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業界の異端児?住友不動産のマンション戦略とは

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業界の異端児?住友不動産のマンション戦略とは

大手マンションディベロッパーの中でも、異彩を放つのが「住友不動産」です。

住友不動産の特殊性とは

2013年のマンション供給戸数は5879戸とトップレベルの分譲数ですが、何よりもその特徴は利益率です。通常、不動産ディベロッパーの利益率は7〜15%程度と言われています。例えば2014年3月期、野村不動産の利益率は14.0%でした。

しかし同時期の住友不動産の利益率はなんと20.6%。不動産ディベロッパーとして異例の利益率の高さを誇るのです。

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利益率の高さを誇る住友不動産

その理由は住友不動産独自の「価格戦略」にあります。簡単に言うと「ほとんど値引きをしない」という戦略です。

マンションディベロッパーというのは、とてもリスクの高い業態です。巨額の資金を使って土地を仕入れ、建物を建て、販売を行う。お金を使い始めてから、最終的に建物が完成してお客様にお金を貰うまでとても時間がかかります。そしてその借入金額がとても高額なので、銀行にそっぽを向かれるとすぐに倒産してしまうのです。

リーマンショックの際に倒産したマンションディベロッパーは「アーバンコーポレーション」「スルガコーポレーション」「モリモト」「ゼファー」「ダイア建設」「創建ホームズ」「綜合地所」など多数にのぼりました。なんと上場企業で倒産した会社の半数がマンションディベロッパーだったのです。

そしてリスクが高いゆえに「値引きをしてでも、早く売ろう」と考えます。なるべく早く売って、資金を回収する。マンションが完成する前に、全て売り切ってしまうというのが理想な形です。

「今日決めてくれたら100万円値引きしますよ」なんていう営業トークが出てくるのも、不動産ディベロッパーならではの事情あってのことなのです。

住友不動産は値引きをしない

しかし、そんなマンションディベロッパーの中でほとんど値引きを行わないのが住友不動産です。マンションが完成した後も、実際の現物マンションを見てもらう事でマンションの良さを体感してもらい、時間をかけて売って行く。そうすることで、値引きを行わず、高い利益率を確保するのです。言葉にすると簡単ですが、この戦略を取るには「この立地であれば確実に売れる」というマンション用地仕入れの徹底と、建物のクオリティに自身が無ければ不可能です。

住友不動産のマンションは外から見てもすぐに「住友不動産のマンションだ」と分かります。全体的にシックな色使いも特徴的ですが、「カーテンウォール」と呼ばれる、総ガラス張りの建築方法も「外観のグレードを上げる事で、マンションの資産価値を保つ」という住友不動産の理念を強く表しています。

シティタワーズ豊洲↑カーテンウォールを採用したシティタワーズ豊洲

またマーケティング活動にも、同社の特徴を見て取れます。野村不動産や三井不動産のように「企業ブランド」を高める為の広告をほとんど行わず、あくまでも「個別マンション」の広告に専念しています。三井不動産の「パークハウス」、野村不動産の「プラウド」のように、特にブランドを意識した商品展開も行っていません。

まさに「質実剛健」とも言うべきマーケティング活動が、彼らの利益率を高く保つ秘訣なのかもしれません。

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