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なぜ今、不動産フリーマーケットが必要なのか

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なぜ今、不動産フリーマーケットが必要なのか

こんにちは、株式会社Housmartの代表をやっております針山と申します。今回は、不動産業界に訪れている大きな波と、なぜ弊社が「Housmart(ハウスマート)」という不動産フリーマーケットサービスをやっているか、少しお話したいと思います。

日本の不動産会社は大変

まず最初に、日本の不動産会社について少しご説明出来ればと思います。日本の不動産会社が担っている役割は大きく分けて3つあります。

  1. 物件の紹介・斡旋
  2. 物件の調査
  3. 売買契約・決済業務

実はこれ、とても大変です。3つの役割、どれをとっても責任が重く、不動産会社には大きな重圧がかかります。そして不動産会社の営業マンは基本的に全ての役割を一人で担わなければいけません。

マンションフリーマーケット1↑大きな責任がのしかかる不動産会社の営業マン

アメリカではそれぞれの役割が分業化されており、不動産会社が担うのは「物件の紹介・斡旋」だけです。「物件の調査」「売買契約・決済業務」はそれぞれ専門のプロフェッショナルが行うので、アメリカの不動産会社の営業マンは「物件の紹介・斡旋」にだけ集中することが出来るのです。

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レインズという革命

3つの役割を担わなくてはいけない日本の不動産会社の営業マンですが、その中でも業務の大きな割合を占めるのが「物件の紹介・斡旋」業務です。インターネットが無い時代は、この情報の紹介・斡旋は不動産会社同士の連携により行われていました。知り合いの不動産会社同士で物件情報と顧客情報を共有し、マッチングさせていたのです。このマッチングは到底顧客個人ではなし得ないものですから、非常に価値がありました。

そして1988年に「レインズ」という仕組みが生まれました。レインズは不動産会社だけが使えるインターネット上のネットワークで、不動産会社はレインズから物件情報を検索し、お客様に合う情報をピックアップしてご紹介することが出来る様になりました。これはいままで知り合いの不動産会社同士に限定されていたマッチング範囲が、一気に不動産業界全体に広がる革命的な仕組みだったのです。

マンションフリーマーケット6↑レインズによって物件情報が不動産会社で共有されるようになった

レインズが生まれたことでお客様に紹介出来る物件情報はグンと幅広いものになりました。もちろんレインズに掲載されないまま取引される物件も存在しますが、ご紹介出来る物件の絶対量は圧倒的に増えたのです。

不動産は「紹介されるもの」から「比較し、選ぶもの」へ

レインズという仕組みによって不動産会社がお客様に紹介出来る情報量は増えましたが、同時に凄まじいスピードで起きたのがインターネットの進化です。説明するまでもないことですが、家のパソコンで画像一枚表示するのに数分待たなければいけない状態から、手のひらのスマートフォンで動画を即時再生出来る世の中に変わったのです。

マンションフリーマーケット2↑誰でも気軽に大量の情報を処理出来る様になった

インターネットが進化すると同時に、お客様の要求水準もどんどん上がっていきました。家電を選ぶ際にお店に行ってスタッフに相談して決めるのではなく、あらかじめネットでどの商品が良いか検索し、口コミを確認し、どのお店が一番安いか確認するようになったのです。その商品に詳しくない顧客でも、驚くほど簡単に情報検索を行うことが出来ます。いくらお店でスタッフが「おすすめです!」と言っても、スマホで検索した商品レビューが最悪であれば顧客が商品を買うことはありません。商品は「紹介されるもの」から「膨大な数を比較し、選ぶもの」になっていきました。

このお客様の行動変化は、不動産においても起きました。不動産情報は営業マンから紹介されるだけでなく、SUUMOやHOME’S、各不動産ポータルサイトで自由に探すことが出来る様になりました。大量の情報から物件を比較し、選択することが出来る様になってきたのです。

営業マンにも限界が出てくる

こうなってくると、不動産会社の営業マンはさらに疲弊してきます。お客様のニーズをヒアリングし、そのニーズに合う物件を取捨選択して提案するわけですが、顧客の情報感度は上がり、要求水準はどんどん高まっています。他の業界では当たり前ですが、不動産においても昔に比べ営業マンに圧倒的な情報優位性があるわけではないので、提案した内容は客観的に判断され、価値のない提案は却下されます。

226948b94effd949b02cd11061cdb3d0_m↑営業マンに求められるハードルはどんどん高くなっている

また今までは営業マンが一度情報を集約し、提案していたわけですが、顧客の側からすると営業マンに提案してもらうよりも、判断基準を持ち、「自分で検索・比較し、良いものを選びたい」というニーズの方が大きくなってきました。営業マンから一方的に営業を受けても、確かめないことには「本当にそうなの?」という疑心暗鬼の方が強くなるようになってきたのです。

不動産市場のプレイヤーが激変する

そして今、不動産業界に今大きな波が訪れようとしています。それが「中古住宅の活性化」という波です。日本は世界でもまれに見る新築メインの市場でした。アメリカやヨーロッパでは不動産市場において中古住宅が全体の8割以上を占めますが、日本は逆に新築住宅が全体の8割を占めます。

