ハイサッシのメリット・デメリット

2015.04.30
ハイサッシのメリット・デメリット

窓は解放感と日当りに直結する

高層階だったり、目の前が開けている場合、眺望を楽しむ事が出来るのがマンションのメリットの一つです。お部屋の解放感や日当りに直結するのが「窓」の部分ですが、その窓はサッシにはめ込まれています。一言でサッシといっても、実は色々種類があります。

人気のハイサッシ

サッシの中でも人気が高いのが「ハイサッシ」と呼ばれるタイプ。通常マンションのリビングとベランダについている窓は掃き出し窓と呼ばれ、床と同じ高さから始まっています。平均的な窓の高さは1.8mほどです。ハイサッシの場合、この窓の高さが2.1mほどあります。高さが高くなる分窓の大きさが増え、解放感も増すというわけです。

ハイサッシと逆梁アウトフレーム工法

実はこのハイサッシ、いままでのマンションでは使う事が出来ませんでした。というのもマンションの構造上、建物を支える梁の部分がサッシの上に存在し、窓の高さに制限を加えていたからです。ところが最近のマンションでは逆梁アウトフレーム工法という建築方法が生まれました。これはいままでサッシの上にあった梁を、ベランダの外側に追い出してしまう工法です。この逆梁アウトフレーム工法によってサッシの高さに制限が無くなり、ハイサッシを使う事が出来る様になったのです。

逆梁アウトフレーム工法の危険性

ハイサッシが使える逆梁アウトフレーム工法ですが、一つ危険性があります。それは外側に追い出した梁に、お子様がよじ上ってしまう可能性があるということです。逆梁アウトフレーム工法の場合、梁の上に低い手すりを設置することになります。梁は奥行きがあるため、お子様がよじ上るとその上に立つ事が出来ます。そして万が一の場合、さらに手すりを超えてしまう可能性があるのです。逆梁アウトフレーム工法の場合は、梁の近くにエアコンの室外機や荷物など、足がかりになるものを置かないよう気をつけなければいけません。

極端に日当りが良くなるわけではない

人気のハイサッシですが、極端に日当りが良くなるわけではありません。通常ベランダには上の階のベランダがあるので、ハイサッシとはいえども上の階のベランダに日の光が遮られるからです。通常の工法ですとベランダの手すり部分は半透明の素材を使う事が出来ますので、手すり部分からも採光がとれます。一方逆梁アウトフレーム工法の場合手すりの下に梁が来ますから、その分採光が遮られる可能性があります。またハイサッシの場合、既製品のカーテンだと高さが合わないため、カーテンを特注する必要があることも覚悟しなければなりません。

住友不動産のダイナミックパノラマウインドウ

解放感のある窓として有名なのが住友不動産のダイナミックパノラマウインドウです。ダイナミックパノラマウインドウではバルコニー部分を無くしてしまい、床から天井までをガラスウォールにすることによって、比類ない眺望を実現しています。バルコニー部分は無くなりますが、高層マンションならではの眺望を存分に楽しむことが出来ます。

フルオープンサッシ

窓を完全に空ける事が可能なのがフルオープンサッシです。間にサッシのFIX部分がないので、窓を開けた時より解放感を得る事が出来ます。フルオープンサッシのデメリットとしては、ジャパラ式の網戸が壊れやすいケースがあるという点です。また思ったよりも窓を全開にする機会がない、という場合もあります。

まとめ

サッシや窓には色々な種類がありますが、どの種類にもメリット・デメリットがあります。ランニングコストで考えた場合、通常のサッシが一番効率が良いでしょうし、解放感を追求するならダイナミックパノラマウインドウやダイレクトウインドウが良いかもしれません。ご自身が住宅に求めるものを整理し、どのタイプが一番自分に合っているかを判断して頂ければと思います。
株式会社Housmart
株式会社Housmart
マンションジャーナル編集部

「Housmart(ハウスマート)」が、購入や売却に必要な基礎知識・ノウハウ、資産価値の高い中古マンションの物件情報詳細、ディベロッパーや街などの不動産情報をお届けします。