拠金は返還されます。そもそも、申し込みイコール契約ではありません。申込み証拠金とは、当該マンションを購入する意志を示すために預けたお金です。宅建業法には、購入予定者からキャンセルがあった場合は申込み証拠金を返還しなくてはならないという規定があります。一方、手付金は契約の成立を確認する証拠という位置づけで支払われるお金です。両者の法的性格は全く別物ですから、法律的な意味や扱いも違います。 >>マンションを買うなら知らないと損するサービスとは?

Q.折込み広告に載っていたマンションの売り物件に興味を持ち、その不動産業者に問い合わせした。担当者が詳しい説明をするというので、自宅に来てもらい説明を聞いた上で購入を決めて契約を決めた。その際、頭金なしでローンが組めるということで手付金は必要ないと言われ、払っていない。しかし、後で家族に反対されたので契約を解除することになった。

A.まず、クーリングオフが適用になるかという点ですが、結論から言うと適用外です。不動産業者の担当者が自宅に訪問して契約した場合、通常はクーリングオフの対象になります。しかしそれは、押しかけ営業などの訪問販売の場合です。このケースの場合、自ら自宅に訪問することを要請しているので、無条件で契約の解除はできません。更に手付金を支払っていないということですが、書面等で解約手付の定めがない場合は手付金放棄による解約ができず、契約解除時に違約金を請求される可能性があります。

Q.自己所有のマンションを売却する契約をしたが、他に高く買いたいという人が現れたので契約を解除したい。その場合の手付金は戻って来る?

A.契約条件における手付の位置づけに定めがなければ、手付金は「解約手付」と解釈されます。売主の都合によるものであれば、買主に「手付倍返し」をして契約を解除することができます。ただし、買主が契約履行の着手をしていれば、「手付倍返し」では解除できません。その段階での契約解除は契約違反となりますので、違約金を買主に支払わなければなりません。

契約履行の着手とは、「客観的に外部から認識できるような形で履行行為の一部をなし、又は履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をした場合」とあります。ちょっと分かりづらいのですが、具体的な例としては下記などのケースがあります。

  1. 買主が売主に中間金(手付とは別)を支払った
  2. 当該マンションへの居住をするために、引っ越し業者と契約をした
  3. 当該マンションを購入後にリフォームするために、リフォーム業者と契約をした
  4. 引き渡し期限を過ぎ、残金を準備して売主に数度の引き渡し催告をした
  5. 残金を支払った

買主に以上のような行為があった場合は、履行の着手をしたと判断されます。しかし「履行の着手」という要件は、様々な事情によって判断が分かれ当事者間の争いになるケースがあります。そうなると当事者間で解決が難しくなり、弁護士に相談することになります。それでも解決しなければ、最終的には裁判で決着をつけるしかありません。そういった事態になるのを回避するために、通常は契約条件に手付解除が可能な期間を設定しておくのが一般的です。

Q.中古マンションを購入し、居住し始めてから同じフロアの部屋に暴力団関係者が住んでいるのに気付いた。契約前にそのことを知っていたら購入しなかったので、売主もしくは媒介業に契約の解除や違約金の請求をすることは可能か?

A.それらが可能かどうかは、売主の瑕疵担保責任が問えるかどうかによります。そもそも、瑕疵担保責任とは何でしょうか。売買物件に通常の注意を払っても気付かない隠れた瑕疵が(問題)あった場合に売主が負う責任です。売主が個人である場合の多くは、瑕疵担保責任の免除、もしくは責任期間が1ヶ月~3ヶ月程度に設定されています。しかし売主が宅建事業者(不動産のプロ)である場合は、宅建業法により引き渡しから2年以上の責任期間を設定することになっています。

今回のケースですと、同じフロアに住んでいるのが暴力団関係者だとして、売主及び媒介業者がそのことを知っていたかどうかが問題になります。売主が個人で契約時に瑕疵担保責任が免除されている場合、売主がその事実を知らなければ責任を追求することはできません。

期間が設定されている場合は、その期間内であれば瑕疵を発見して1年以内なら売主への責任追及が可能になります。もし売主が同じフロアに暴力団関係者が住んでいると知っていて告知しなかったとすると、瑕疵担保責任の有無や期間に関係なく契約違反として損害賠償を請求することが可能です。媒介業者に於いては、その事実を知っていたもしくは知り得る状況にあった場合はその責任を問うことが可能です。

ただしこの場合は、売主もしくは媒介業者がその事実を「知っていた」ということを立証する必要があります。

早く売りたいからと、瑕疵を隠して告知しないのは契約違反です。その場合、契約を解除された上に損害賠償を請求されることになります。目先の利益にとらわれると、かえって多大な損害を被ることになりかねません。そういった事態を招かないためには、知り得る瑕疵はすべて明らかにして書面を以って買主に伝えておく方が賢明です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。不動産は人生で一番大きなお買い物。ですので、金銭面トラブルが発生すると今後の生活にも影響が及びかねません。そういったトラブルを未然に防ぐためにも、事前にこういった予備知識を身につけて頂くことはとても重要になります。是非、ご参考にして頂ければと思います。

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