住宅ローンの支払いを抑える5つの方法

2015.01.20
住宅ローンの支払いを抑える5つの方法
住宅を購入する際に、多くの方が利用するのが住宅ローンです。最大で35年という長期に渡り返済していく住宅ローン。せっかく手に入れた我が家も、長い間毎月毎月お金を支払うかと思うと気が重くなったりするものです。「どうにかして住宅ローンの返済を減らせないの?」と思う方も多いと思いますが、実はこの住宅ローンの支払いを抑えるコツがあります。

監修者:針山昌幸

針山昌幸 プロフィール写真

株式会社Housmart 代表取締役
宅地建物取引士・損害保険募集人資格
『中古マンション 本当にかしこい買い方・選び方』
(Amazonランキング・ベストセラー1位)

店頭金利とは何か

住宅ローンには店頭金利というものがあります。店頭金利とは、住宅ローンで銀行がお金を貸す時に基準となる金利のことで す。店頭表示金利と言ったりもします。昔は店頭金利で住宅ローンを貸し出したりもしていたようですが、金利が自由化されてからは店頭金利で貸し出されることはほぼありません。必ず金利が優遇されるのです。

金利優遇のタイプ

この金利優遇ですが、かなりの幅があります。ある銀行の金利だと10年間金利が固定のプランで年3.2%の金利が最大2.3%優遇され0.9%になります。3.2%→0.9%ですからものすごい値引きです。この金利優遇には2つの種類があります。

当初期間優遇タイプ

最初の一定期間優遇が大きく、一定期間が終了すると優遇幅が圧縮されるタイプです。

全期間一律優遇タイプ

住宅ローンを借り入れている全期間に渡り、同じだけの金利優遇が適用されるタイプです。当初期間優遇タイプと全期間一律優遇タイプどちらが得かは返済プランによって異なります。もし比較的短期間に売却、買い替えを考えているのであれば当初期間優遇タイプがお勧めです。また金利が固定されている期間がない「変動金利」で住宅ローンを借りる場合は全期間一律優遇タイプが適用される銀行が多いようです。

住宅ローンの支払いを抑える方法

住宅ローンの金利優遇には2種類あると説明しましたが、同じ金利優遇の中でも優遇の数値には差があります。おおまかにいって、住宅ローンを申請する人によって0.3%ほど優遇される金利に差が出るのです。では、どうすれば最大限の優遇を引き出すことが出来るのでしょうか。

1.年収負担率を下げる

金利優遇を最大限引き出すコツは、金融機関にとってあなたが「安心なお客様」だと思ってもらうことです。つまり、しっかりと住宅ローンを支払ってくれる人だと安心させるのです。 金融機関に安心してもらう上でのポイントの一つは、年収における住宅ローンの支払いの割合である「年収負担率」を引き下げることです。言い換えると、無理をして高い住宅を買わないということです。基本的には30%以下、理想は25%以内で住宅ローンの支払いが済む様にしましょう。ベストな住宅ローンの借り方とは

2.転職を繰り返さない

金融機関は住宅ローンの審査をする際、住宅よりもむしろ「人」を見ています。そして一番チェックされるのが就業状況です。転職を繰り返していたり、新しい仕事についてから3ヶ月以内などの期間は住宅ローンの審査が厳しくなります。最近では転職回数が多い事は珍しくなくなってきましたが、住宅ローンの審査ではまだまだ転職に対する視線は厳しいのです。「転職したい!」と思っても、住宅の購入が終わるまでは転職をしない方が無難です。

3.身辺をキレイさっぱりと整える

就業状況に加えてチェックされるのがその人の「信用情報」です。サラ金などからお金を借りていると信用情報が一気にガタ落ちになります。公共料金の支払いを滞納しているのも大きなマイナスポイントです。住宅を買う!と決めたら、借金を清算して滞納などを起こさず、一定期間身辺をキレイにする必要があります。見落としやすいのがクレジットカードの使用可能額です。クレジットカードの使用可能額が大きいと、住宅ローンの査定ではマイナスになってしまいます。ポイントがたまったり自動で引き落としが出来たりと便利なクレジットカードですが、必要なもの以外のカードは解約し、必要以上に使わないようにしましょう。

4.金融商品を活用する

金融機関によっては、住宅ローンを借りるタイミングで投資口座を開設したり、定期預金を預けるなどその金融機関の商品を活用することで金利優遇が適用されるケースがあります。もしそれらの金融商品がニーズに見合うものであれば活用するのも良いでしょう。

5.金利以外の支払いを抑える

優遇金利とは少し離れますが、金利以外の支払いに注目することも大事です。住宅ローンを借りるためには「事務手数料」「保証料」などの費用がかかります。これらの費用をなるべく低くする事で、支払い総額を抑える事が出来ます。 繰り上げ返済の手数料も重要な要素です。実は住宅ローンの平均返済年数は20年を切っています。アットホーム「住宅ローン完済まで平均13.7年。繰り上げ平均11.2年。」繰り上げ返済の度に高額な手数料を取られると、支払い総額が膨らんでしまいます。一部の金融機関では繰り上げ返済の手数料を完全に無料にしています。

まとめ

住宅の購入では物件の金額に目がいきがちですが、住宅ローンの金利、返済方法一つで大幅に返済金額は変わってきます。また今回はポイントとしてお伝えしませんでしたが、返済金額を抑える一番の方法は「なるべく早く住宅ローンを返すこと」です。返済期間が短ければ短いほど、金利の支払いが少なくてすむからです。無理をせず、なるべく短い期間で返済できる金額の住宅を購入することが大原則なのです。ご自身の返済計画をもとに、ベストな返済方法をぜひ検討してみてください。

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マンションジャーナル編集部

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