日本のような新築メインの市場では、商品の供給者の多くが「ディベロッパー」になります。つまり

ディベロッパー → 不動産会社 → 顧客

という一方通行の流れがメインだったわけです。

shenzhen-guangdong-192530_640↑これまでは不動産取引の流れが決まっていた

これは不動産会社にとって、とてもありがたいことでした。ディベロッパーは物件情報をしっかり整備してくれますし、規格化された商品を大量に売りに出すので、不動産会社の営業マンも情報の把握が容易だったのです。さらにディベロッパーは数が限られているため、商品の供給者はある程度限定的なものでした。

しかしこれが中古住宅がメインとなってくると話は全く違ったものになります。商品である住宅の供給者は「ディベロッパー」から個人になります。売り手も個人、買い手も個人という個人同士の取引が主流になるのです。売り手のプレイヤーの数が爆発的に増えるので、営業マンはその全容を把握することが極めて困難になります。

マンションフリーマーケット3↑誰しもが不動産の「売り手」「買い手」になりうる時代に突入した

平成25年に三井不動産リアルティ株式会社が行った「ゆとり世代と親世代の住まいと距離に関する意識調査」では22~25歳の社会人の男女のうち79.1%が、マイホーム購入時に中古住宅の検討意向ありました。また平成25年12月、国土交通省による「中古不動産流通市場の活性化に向けた施策の展開について」では「2020年には中古住宅流通市場・リフォーム市場の規模倍増を実現する。」と宣言され、中古住宅がアメリカ、ヨーロッパのように市場取引のメインとなる時代が近づいています。

個人同士の自由な取引が行われるようになる

中古商品の取引といって真っ先に思いつくのは「フリーマーケット」です。売り手も個人、買い手も個人のフリーマーケットには仲介人は存在しません。売り手も買い手も無数に存在するので、もはや営業マンの存在は不要で、フリーマーケットという「場」を提供する人間がいるだけです。

フリマ↑フリマに営業マンは存在しない。誰もが自由に取引を行う。

不動産においても同じことが起こりえます。売り手の数が限定されているときはフリーマーケット式ではなく、中に営業マンが入るスタイルの方が効率が良いですが、売り手のプレイヤーが無数にいる場合はフリーマーケット式が最も効率が良いからです。そしてWEB上でフリーマーケットを行うことで、フリーマーケットを開催するコストは限りなくゼロに近づきます(もちろん、それでもある程度の人件費やサーバーコストなど費用はかかります)。営業マンが人件費をかけて販売活動を行うわけではありませんから、営業マンに言われた金額で売りに出す必要もありません。自由に、時間をかけて、よい買主を探すという方法を取ることも出来るようになります。

もちろん、不動産は高額商品なので、取引の安全性を確保する「物件の調査」「売買契約・決済業務」という大事な役割は今後も残っていくものと思われます。

マンションフリーマーケット5↑物件の調査、契約業務などは不動産会社の重要な役割

透明性が確保出来るフリーマーケット

フリーマーケットの良い点は、誰が見ても公平に取引が出来るということです。営業マンに頼りきる取引方法だと、どうしても情報が営業マンに偏ることになります。これは取引の性質上しょうがないことです。もちろん、多くの営業マンは顧客のために最前を尽くしていますが、どうしても「いまどういう状況か」ということは営業マンにしか分からず、それが顧客の疑心暗鬼に繋がる要因にもなっています。

マンションフリーマーケット4↑情報の透明性は大きな満足に繋がる

一方WEBサービスやフリーマーケットは誰が見ても状況が一目で分かるという利点があります。自分の商品のページに訪れた人の数、興味がある人の数、買いたい!という人の数がちゃんと分かり、透明性が確保出来ます。このニーズはとても大きいものだと思います。

不動産3.0の時代

不動産を取引する上での法律「宅地建物取引業法」は1952年に成立しています。消費者契約法が成立したのが2001年ですから、いかに日本人にとって不動産取引が大事なものかということが分かります。

レインズによって不動産業者同士の情報がマッチングされるようになったことを、仮に「不動産2.0」と呼ぶのであれば、これからの時代は個人同士の情報がマッチングする「不動産3.0」の時代が来ると予想されます。情報のマッチングにおいてWEBにかなうものはありません。

もちろん、「不動産3.0」によって不動産会社が無くなるとは思えません。不動産の中には相続や取引などで権利関係が複雑化し、一つ一つ不動産会社が解決しなければいけないものも数多くあります。また商業ビル取引など売り手と買い手が限られる取引や、富裕層に対する資産コンサルティングサービス、賃貸物件の管理なども大きなニーズがあります。もちろん「物件の調査」「売買契約・決済業務」という重要な役割は今後も不動産会社に求められるでしょう。

いうなれば「不動産3.0」により、不動産会社はより専門的な領域に特化していく事になると思います。そして不動産会社がどんな役割を担うにせよ、より多くの方が、より幸せに住宅の売買が出来る世の中になれば良いと思います。

(補足)株式会社Housmartについて

日本で初めての不動産フリーマーケット「Housmart」を運営しています。素敵でリーズナブルなマンション探し、マンション売却のお手伝いをしています。

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